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12年のアルツ観察記録:母は自宅で逝きました(139):後書きめいたもの

 母の死から二年半ほど経過した。一年強は遺品整理やら引越しやらに費やし、残りの時間でこの資料をまとめた感じになる。元資料は身内にしかわからないことや個人情報やもろもろの重複も多かったので、これでも相当シェイプアップした内容になる。シェイプアップというのもなかなか簡単ではなく、重複を回避することに頑張りすぎると伝わらないこともある気がして、必要な重複もあるのではとも考えた面もある。具体的には同じ内容の口論をしてうんざりする場面については、少し繰り返しを多くしたほうがあの独特ややるせなさを伝えられるような気がして少しくどめにしたりしている。
 上のシェイプアップやブログに上げる確認作業をする中、当然何度も読んで当時を思い出すことになるが、意外にも「当時は大変だったけど今となってはいい思い出」的に感じることは無く、純粋に疲れが蘇るというか、時間経過による体力低下のためか当時の感覚以上に気が重くなることもあった。懐かしい気持ちはいつもあるのであるが。
 思えば、母の発病から現在までの期間と、私が母の年齢になるまでの期間が同じくらいである。介護者目線から当事者目線に変えていかねばと思いつつ、自分がそうなったときに母と同様な介護を制度として受けることができるか、良い薬ができたとして安いニッポンではなかなか買えなくなるのでないか、などなど楽観できないことが多々ある。
 母がお世話になった介護関係の方々に改めて感謝申し上げますと共に私のときはまたよろしく。

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