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12年のアルツ観察記録:母は自宅で逝きました(111):2019年10月

発病から10年9ヶ月/死まで2年3ヶ月

10/5
  洗濯機に洗濯物が入ったまま。干すことを促すとこちらにとって腹立たしい展開になることはわかっているし、量も少なかったので一人で部屋干しする。
  仏壇の蝋燭がキッチンに動かされている。
 こちらが出ても風呂に入ろうとしなかったので、とりあえず刺激せずにいたが、テレビに夢中になって風呂から出たということに気づかなかったというだけのことらしい。相変わらず出てからが長いように思える。
 
10/6
 7:40AMに起こしにいく。
 嫌そうな顔をしていたので、「待たせちゃうから」という嘘一歩手前のことを言ってすぐ立ち去ると、史上最速レベルの早さで下りてくる。
 
10/8
  兄が専門医受診同行。往復タクシー。
〇報告/質疑
・9/21に認定調査を実施。話の流れに合わないコメントや見当識で症状を露呈
・7月以降は金の減りが、交互に金額大小の繰り返し傾向と悪化
・喉の痛みを訴え、最近起きるのが遅い(土曜では10時半以降が半分)。朝は起こそうとすると拒否傾向
・暑い日でもエアコンを切ろうとするので対応に苦慮→認知症の人は、エアコンの風を寒がる傾向あり
 テストは1から9の数字のうち、欠けている一つを選ぶ問題で4問とも正解→数字に強いですねと先生のコメント。
 
10/12
 台風19号につき避難準備・高齢者避難開始が出たが、結論的に母は動かず無事。もし私が行っていたら、こっちも不安なのに無闇に見通しを聞かれたり、避難を拒否したり、避難所でこっちの立場が微妙になったり、、とかあったのではないかと。
 
10/13
 16時着。
 洗濯物が干されておらず。そのまますんなりやれてしまえばどうということないのだが、こちらがやるのが気にくわないようで、「明日やる」(濡らし直さなけりゃダメです)、「自分のことは自分でやっている」という虚言があったため、こちらも絡んでも拗れる。
 何か老いについて酷くバカにされていると受け取っているところがある様子。「自分が生きつづけられたら、あんたも同じようになったのを見に行く」的言い草があった。こちら的には、老いをバカにしているのでなく、「老いるのも悪くないものだ」と思わせるような姿を見せてよと言っているだけなのだが。
 風呂は今日もスムーズ。
 
10/14
 7:35に起こしに行く。「待たせちゃうから」と言ったせいかスムーズ。
 
10/19
 洗濯物や衣類床放置などの話題からまた「一人でやれる」、「来ないで」、「死んだほうが」、「子供はあんただけじゃない」系。
 足の爪のカットと整形。
 当方が風呂から出ると突っ伏し。拒否。今後、拒否の場合の説得はやめようかと考え中。今晩は即承諾。
 
10/20
 昨夜21時台に随分トイレに行き来していたようだが、その後は夜中・明け方平穏。
 
10/24
 ヘルパーのIさんから報告。
 10/15朝のヘルパーに対し、拒否が強かったとのこと。通常の拒否よりだいぶ強く「その位私できます」「そんなことしないで結構」とだいぶ強めの口調だったとのこと。ケアの終わり間際に穏やかになったらしいが、今までにない拒否だったとのこと。
  同日の通院同行の馴染みの(はずの)ヘルパーに対し、「何でヘルパーが来るの!」と表情が強張った表情。通院の話をすると「行かない!どこも悪くないから行く必要がない!」と大変強い口調で大変な拒否があり、促すもが全く受け入れられず、ヘルパー事務所からも電話で本人に説得するも、「何も薬飲んでいない、息子から何も聞いてないし、痛いところもない!」とかなりの拒否だったとのこと。電話では最後に「わかりました」ということになったがその後も強く拒否があり、それでも何としたとのこと。
何とか外に出て歩き出すと会話も増えてきて表情も明るくなってきたとのこと。
 
10/26
 財産の話をする中で「いくらあるか知っていますか?」と聞いても「通帳見ればわかるから知る必要がない」とか言う。「通帳のありかは?」的なものを経て、「財産が枯渇した」想定の話になり、「きょうだいにでも世話になる」というので「誰が生きてますか?」と言うと「あんたに言う必要が無い」と言う。できないことを不要なことと見なす傾向が強くなってきている。ちなみにきょうだいの件で押すと、他界している叔父を生存とするエラー。
 入浴拒否。説得せず許諾。
 
10/27
 7:45に呼ぶ。今朝も簡単に起きそうもない雰囲気だったが、「待たせちゃう」のマジックワードでかなり早く下りて来る。
 りんごに塩をかけようとする。うっかりというのでもなければ、失態を繕うためにムキになるのでもなく、今までも普通のこととしてやってきたと主張。ちょっとショック。無論、変色を避けるためとかでなく、味付けとしてありという主張。昼に聞き直してもきちんとした否定は無い。砂糖との混同の可能性は少しありそうだが。
 水害の危険の話題で、「川の底を掘ればいい」とかお気楽な治水を主張。「原資は?」、「昭和世代に使い切られてしまった」的な返しをしておく。

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