【1分で読める500字コラム】牛丼350円

むすめが「私、牛丼屋の牛丼って食べたことあったっけ?」と言う。いや、あると思うけど? と思いつつある日の昼食、久々に牛丼屋を選択した。

牛丼屋はいつ以来だろうと考えながら、メニューを見ると、「牛丼単品350円」。うん、安い。味噌汁・サラダ・生卵のセットでも500円。ちょっとびっくりしつつ、ここの一食で栄養バランスも何もなかろうと単品350円を注文した。

脂身ばかりの肉かと思いきや、わりときちんと肉。大ぶりの玉ねぎがしみしみやわやわでうれしい。つゆやねぎ、何もリクエストせずお願いしたけどご飯とつゆのバランスもばっちり。おいしい。とてもおいいしのだ。

これが350円。家計を預かるものとしてとても有難いけれども、ふと不安にもなる。スーパーの弁当ならまだしも(それでも安いけれども)、人に給仕される食事の値段としては、安過ぎやしないか。

私が勤め人だった頃、2001年、牛丼チェーン店がこぞって正規価格400円前後の牛丼単品を280円に下げるキャンペーンを開催した。ただでさえ安いと思っていた牛丼がさらに安くなり、同僚の誰もが喜んでいたのを思い出す。

現在、牛丼の正規価格はどこの大手チェーン店も並で350円前後。20年前の正規価格よりも安い。そりゃ、賃金も上がらないはずねとおいし過ぎる牛丼を前に考え込んでしまう。そのおいしさと安さについて、娘を前に色々話し過ぎて煙たがられる母なのでした。

でさ、娘のオーダーは海鮮丼880円。牛丼じゃないんかーいと突っ込む。でも、これで少しでも店の利益になるのならよしとしましょう。



★参考


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