お花の統計から学ぶ経済学(その2)
お花の通関統計から見えてくる世界・経済原理、第2弾です。
2.カーネーション
先に、2019年ベースで産地別ランキングを見てみよう。
1位:コロンビア 7,000MT
2位:中国 2,000MT
3位:ベトナム 200MT
コロンビアの数字がずば抜けている。この10年の推移を見ても
6409MT(2011)->7008MT(2019)となんと1,000MTも増えたし、金額ベースで75%の寡占状態は変わらない。
最もシェア落としても2016年に70.8%
ジャパンクロップスによると、日本国内のカーネーションの作付面積は、2011->2018年で20%減。
コロンビアは上記の通り20%増。
日本国内で減った分がコロンビアにシフトしたとみてよいだろう。
その理由は、標高が高く、かつ赤道近くの安定した気候のエリアで多様な品種が通年で栽培されていることに尽きる。
しかも、価格もリーズナブル。
面白いのは、”バラの盟主”ケニアがカーネーションでは4MT/年なのである(2019)。
私もケニアのカーネーション生産者は何人か知っているし、実際に農園に行ったことも何度かある。
はっきり言えば、茎が細すぎる。
あんなに力強いバラを咲かせるのに、カーネーションになるとさっぱりなことに驚いたことを記憶してる。
これは、バラよりも強いカーネーションは標高高いほうが望ましいことと、ケニアがバラ注力政策を取っていたことなどからである。
(続く)
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