見出し画像

Dior展行けなかった女が選んだ、イケてる美術館【 東京都庭園美術館 】

ミナサマ、ハロー
大体展示会は計画せずに、当日券で挑むタイプのkunikoです。

最近企画展示で激アツな場所といえば、東京都現代美術館で開催されているDior展ですよね。

先日東京に足を運んだ際に、当日券を求めて何の気なしに足を運んだんですが、舐めてました、Diorの人気を。。。

引用:https://twitter.com/MOT_art_museum/status/1626749925139816449

10時開館だったので、10時20分過ぎくらいに訪れたのですが、時すでに遅し…当日券は完売。しかも、チケットを購入するための列がずらっとできておりまして、なんと150分待ち…

いや、アトラクションかっ

あまりの衝撃とショックで、15分ぐらいぼーっとしちゃいましたが、関東圏のオンナではないkunikoはその日の夕方には東京を旅立つ予定だったので、ここで時間を浪費するわけにはいかない。

かつ、こんなところで東京ライフタイムを無駄にするわけにはいかない。

すぐさま携帯で東京の美術館を検索。その中で、建築物としてすごい綺麗だと感じた美術館へと足を運ぶことに決めました。

出典:https://www.teien-art-museum.ne.jp/garden/#mapLink

その名も、【 東京都庭園美術館 】

朝香宮家は久邇宮朝彦親王の第8王子鳩彦王が1906年[明治39]に創立した宮家です。

鳩彦王は、陸軍大学校勤務中の1922年[大正11]から軍事研究のためフランスに留学しましたが交通事故に遭い、看病のため渡欧した允子内親王とともに、1925年[大正14]まで長期滞在することとなりました。

当時フランスは、アール・デコの全盛期で、その様式美に魅せられた朝香宮ご夫妻は、自邸の建設にあたり、フランス人芸術家アンリ・ラパンに主要な部屋の設計を依頼するなど、アール・デコの精華を積極的に取り入れました。

また建築を担当した宮内省内匠寮の技師、権藤要吉も西洋の近代建築を熱心に研究し、朝香宮邸の設計に取り組みました。さらに実際の建築にあたっては、日本古来の高度な職人技が随所に発揮されました。

朝香宮邸は、朝香宮ご夫妻の熱意と、日仏のデザイナー、技師、職人が総力を挙げて作り上げた芸術作品と言っても過言ではない建築物なのです。

現在は美術館として使われていますが、内部の改造は僅少で、アール・デコ様式を正確に留め、昭和初期の東京における文化受容の様相をうかがうことができる貴重な歴史的建造物として、国の重要文化財に指定されています。
https://www.teien-art-museum.ne.jp/museum/index03.html

デザインの様式としてアールヌーボーよりも端正な印象を感じるアールデコを体現した建物ってなんだ…と非常に興味が湧きまして。

旧館と新館が存在しますが、そのどちらも装いが丁寧かつ綺麗そう!となり、このショックを受けた気持ちを晴らすにはここしかないと思い、美術館へ向かいました。

ただ、建物内部が公開される期間が限られているため、今回写真を撮影することがNGでした…残念すぎる…

企画展も同時開催されていましたが、どちらかというと建物に興味を持ってかれていたので、建物メインで自分がいいなと思ったポイントを写真を引用しながら語っていこうかなと。

アール・デコについても、ちょっと学んでから話をまとめていきます!

それではレッツゴー!

01.

まずそもそも、アール・デコってなんだ。

まずアール・デコというのは、「 デザイン様式 」と呼ばれるものの一つ。基本的には19世紀末あたりから現れてきたらしい。

下記4つが個人的には、有名どころだと思っています。

  • アーツ・アンド・クラフツ運動( 手仕事回帰

  • アール・ヌーヴォー( 新しい芸術・曲線

  • アール・デコ(装飾芸術・幾何学

  • バウハウス(インダストリアル系

今回は、アール・デコの対比として挙げられるアール・ヌーボーと比較して学んでいこうかと。大学の時に学んだんですけど、全くちゃんと覚えてないですね、悲しいかな…

順番的には、アール・ヌーボーが発展したのちに、アール・デコが誕生しています。

アール・ヌーボー

アール・ヌーヴォーは滑らかで流れるような非対称の曲線模様を特徴とし、その曲線のモチーフは植物の蔓、人間の髪、動物の骨や関節や蹄、あるいは蜥蜴(トカゲ)や蜻蛉(カゲロウ)や蛇状(じゃぎょう)曲線である。

また平面上でのグラフィックな表現を得意とする。

<中略>

アール・ヌーボーは曲線的・有機的・非幾何学的・非対称・平面的
出典:東京都庭園美術館パンフレット「 旧朝香宮廷のアールデコ 」
アール・デコ

アール・デコはジグザグ線や放射線(電波のイメージ)や流線形(スピード感)、それに円弧模様の組み合わせ
を主とし、非常に幾何学的かつ放射的であり、ほとんどすべてが定規とコンパスで描ける

また折り紙細工や鉱物の結晶体のような立体的な面を組み合わせを好む。

<中略>

アール・デコは直線的・無機的・幾何学的・対照的・立体的
出典:東京都庭園美術館パンフレット「 旧朝香宮廷のアールデコ 」

こう比べてみると、かなり対照的なデザイン様式ですよね。曲線的なデザイン、例えばミュシャとか、ガウディなんかはアール・ヌーボーの代表的な方々ですよね。どちらも好きです。

出典:https://www.artpedia.asia/zodiac/

ですが、なんとなく時が経つにつれてアール・デコのほうが好きじゃねって気持ちも出てきまして。癖に刺さるといいますか。

どっちも好きなんですけどね…

アール・ヌーボーは好き、アール・デコは癖に刺さるって感じですわ。

建築的観点から見ると、こういった特徴もあるらしい。

アール・デコの建築の特徴を述べると、壁にタイルやテラコッタや石を張ったものが多い。ファサードや溝彫りを施した柱形やコーニス(軒蛇腹/のきじゃばら)やデンティル(歯型装飾)など伝統的な造形要素を持つものも多い。

ただし、その細部は幾何学的に簡略化されている。円や楕円や六角形や八角系の窓がよく見られ、しかもそれが八角や三角、もしくは丸く張り出した出窓となっていることもしばしば。

入口まわり、窓まわりなど壁の目立つ部分にレリーフがあることも多い。そして、薄い膜に覆われた容器といった感じではなく、壁に凸凹感がある。実際、窓の面と壁の面が一つにならず、窓がツルツルではなくゴツゴツした感じがアール・デコの特徴である。
出典:東京都庭園美術館パンフレット「 旧朝香宮廷のアールデコ 」

ここを読むと、かなり素材を大胆に使用しているということと、奥行き感のある素材が好まれ、細部に幾何学的なモチーフが施されている。

と、読解できる気がする。笑
こうみると、やっぱり好きが詰まってるなーっと思ったので、今回ここに足を運んだことは正解だったかもしれないと今になって思う。

02.

ここからは、東京都庭園美術館内の印象に残っている部屋を紹介します。

建物自体は、旧館と新館があってかなり広さのある美術館です。旧館に関しては、日本の建築家 権藤要吉とフランスの大御所 アンリ・ラパンがタッグを組んで建てているので、アール・デコの真髄が詰まっている建物になります。(モロ受け売り

そのおかげで、アールデコの美術品って呼ばれることもあるみたい。素敵だなぁ。

そもそもアール・デコってフランスで巻き起こったらしいので、本場の方がやったらそりゃぁ詰まってるよね。最高。

※お察しの通りとっても今回の記事は長いので、さらっとご覧くださいませ。

a. 正面玄関

出典:https://www.teien-art-museum.ne.jp/museum/index04.html

まず入り口すぐのこのガラス意匠に脱帽。きて良かったとこの場所を見ただけでも思えるぐらい、デザインが爆発しているガラス細工。

なんだこれ?!

出典:https://mitchhaga.exblog.jp/29523091/

ものすっごく立体的なガラスレリーフ。。。
こちらは「 ルネ・ラリック 」という、ガラス工芸家、金細工師、宝飾デザイナー。 アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたって活躍した作家らしい。

翼を広げた女性が4人、曇りガラス?というのかな、表面がざらっとしたデザインになっているので内側の光がほわっと透過し、優しい光を感じ取れる空間となっていました。

大客間

出典:https://cosinessandadventure.com/tokyo-teien-museum/

その名の通り広〜い客間。ここいろんな人の技がてんこ盛りエリアで、すごすぎました。

照明:ルネ・ラリック
壁面上部壁画:アンリ・ラパン
タンパン装飾:レイモン・シュブ
エッチングガラス:マックス・アングラン

照明マジで最高、というか本当に綺麗

なんか、いろんな得意分野を持った人たちが各々素敵なもの持ってきた感すごいんだよね。

出典:https://cosinessandadventure.com/tokyo-teien-museum/

とくに、このエッチングガラスがめちゃくちゃ良かった。というか、初めて見た質感のマテリアルだった。

お花の幾何学モチーフをあしらったデザイン。こんなにいっぱいパターン思いつけないよねぇ。すごぉ。

大食堂

出典:https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/building-open-exhibition-at-the-tokyo-metropolitan-teien-art-museum-040122

なんか、もうここは好きって感じでした笑

わかりやすいモチーフてんこ盛り、かつ、食事が楽しめるような、景色を楽しめる仕掛けも満点に詰まっている。

今回の企画展の関係上、カーテンがかかっていて非常に残念だったので、カーテンが開放されている時期に絶対また来るんだ…

窓の景色は省くとして、一番引かれたのは特徴的な照明、フルーツに照らされながら食事できるってなんか初めての感覚だよね笑

題名が「 パイナップルとざくろ 」だから、きっとその二つで構成されているんだろうな笑

北側ベランダ

出典:https://www.teien-art-museum.ne.jp/museum/index04.html

ここは、単純に好きすぎて、このまま欲しいぐらいの部屋。

最初風呂かと思った笑
ここにバスタブ置きたい。

最高すぎませんか、この開口から差し込む日差しと、落ち着く風合いのマテリアルに囲まれた空間。ものすごーくいい光合成ができそう(?)

とくに床に使用されたタイルの風合いが絶妙でして。布目タイルと言われる表面が木綿豆腐みたいになっているタイル。

ぽってりとした釉薬が相まって、不揃いな感じもまた綺麗。ここに住みてぇ〜と本気で思いながら1人でゆっくりしました笑

03.

自分で写真撮れないと、説明しづらいな?!

勉強的なことをまとめるとなると、私のレポではなくなるし、文章多くてもなんか伝わりづらいですよねぇ。

公開されているタイミングで行けていたら良かったんですけど、それが叶わず…

今年の4月〜6月は建物公開されるそうなので、緑が綺麗になり始めた時期にまた訪れようかなと。

これは体験したいし、撮影を是非したい。

そして、細部に施されている幾何学モチーフをめぐる旅をしたくって。またそれを記事にするべく、もう一度訪れると心に決めました。

またその記事はおいおい…今回はここまで!

それではまたノシ



この記事が参加している募集

#休日フォトアルバム

9,793件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?