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12年のアルツ観察記録:母は自宅で逝きました(058):2015年5月

発病から6年4ヶ月/死まで6年8ヶ月

5/2
 ネットで昭和22年、38年の航空写真が見られるので母と見る。以前の家の2度の改造を経る前の姿が写っていること、近所の当時の建て込み具合の様子などで盛り上がる。
 
5/3
 朝、母は早めの6時過ぎに起きる。つきあってお湯を沸かしていると、気まぐれにも上に戻ったので、こちらはリビングで寝ることにする。しかし、また下りてくるので7時半くらいにしてほしいと頼む。しかし、何度も往復。
 昼の買い物から戻ったとき、母が鍵の戻し場所がわからなくなる。しばらくトライして辿りつく。混乱は基本的にこのときのみ。
 
5/4
 前日の鍵の件を受け、置き場近くに「鍵」の貼紙を貼る。
 
5/9
 兄と隣家工事や予定の話をしていると、母は「全く知らされてない」と怒り二階へ。機嫌を直して下りてきた後、母の日のケーキ。趣旨が何かと聞くと、時計のカレンダーが5月であることを見て「母の日」と正解する。
 17時過ぎ電話。かわると北海道の海鮮問屋ということなので、「これきりにしてくれ」と頼み了解される。母が言うにはたまにかかってくるとのこと。
 
5/9
 買い物帰り。残念ながら今週も鍵の戻し場所に迷う。2011年頃はこんなことは多分しょっちゅう起こっていたと言えなくもないのだが。「鍵が管理できないのでは一人暮らしはできないじゃない」と言うと、「鍵かけて出かけないから」とのたまうので怒りがつのる。
 
5/16
 先週大袋でゴミとして出した中から一部のおもちゃや録画済みDVDなどが出されて積んである。聞いても当然憶えていないが、使えそうなものとして出した可能性大。13年落ちの水鉄砲はまだわかるが、半世紀落ちのブロックが使えそう思われても困る。DVDは父のもので、ファイナライズされておらず、当該機器も廃棄済なのでどうしようもない。外から見えないよう再梱包。
 選挙カーが来る毎に何の選挙か聞かれる。「選挙を棄権したことがない」と大きく事実に反することを言う。
 
5/17
 ヘルパーのIさんとの「劣化が遅い人も入院などをきっかけに大きく劣化する人もいる」というような話の中、一昨年の骨折では大丈夫だったという話になり、「あのときは骨折を忘れていろいろな人と話したのがよかったのでは」という話になる。

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