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エッセー「映画 "バギーチェイス "とビリー・プレストン " Nothing From Nothing "」

 1976年日本公開の映画「バギーチェイス(原題:Flash and the Firecat)は、名作「明日に向かって撃て」をモチーフとしたB級アクション映画である。

 ハリウッドのインディペンデント系プロダクションの作品は、低予算でいかに面白い映画を作るという事に知恵を絞るので、非常にユニーク且つ楽しい映画が多い。この作品もその一つ。

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 サンドバギーに乗ったフラッシュとファイアーキャットというの男女二人組の銀行強盗が、アメリカのド田舎の銀行でスマートな手口で現金を強奪し、警察の追撃やパラノイックな保険会社の調査員の追撃を振り切って逃亡するという単純にして明快なストーリー。

 この映画の魅力は、チューンナップされたフォルクスワーゲンの水平対向4気筒エンジンを搭載するサンドバギーが、軽量ボディと超低圧タイヤのメリットを活かして追っ手のパトカーをブッチ切る爽快感にある。極論すればそれだけ。

 高校2年生の時、中間試験の真っ只中、親には図書館に行くと嘘をついて公開初日の有楽町スバル座で興奮しながら鑑賞したことを昨日のことのように思い出す(遠い目)。

 エンディングのバックに流れるビリー・プレストンの名曲「Nothing From Nothing」が抜群のマッチングを見せるカーチェイス映画の快作である。



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