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12年のアルツ観察記録:母は自宅で逝きました(102):2019年1月

発病から10年0ヶ月/死まで3年0ヶ月

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 16時過ぎ着。
 突っ伏してテレビはオン。
 大晦日夕刻対応のヘルパーのHさん報告によると「あらたいへん、買い物に行かなきゃ」モードになったとのこと。
 '94の大判手帳を出していて「これに最新のことを書いている」的ことを言うので「最新のページを見せてちょうだい」と言うと、「平成26年、81才」と書いてある。5年遅れを突っ込むべきか?2014年に改めてこのように書いていたことを感心するべきか?
 シンクのところの蛇口につき、レバーを充分左に振らないで「お湯が出ない」と言って水を出し続けて設定を上げようとすることが多い

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 夕食後座って斜めに倒れかかることあり。その後突っ伏す。さらにその後トイレにこもる。飲酒は少ないが泥酔的。室温が高すぎたかも。コーヒーが入ると復活。

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 夕食を食べ始めてしばらくして、シンクまわりの抽出し他を探し始めるので何を探しているかを聞くと「マヨネーズ」と言う。「冷蔵庫でしょ」というと「ダメだ」という顔をする。
 「ヘルパーさんの」とか言い張るので書斎に封筒に入れて隠していたネックウォーマー2つがコタツ上にある。満遍なく探し物が行われていることに少し驚く。
 冷蔵冷凍の混乱が最近見られる。昨日のヘルパーのYさんの報告によると歯磨き2本が入っていたとのこと。

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 「白鵬ってまだいるんだ」という評価困難なコメント。
 意外にもすんなり入浴。
 
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 専門医受診同行。往路タクシー。
◯報告/質疑
・12月以降、10月半ばからの不調は何とか抜けた感じか?食事の量やスピードが戻り、お菓子やミカンの消費も戻った
・喉の痛みとだるさあり
・喉が痛いと入浴拒否
・歩ける距離は減少傾向
・認知能力低下傾向はあるだろうが、その自覚が以前より正確なことがあるので、トータルでは良く感じることもままある
・冷蔵庫の冷蔵・冷凍に取り違いあり。ハミガキがあったことも
 反対語テストは2年前と同じく満点。
 復路歩き。11月よりはしっかり。無事到着。但し解錠のとき少しふらつく。到着直後が要注意か?家に入ってからも特に疲れた感じはない。
 
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 入浴はまず拒否で突っ伏す。あと2押しで拒否ならそれでOKのつもりだったが、1押しで入る。
 デイでも「必ず入浴拒否するが入ると忘れる」との報告。

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 夜中のトイレ前後の独話多し。
 明け方、近所のシャッター、朝刊のバイク、羽田一番機、、などで頻繁に起き、毎度トイレ。
 7時前に起きて準備。
 リビング椅子に先日購入の就寝用羽織。

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 「来ないで」連発。体調が戻ると不毛話が増える。人道支援ではなく治安維持なので派遣先都合では撤退しないのだ、というような意味のことを言い返すが、母としては自分の領土で治安問題が発生した自覚も記憶もないので効果なし。当方的には途上国の技術支援の気分でもある。止めたらトイレも水道も冷蔵庫もエアコンも破綻する。
 「(自分が)いなくなればいい」も連発。但し「今じゃない」の担保がつく。
 食後に玄関収納で探し物をしているので、何かと聞くと「トイレットペーパーが」と言う。ホルダーのものの残りはあるし、トイレ内のストックも十二分なのに。
 
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 寝室の鏡台の引出し一本まるごと抜けている。探した末、ベッド足元のハンガー掛けの下で発見。この中身もその下の中身もかなり減っているように見える。ほじくり返し・移動は多いので犯罪性ありの判定はできないが(抜いたままで退出する泥棒はおるまいし)、引出しごと1Fで誰か(リサイクル屋とか)に見せて、、的展開は推測できるので、ヘルパー・ケアマネと情報共有。ちなみに母は「引出しが無い」と言っても、テレビを見ながら「知らない」というだけ。数年前ならとりあえず現場には来たと思うが。
 10時頃リビングに行くと、アイスクリームを出してインスタントコーヒーを2人分いれようとしているので「この寒空に何たること!」と片付ける。
 収納奥のハンドバッグ類を軽い気持ちでチェックすると何年も使っていなさそうなバッグから1万円発見。新発見的ではあるが、このような入り方をしているとすると、どこにでも何でもあり得る。詐欺師が入り込んでなくても中のいろいろなところに撒いてしまっているかも(結論的には、死後にいろいろなところから発見されることは無かった)。

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