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エッセー「草刈正雄とX30系チェイサー、そして朱里エイコの"SAMURAI NIPPON"」

 日本人の顔がまだ現在ほどバタ臭くなかった昭和40年代、男女を問わず憧れたのが「ハーフ」だった。

 台頭してきたテレビにより、CM全盛の時代。登場するモデルはそのほとんどが西洋人とのハーフ。

 その中でも群を抜く人気を誇り、まさにキング・オブ・ハーフとも呼べる存在だったのが草刈正雄であった。

 当時の日本人には願ってもかなわなかった長身、足の長さ、そしてバタ臭いながらも甘いマスク。

 テレビCMを席捲した草刈正雄は、日本一のイケメンとして瞬く間に日本中にその名を轟かせた。

 当時、草刈正雄は日本人男性の究極の憧れであり願望、そして羨望、嫉妬の対象だった。

 時は流れ、食生活の欧米化により日本の若者は男女ともバタ臭いルックスと欧米人並みのプロポーションを得るに至った現在、草刈正雄も普通のおじさんになってしまった。

 しかし、心の中では草刈正雄は今でも憧れの存在だ。

トヨタX30型チェイサーのCMでダンディなプレイボーイを演じた草刈正雄、粋だった。

BGMで流れた故朱里エイコの名曲「サムライ・ニッポン 」が超クールだった。



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