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エッセー 「香港資本が莫大な制作費を投じて製作したハリウッドオールスターキャストの超大作 "The Cannonball Run(邦題/キャノンボール"」

 バート・レイノルズ、ロジャー・ムーア、ファラ・フォーセット、ディーン・マーチン、サミー・デイビス JRといった綺羅星の如きスターを結集し、「Smokey and the Bandit(邦題/トランザム7000)シリーズで一躍その名を馳せたカーアクションの大御所ハル・ニーダムがメガホンをとった超大作、それが1981年公開のカーアクションムービー「The Cannonball Run(邦題/キャノンボール)」である。

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 エグゼクティブ・プロデューサーのレイモンド・チョウは香港映画界のドンと言っても決して過言ではない大物中の大物。この作品もジャッキー・チェンのアメリカ進出戦略の一環として莫大香港マネーを投入して製作されたものだ。が故にこれでもか!のオールスターキャストなのだ。

 しかし、当時のジャッキーは英語が話せなかったため、本作品中でもほとんどがアクション。その存在感はゼロに近いもので、まったく爪痕が残せなかった。

 後に主役に据えた初のハリウッド映画「バトルクリーク・ブロー」も製作されるが、これもまた不発に終わり香港に一時撤退。そして血のにじむような英語の特訓を受け、捲土重来とばかりハリウッドに再挑戦し、1998年、クリス・タッカーと組んだアクションコメディー「ラッシュアワー」で見事大ブレイクを果たしたのである。

 話がそれたので「The Cannonball Run(邦題/キャノンボール)」に話を戻そう。

 ストーリーは単純明快。アメリカ大陸横断5000kmを一番早く走りきった者が優勝というキャノンボールレースのどたばたを、派手なクルマと派手なカーアクションで描いた理屈抜きの娯楽映画である。

 オープニングの黒のランボルギーニ・カウンタックとファイアーバード・トランザムのパトカーとのカーチェイスシーンは何度観ても最高。

 パトカーをおちょくるランボルギーニ・カウンタックが、並走から一気に加速するシーンは鳥肌ものである。


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