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飲み進めると味が変わるコーヒー

コーヒーを飲むとき、一口目と二口目の味わいがなんとなくちがう。

二口目と三口目もちがうし、それ以降も…わかりにくいけど、たぶんちがう。


それはつまり、「親戚のおじいちゃんの家現象」である。


親戚のおじいちゃんの家を訪れたとき、こんな風に感じるのではないか?

「あ。おじいちゃんの家の臭いがする」

線香の臭いかも知れないし、加齢臭かも知れない。

おしゃれ好きだったら香水かも知れない。

ただ、自宅とは異なる、なんだか独特の香りを感じる人がほとんどではないだろうか?


人は慣れた環境以外の場所を訪れるとき、嗅覚が最初に働くらしい。

だから、親戚のおじいちゃんの家の臭いに敏感に反応する。

といっても10分もしないうちに臭いのことなんて記憶の外。

おじいちゃんと一緒に釣りに出かけたり、将棋を打ったり、お駄賃をもらったりすることに意識が向かう。(僕の幼少期の話で恐縮ですが笑)

もちろん、おじいちゃんの家に限らず、友だちの家とか、お店とか、視聴覚室とか、まぁ、要するに何でもいい。(学校の視聴覚室の臭いってめっちゃ独特じゃないですか?)


コーヒーもそれと一緒。

カップに口をつけて飲む寸前に嗅覚が働く。

また、液体になったコーヒーには数百種類の香り成分が含まれるので、一口目に知覚しづらかったものに、二口目の意識が向く。

それと、これは予想なのだけど、コーヒーによっては香りが非常に豊かなものもあり、そういうものほど飲み進めたときに知覚する変化が顕著なように思う。

加えて、コーヒーには特有の経時変化もある。

さすがにコーヒーは香りの飲み物なので、飲み進めるうちに臭いを感じなくなることはないけれど。


飲み進めるにつれて味わいが変わったように感じるのは、親戚のおじいちゃんの家現象が起こっているから、という話。


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