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完全な解決法なんてないという前提で 【500字コラム】

「おねーちゃんが拭くって言ったじゃんか」

またやっている。
うちのきょうだいがまた揉めている。

いつの頃からか、夕飯後の片づけが子どもたちのルーティンになった。

はじめは洗うだけ、拭くだけ、しまうだけだったものが、最近はレベルアップし、生ゴミもきっちりまとめ、シンクもコンロもピカピカの状態で完了。もちろん、出来にムラはあるけども。

ふたりでやりいいように役割分担をしているが、時に冒頭のようにケンカになる。

ひとりが風呂に逃亡したり、ある時は疲労困憊だったり。

一時期あまりにもめごとが多くなり、私は言った。

「食洗器、買おう」

色んな事情により、却下。そもそもシンクがさほど広くないのだ。諍いの根本を断てば平和になる(だろう)、でもそこにはあらゆる障壁のクリアも必須。そこは家族皆で理解した。


椎名トキさんの記事を読んだ。

トキさんのパートナーは同姓だ。この記事には、その件に関するトキさんと会社のやりとりが記されている。互いに少しずつ配慮する様子を読んで、私はこれだこれだと膝を打った。

全国の総務部人事部の人たちに読んでほしい。

多様性を認め合う社会が理想だけども、誰もが何もかもを理解するのはどだい無理な話。もし白黒つけるための議論をしようものなら、そこには軋轢が生まれる。

トキさんの会社のように、歩み寄れたらいい。そんな人もいるよねって、ある程度を受け流しながら解決法を探る。

社会も家庭も人間関係も、もっと気楽になるといい。



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