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この講義、やさしくないです。

今回は主に「がん」の話です。
やさしくやさしく書いてます。

表示カバーのデザインに惹かれ、
『こわいもの知らずの病理学講義』というタイトルの「こわいもの知らず」に惹かれ、
つい手に取ったこの本。

しかし、著者の仲野徹先生の語り口にはまり、また仲野先生の本を読もうと思うほど、面白かったし、読みやすかったです。

内容は仲野先生があとがきに書いてあったように、
「病気を知るためにはこれくらいの用語を最低限使わなくてはいけない」ということで
日々、勉強している私でも飛ばし読みが出来ない程
じっくり読まなきゃ理解できない(読んでも理解できないところ沢山)ものでした。

でも、もう一度言うけど面白かった!!

私自身、めちゃくちゃ健康に気を付けていて、
自分が思うに、結構完璧で
カラダにお金と時間もかけていて
…いや、これは唯一の自慢でしたが
結果的に白血病を患ってしまっている。

生活習慣病ではないにしても
なぜ重い病気に罹ってしまったのか、探している。

そこで一番印象に残った章。

がんは運である。

これだな。腑に落ちた。

「運が悪い」ということではない。
運でがんになったというだけ。

そこで、なぜそんなことが言えるのか、
今回は「がん」について、西洋医学的な内容と東洋医学的な考えを織り交ぜながらお話します。

といわけで、今日のテーマは『やさしい病理学講義』です(笑)

1)がんは細胞の突然変異

今日、看護師さんと話をした内容ですが
その看護師さんは「ウチはがん家系だからがんになるかもしれないのよねー」と言っていました。

それは本当ですか?
よく聞く言葉です。がん家系。なんですかそれ?調べました??

思わず「がん家系って、どなたかががんなんですか?」

と聞くと
「ひいおじいちゃんからずっと肺がんが続いてるの」とのこと。

ほぉ。

「肺がんって遺伝するんですか?がんって遺伝子で遺伝するのって乳がんですよね?あとは遺伝かどうかってのはアメリカでは病気の遺伝は先天性とか母体の血液からとか、そうじゃない限り2%らしいですけど。運動神経は遺伝は大きいそうですけどね。」

めっちゃ嫌な患者ですね(笑)

日本眼科学会のHPでわかりやすい説明がありました。

遺伝とは…
親の体型や性格に、子や孫が似ることを遺伝といいます。
1800年代にメンデルという人が遺伝は遺伝子によっておこるという説を立てました。
現在、この説は実証されていて、親の特徴は遺伝子という物質によって伝わることが分かっています。

つまり、遺伝とは遺伝子で伝わるもののこと。

まず、物事を考える時は言葉の意味を正しく使わなくてはいけない。
看護師、勉強してくれ。
これを患者に伝えるとなると恐ろしい。

話を戻します。

なぜがんが出来るのかというと細胞の突然変異なんです。

どんな健康な人でもがん細胞はあります。
そのがん細胞は突然変異を起こしているわけですから、その蓄積が何十年もかけて行われて、がんの塊が出来てしまうんです。

がん細胞は本来、すぐに死滅します。…が、何十年もかけて生き続けるということで、突然変異で蓄積するがん細胞は寿命が長いことが分かります。

2)遺伝子レベルでのがんは?~アンジェリーナ・ジョリーの乳房摘出手術~

冒頭の会話の中であげた「乳がんは遺伝の場合がある」ということですが、
今、解っている遺伝子での遺伝によるがんは乳がんです。

BDCA1とBDCA2というがん抑制遺伝子で変異があると5~6割ほど乳がんになる可能性がある。

BDCA1の遺伝子をアンジェリーナ・ジョリーは持っていました。
乳がんになる確率が87%と診断されたそうです。
2013年に乳がん予防のために、乳腺の摘出手術をしたというニュースは大変話題になりましたね。

それからがん家系という人がいうのは「家族性がん」ということなのだと思いますが、その確率は10%程度で、確率からみてもそれを家族性がんと判断するのは難しいとのこと。

「ウイルス性のがん」「化学発がん」というのもあります。

ウイルス性のがんで代表的なのは肝臓がん。
化学発がんは放射能による甲状腺がんです。しかし、これはまだ研究途中で、データをとると、チェルノブイリ原発事故や福島の原発事故での甲状腺がん率は高いけど、高いというだけで、生命科学の観点から放射能=甲状腺がんとは言い切れないそうですね。

しかし、今言ったようにすぐにイコールで結びつける誤った知識の人が非常に多いんです。たしかにがん発症に関係する遺伝子というのはあります。

でもそのがんは本当に遺伝子のものですか?

3)小児がん、白血病はどうか

さて、ここは少し特殊です。

小児がんの多くは脳腫瘍と白血病、そして私も白血病。
白血病に関しては親からの血液の遺伝というがあります。でもそうじゃなくてもなります。

私のT細胞性急性リンパ性白血病は
遺伝子の染色体異常での発症です。

ちょっと難しいのですが…

遺伝子が塩基配列の指示をする
塩基配列とはゲノム情報のことである
ゲノム情報は遺伝情報の並べ方のことである

という言い方になります。(これ以上詳しく説明するとややこしくなるのでしません。)

そしてここまでを遺伝というらしいです。

つまりそっくりそのまま遺伝というのは
単純に父親と母親の遺伝子がそのまんま来た!ということなんでようね。

小児がん、そして私の白血病の場合、遺伝ではありません。
そのがんになる特殊な遺伝子を持っていた。ということです。
その特殊な遺伝子というのも、あれやこれやと変化するもので、その遺伝子により細胞が突然変異を起こしたんですね。

その突然変異の過程でも人は無防備なわけではなく
白血球で(おもにNK細胞)がんを攻撃するわけですから
がんにならない人だっているのはそのためです。

ということは

生活習慣の良し悪しなんて測ることが出来ない前提で
なぜ若くしてがんになってしまったのかというと
ということになります。

これが生命の神秘というべきところだと思います。

4)まとめ

だけどある程度お年をとってから
がんは運だ!なんて言わないでください。

聖路加国際病院名誉教授、今は亡き日野原重明先生が
生活習慣病という名付け親ですが、何とも素晴らしい名前だと思っています。

偏った食事をしては血液の流れも悪くなり、細胞が生き生きしませんよね。

睡眠不足で自律神経は整いませんよね。

運動不足で筋肉、血流は活発になりませんよね。

食事✖睡眠✖運動
自分で出来る最大の予防なんです!

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