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アトランダム私小説

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鳴海邦彦が思いついた時、衝動的に書き記す私小説。不定期で掲載します。
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2020年8月の記事一覧

アト ランダム私小説「東京S.W.A.T」

アト ランダム私小説「東京S.W.A.T」

 寺嶋はチャンス&ピルキントン社製5×25レンジファインダー付きテレスコープサイトのレンズカバーを外すと、レミントンM700スペシャルのスリングを右腕に巻きつけて肩付けし、ニーリングポジションで銃口を800m離れたターゲットに向けた。

 クロスヘアーで分割されたテレスコープサイト越しの影像にターゲットの頭部が見えた。

 7mmレミントンMagnumの弾道偏差と気温、湿度、風速を計算し、スコープ

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アト ランダム私小説「東京S.W.A.T」

アト ランダム私小説「東京S.W.A.T」

 「20gにも満たない金属の塊が、秒速1300m、音速の約3倍のスピードで飛来し人体にぶっかった時、一体何が起きると思う?」

 教官の高木はデスクに置かれたシェイタック インターベーションライフルM200に一瞬視線を移すと、再び訓練生達を見据え言葉を続けた。

 「爆発だよ。トルソーに着弾すれば間違いなく上半身と下半身は真っ二つに切断される。胸部に着弾すれば胸から上は粉々に吹き飛ぶ。そんな武器を

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