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12年のアルツ観察記録:母は自宅で逝きました(133):2021年8月

発病から12年7ヶ月/死まで0年5ヶ月

8/1
 あまり眠れなかったところに、2:30位からのトイレがいつまでも終わらず、何かを探している気配。我慢できず聞きに行くとRP(リハビリパンツ) を探している雰囲気。トイレのものは切れていたので玄関収納から補充。
 6時前に蝉に起こされる。
 6時台にまた長いトイレ。その後一階に汚れがあったのでRP だけの問題ではなかったかも。
 それでもRPが無いと困るので、補充を徹底するようにヘルパーさんにメモでお願い。
 喉が痛いと起床拒否。「人が来る」と言うといやいや起きる。
 ヘルパーはYさん。つまずいて危ないことがあるという見解で一致。

8/7
 15:25着。
 残金潤沢。
 洗濯物部屋干し。
 牛乳が冷凍されて膨れあがっていたので冷蔵へ。
 今朝のYさんのヘルパー日誌によると「子供達、学校に行ったかしら」と言ったとのこと。新次元に突入か?
 また、8/5朝にリビングのエアコンのリモコンが無く、椅子内収納で発見されたとのこと。Yさん凄い。
 仏壇の水が半分未満になっている。換える習慣が消失したか?
 キャスター付きテレビ台に手をついて立ち上がるのが常態化。事故が怖い。
 今日もオリンピック中継にお守りしてもらう。新体操と旧シンクロ。

8/8
 8AM前に起こしに行くと下りるところ。珍しくエアコンの電源について聞かれる。
 テレビの国会シーンで皆マスクをしているのを見て、「皆風邪ひいてるの?」と聞く。

8/14
 15:25着。
 朝食手付かず。
 残金僅少。
 洗濯物を部屋干し。
 コーヒーカップ一客の戻し場所が変なので使ったと思われ。ヘルパーさんとかならいいが(原則断るが一部付き合ってくれる人もいそう)。
 リビングの壁沿いにあった箱類が動いていたり、テーブル周辺にあったりする。それらに眼鏡やアクセサリー類が入っているが、後者は元々あったかが微妙な気がする。
 16時前にお茶のために起こす。いつものことだが朝だと思っている。「ちゃんと寝たか?」とか聞く。足元にRP 。
 夕食。少し食べる量が少な目かも。トータルが少ない心配よりも、数時間後に夕食がまだと言い出すのではないかという心配。結局普通の量を食べたが、少なくともスピードは遅くなった。

8/15
 ヘルパーは久しぶりのIさん。
 母は、左膝の両脇の痛みを月曜から訴えているとのこと。痛みの程度は変化している様子。
 足の問題に加え、デイで頑張り過ぎの傾向があるかもということで、帰宅時に玄関(高さ28.5cm)に上がるのに苦労することが増えてきたとのこと。「段差解消ステップ」で検索すると出てくるような物をレンタルしてはとの提案。

8/21
 ケアマネのMさんに、段差解消ステップの導入の問い合わせ。

8/21
 15:25着。
 朝食手付かず。
 残金僅少。
 洗濯物部屋干し。
 アイスやみかんの減りが一時より少ない。
 16時過ぎに起こしに行くと、何とベッドに本日の夕刊。当方の到着直前に取りに出たらしい。配達も早ければ、取りに行くのも早い。
 爪切り。

8/22
 軽い起床拒否。「あまり食べたくない」と言う。
 普通に食べるがリンゴの二切れ目でやや時間がかかる。
 近々美容院に行かねばならないが、今の足の状況では無理。タクシーや車椅子で行くことを考えるか、誰かにカットに来てもらうか、どこかでついでにやる機会を模索するか。

8/27
 ヘルパーのHさんが昼のケアの訪問時に翌日のデイサービスの準備の為に荷造りをしていたところ、仏間の下着等を保管している段ボールの中から1万札が1枚そのまま下着の中から出できたとのこと。よくわからん。

8/27
 段差解消ステップ関連の打ち合わせ、9/4に決定。足の痛みなども考え、車椅子の導入についても議論することにする。

8/28
 J病院在宅部の報告があったので整理
1.階段は降りられているので、このまま様子をみて歩行に支障をきたすようなら、鎮痛薬を検討
2.膝は、加齢に伴う変形性膝関節症で、痛みは変形性のものと考えられる
3.認知症について進行が認められる
4.エアコンもつけず、毛布を被って寝ており、衣服も季節にあったものを自分で選ぶことができなくなっている
5.看護師が着替えを用意したところ着る順番も分からず、洋服の上に肌着を着ようとしたりという状態だった
6.ヘルパーさんが冷蔵庫に食事を用意してくれておりその旨の置手紙があっても、冷蔵庫からそれらを選んで出して食べるということも難しい状態だった様子
7.そろそろ、一人での生活が難しくなってきているのではないかと先生も心配
上記に対して下記返信済。
4. については手違いが無ければエアコンつけっぱなし
5. については自分が知る限り、そこまで酷いことはない
6.については自分が知る限り出来ている
 
8/28
 15:25着。
 ダブルロック。
 テーブルに朝食。
 残金潤沢。
 洗い桶に木曜にヘルパーさんに買ってきてもらった仏花放置。生ける。
 洗濯物部屋干し。
 月火の夕食を食べずに廃棄されたとのヘルパー日誌報告。
 起こしに行くが、首と背中の激しい痛みで起きられず。朝の日誌にも記載。少し前にトイレに行っていたので、全く起きられないわけではないという認識で時間をかけてサポート。手を引っ張ったり、背中を支えたりして15分位かけて何とか起きる。
 一度起きると比較的しゃんとする。在宅部のネガティブ評価は寝たモードだったためと思われ。
 諸報告によると8/25には膝の痛みを訴えていないとのこと。常時では無いらしい。
 多分、明朝も首と背中の問題や普通の起床拒否で苦労させられるのに「何時に起きる?」といつでも起きるようなことを言う。
 やや遅くまで起きているが、寝てばかりでは良くない気がするので、上がることは促さない。
 上がるのに一苦労。
 歩いて移動するときは何かと痛がっている。
 
8/29
 5AM台のトイレに二回行く音が苦労している感じが無かったので、首と背中の痛みは軽減していることを想像するが、そうでもなかった。
 スプーン引き出し内の秩序がさらに悪化。耳掻きを入れるのは止めてほしい。
 珍しく起床に前向きだったが、首と背中の痛みで物理的に難儀。10分位かかる。しばらくマッサージ。こっている。その後の様子を見ると、少しはその効果あったかも。
 ヘルパーはSさん。
 「着替えに難儀」や「メモを見て冷蔵庫のものを食べることに難儀」という在宅部のコメントにつき、Sさん的にもそのような認識は無いとのこと。
 美容院対応につき雑談。稼働率が低くても車椅子をレンタルしておけば何かと便利という気がしてきている。
 午後はテレビでパラ陸上。13時台でうとうと。
 13時過ぎで、昼食を食べたかわからなくなっている。
 
8/30
 J病院在宅部の看護師さんから職場にTEL。どうにも起こせないということで、ヘルパーさんが在宅部に出動要請。出動するも痛がって起きないので入院~検査へ。救急車で搬送。入院先のT病院に来いというので仕事を中断して駆けつける。
 午後に到着するとまあまあ元気で、痛みも訴えていない。骨折などないので異常なしと判断されて入院できない見込み。無論、コロナによる病床逼迫のため、様子見的受け入れが不能ということも関係している。これに対して、触るだけで酷く痛がっていた現場を見ているケアマネのMさんは、そのまま家に戻すことに強い違和感。
 医師診断結果は下記。
・骨折なし
・足含め痛む場所や程度が変わるのは認知症によるものかも
・偽痛風の可能性。血液検査の結果待ち
・状況によっては施設を利用すべき
 診断を聞く前の看護士のコメント
・病気の症状が基本的にないので入院不能
・リスクを減らした生活にすべし
・場合によっては老人保険施設を利用すべき
・訪問看護も考えては
・今晩家族が様子を見ることができるなら望ましい
 仕方ないので、介護タクシーで母、Mさんと3人で家に戻る。様子見の為、一泊することにする。家到着後、母が自力で階段を上がるのを見て、Mさん安心す。
 ただ「ここうちだっけ?」「何区?」という発言。着替えが遅い。ズボンの片方に両足を入れようとしたり、何か手際が悪かったりする。
 今の家は自分の家でなく、私(それも兄と誤認識)のものと考えている様子で、自分はどこへ行けばいいのかと言う。父を生きていると言い出す。今日の感じが続くと、自分の馴染みの家で無くなっているので、設備なども正しく使えなくなっている恐れありかもと考える。
 以下、夜の時系列の症状の詳細。
 Mさん退出後はリビングに座り続ける。かなり疲れているはずだが、突っ伏すでも寝室に上がるでもなく、右傾斜で座る。右目充血。会話かみ合わず。普段に比べてトイレの回数わずか。
 テレビを見ているが、シーンチェンジや竜巻警報的なものへの反応が以前より鈍い。
 コップでものを飲むとき覆いかぶさるようにしてゆっくり飲む。
 ティッシュを1枚抜き取るのに苦労。押さえたものを引っ張ったり、上に引くべきを横に引いたり。大丈夫なこともあり。
 夕食で箸やスプーンの扱いがうまくできない。しかし食事後半には改善し、やや少なめに盛った夕食を一応完食。フルーツも。応答もだいぶまともになる。
 安心したのも束の間。私が風呂から出ると座ったまま大きく右に傾いている。直そうとすると痛みを訴え。右肩を押したので、そこが痛かったということらしい。
 自分の家ではないと言うようになり(思い続けていた可能性もあり)、自分はどこで寝ればいいか?これからどこかに行くのか?的発言。
 私が風呂から出た後に夢うつつで、事実に反することも多い意味不明のストーリーを長々と語る。せん妄状態続行。
 
8/31
 6AM台から洗濯。母がどこかの施設に入る可能性と、自分が離脱できない可能性を考慮。
 朝、30分かけても、痛がっているため起こすことが不能。
 夜中見たとき、照明がついたままで、足を部屋でベッドに座ったままの状態であおむけになっており、ちゃんと寝るように促しても要領を得ず。多分、トイレにも行かず。
 その後、らちが開かないので、背中に手を入れて起こす(最低水分は摂らせたかったので)。軽く叫び声があがるも、その後は劇的に快調になる。調子が上がってきたのでマルチビタミンのゼリーを食べさせる。朝食も行けるということで一階に下ろし(この歩行はまだ大変)、ゼリーを合わせるといつも以上の量を食べる。
 また、昨日の意識障害的な意味不明の話についても「狂ってったんだね」と言い、数日前以前の状態を回復。
 10AM前に買い物から帰るとテーブルに突っ伏し。昨日のような謎の右傾座りと比べて、何故か安心する。
 コップの麦茶の飲み方も正常化。
 肩のツボに集注。気持ちが良いと言うのでそこそこ長時間になってしまう。
 昨日、入院前提で行ったPCR検査は陰性とのこと。
 たまに首を痛がる。肩の上を抑える感じ。
 昼前突っ伏し。
 昼食は量も手際も問題無し。
そこそこ好調で来たが、午後に38.0℃の発熱。
 16:30過ぎにJ病院在宅部来訪。
 熱については37.2℃に落ちている。酸素濃度99%、血圧110/66。胸の音はとてもいい。高齢者は熱中症的に高熱になることもあるとのこと。
 熱がなければ明日のデイに行ってもよいとのこと。
 医師はやや説教調。何かこちらが、無闇に施設に入れるのに反対しているように思っている様子。部分的に見解が違うと言っただけなのだが。
 昨日の意識障害については、「認知症なので、今まで出なかったことが出たなら、これからも出なかったことが出る可能性がある」と言われる。
 ヘルパーさんだけの判断では難しくなってきているので、訪問看護師に管理をお願いするといいと言われる→ケアマネを交えて調整する。
 それでもダメなら同居か施設。同居の場合も「そのうち」ではダメ。病状は刻々と変化するとのこと。
 解熱剤、抗生物質を出すと言われ、首/背中の話題に振ると鎮痛剤もということになる。効力持続時間などを含めて、飲ませるべきタイミングに飲めない/飲ませられないなら在宅介護は限界と言われてしまう。
 その後、電子処方されたものを薬局に取りに行くと、薬局真ん前で在宅部Kさんから在宅看護関連他の電話があり、その間に薬局が終業してしまい、今夜/明朝の薬が確保できず。ヘルパーさんにお願いできるか、自分で行かねばならないか問い合わせ中。
 帰宅すると、テーブルからトイレに行こうとしている。それくらいでも小刻みのステップでの移動で、サポートしても難儀する。
 夕食中、みそ汁をこぼす。掃除中にテレビ側に立たせた一瞬の隙に玄関側に転倒。比較的上手に転んだと思うが、左足が前以上に痛くなったようで、立てなくなる。床を座った状態でゆっくり滑って移動し、自席近辺までたどり着くまで40分。それでも自力で上に上がることはできず。抱き上げたり抱え上げたりできれは早いのだが、どこを触っても痛がる感じ。それでもらちが開かないので結局抱き上げる。軽い叫び声。朝と同じ。
 在宅部に電話するか様子見するか悩ましい。
 何とか、二階に上げる。昨日同様の洗面所、トイレ、階段の同行が何とかできる。しかし、床の紙屑を拾うような余計なことをして、最後の最後でまたも同様な転倒。父の毛布を掴みながら前のめりに。大丈夫とは思うのだが。

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