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アイスコーヒーを掘り下げてみる②〜味わい〜

同じ豆を使って、同じ濃度になるようにホットコーヒーとアイスコーヒーを淹れたら、その味わいはどうなるか?


結論から言うと「思ってたのとは意外とちがう」。


もちろん、熱い冷たいという温度以外の部分である。

同濃度であればアイスコーヒーはホットよりも苦味と酸味が際立つ。


理由は味覚と温度の関係。

とくに甘味と旨味。

温度が低すぎても高すぎても、それらは感じづらく、体温ぐらいの温度帯が最も感じやすのだそう。

たとえば、溶け切ったアイスクリームや常温のジュースは甘ったるい。

よく出汁の取れた味噌汁だって、冷たいよりもあたたかい方がはるかにおいしい。


ちなみに、淹れたてのホットコーヒーは60℃ぐらい、アイスコーヒーは10℃ぐらい。

だから、ホットには甘味と旨味を感じやすく、アイスにはそれが感じにくい。

いやいや、コーヒーに甘味と旨味があるんか〜い⁈という声が聞こえる気がするのだが…

ある…はず。

そもそも、たった2%の中の話だし、測定できるのかは不明だ。


具体的には、コーヒーを飲んだときに感じる甘さの感覚だったり、奥行きがあるような感覚だったりする。

酸味や苦味はあるけど、なんとなく甘いとか、味がしっかり感じられるとか。

軽くても味がわかるとか。

濃度があっても複雑な味わいとか。

そういったものが甘味と旨味を伴うコーヒーのように思う。


じゃあアイスコーヒーはホットコーヒーに劣るのか?

決してそういうわけでなく、アイスコーヒーはホットよりも酸味と苦味が強調され、輪郭のある(パキッとした)味わいともいえる。


同じコーヒー豆を使っても、ホットとアイスでは知覚されやすい味わいが異なる。

ホットなら甘味と旨味。

アイスなら酸味と苦味。

そのとき欲するコーヒーの温度と味わいの関係の話。


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