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エッセー「代謝が良くてカッパになる」

 エネルギー代謝が良いせいなのか、食事をするとなぜか頭頂部から多量の汗が吹き出る。

 食べ物の温度は関係ない。ひやむぎを食べても頭頂部から汗が吹き出し、洗い立ての髪の毛がびっしょりと濡れるほどだ。

 その昔、寒波の影響で異様に寒かった冬のこと。

 ある寒い朝、オレンジ色の憎い奴・吉牛で、モーニング代わりの特盛をかっこみ、至福の笑みを浮かべて出てきたところ、街行く人々にギョッとした顔をされた。

 しまった。吉牛から薄ら笑いを浮かべて出てきたので変態だと勘違いされたのだ! そう解釈し、軽く咳払いをしてすまして歩き始めた。

 しかし、それでもすれ違う人達は一様にこちらの顔をみて驚愕の表情を浮かべる。

 失礼な! 人の顔に米粒でも付いているとでもいうのか! そう思い、たまたま通りかかったインスタント写真ボックスの鏡を見て愕然とした。

 なんと、頭のてっぺんから白い煙(正確には湯気)が立ち昇っているではないか!

 そう、吉牛をかっこんだ際、天頂部より大量に吹き出した汗が、まるで水蒸気爆発の如く激しい湯気となって白く立ち昇っていたのである。

 その姿は、頭のお皿が乾燥する直前のカッパそのものであった。

 映画「プレデター」を観ると、いつもこの事を思い出す。

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