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カーコラム「KP47パブリカ スターレットとクリスタルキング”大都会”の想い出」

 クリスタルキングの " 大都会 " が大ヒットした1979年、バイトの先輩から譲り受けたKP47型パブリカ・スターレットSRで丹沢の峠と首都高を走りまわっていた。

 このパブリカ・スターレットは、10000回転で最高出力180PSオーバーを絞り出す幻のDOHC4バルブエンジン137E型(3KR)エンジンを搭載したクワハラスターレットを模してモディファイされたマシンだった。

 TRDのレース用スプリングにショートケースショックアブソーバー、ネガキャンにするための延長ロアアームや強化タイロッドエンドを組み込んだサスペンションに、FRP製のオバフェンを装着した姿は、まさにTSマシン(単なる族車という説も・・)。

 エンジンは殆どノーマルだったが、キャブレターはソレックスに換装され、点火系の強化(永井電子のCDI&ウルトラハイテンションコード)と排気系チューン(藤壺製の集合管とほぼ直抜きマフラー)が施されていた。

 そもそも1.2ℓの3KB型エンジンはSUツインキャブを装着した圧縮比10.0のハイオク仕様(51年規制前)で、OHVながら最高出力77PS/6600rpm、最大トルク9.6kg-m/4600rpmを搾りだす超高性能ユニットだった。(軽々と7300rpmは回った)。

 もちろんリヤデフにはTRD製の4ピニオン式LSDが組み込まれ、イニシャルトルクは組込み時で18kg~20kg。

 強力なイニシャルトルクのお陰で雨の日は超デンジャラス。交差点でちょっと吹かそうものなら、そのまま真横を向いてしまうほど強烈な効きだった。しかもプレッシャープレートが擦れ合うチャタリング音がバキバキうるさい。

 深夜、峠からの帰り道、プッシュボタン式のカーラジオから流れて来たのがクリスタルキングの「大都会」だった。


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