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エッセー 「横浜を舞台にした伝説のポリスアクションドラマ " 大追跡 ” を語る」

悪がはびこる犯罪都市に集められた五人の刑事たち。

それは確実に検挙率をあげなければ廃止される特殊セクションである。

彼らの行くところに正義はない、感傷はない、栄光もない。

あるのはただ、孤立無縁な悪との闘いである。

OPナレーション by 森山周一郎


 1978年の春から秋にかけ、日本テレビ系列で毎週火曜日21時から放送された「大追跡」は、神奈川県警の新田刑事を中心に、各署から集まったはみだし刑事で設置された『遊撃捜査班』の型破りな捜査を描いた伝説のポリスアクションドラマである。

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 「大追跡」は高視聴率だった「大都会PartⅡ」の後を受け、当初はハードなアクション路線を目指してスタートしたが、収録が進むにつれ加山雄三、藤竜也、沖雅也、柴田恭兵、長谷直美といった個性的な出演者のキャラが強くなり、それまでのポリスアクションものとは異なる極めてユニークなポリスアクションシリーズとなった。

オンエア当時は家庭用VTRもない普及していない時代、毎週火曜日の午後9時からは毎週テレビにかじりついて観ていた。そして、それが終わると横浜へ繰り出すのが常だった。

ドラマの影響で、大学卒業後は真剣に神奈川県警に就職しようと思ったほど。

デートも元町、しかもファッションは藤竜也演じる水原刑事のコピーだった。

この時代、日本の若き男たちにとって、藤竜也こそが目指すべきカッコいい男の理想像であった。そしてその影響は今でも色濃く残っている。




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