アイスコーヒーがスッキリと感じる理由

そう感じるかどうかは個人の感覚によるものが大きいが、少なくともホットコーヒーよりもアイスの方がスッキリしているように思う。

温度が低いことによる清涼感もその理由であるものの、とくにドリップコーヒーに氷を入れて作る「急冷式アイスコーヒー」ではそれが顕著。

急冷式では雑味成分がうまくカットされているからだ。


ところで。

「おすすめのコーヒーの淹れ方は?」と聞かれたとき用に、お決まりの回答を用意している。

濃く淹れたコーヒーをお湯で割るといいですよ」

これは単純にコーヒーを薄める(アメリカンにする)のではなく、本来のドリップの後半をお湯に置き換えることに等しい。


すごくざっくりだけど、コーヒーはこのように分解できる。

(コーヒー)=(①コーヒーの主要な味わいを決める成分)+(②雑味成分)

①は濃度が高く(濃い)、ドリップの前半に抽出される。

②は濃度が低く(薄い)、ドリップの後半に抽出される。

※他にも細かい条件(温度や粒度など)があるけど、ここではあくまでざっくりと。

濃く淹れたコーヒーをお湯で割るとは、「①+お湯」のこと。

これによって濃度が整えられ、雑味成分がカットされた、スッキリした味わいのホットコーヒーに仕上がる。


急冷式アイスコーヒーとは、「①+氷」のこと。

この時点で雑味成分がカットされることになる。

「濃度を整える」ことを考えると、できあがったアイスコーヒーを飲んでみて、濃いのであれば加水することもありだ。

アイスコーヒー(急冷式)は単純に冷たいだけではなく、実は雑味成分をカットしつつ冷たいコーヒーを実現している一石二鳥コーヒーだった話。


コーヒーに関するマガジンを書いています。
すぐに実践できそうなことや日々の気づき、実際にお客様から頂いた質問などを僕自身の視点でお伝えしていきます。

フォロー、いいね、頂けるとうれしいです。

______________________________

【お店の案内】

オンラインショップにて自家焙煎コーヒーを販売しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?