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松坂桃李さんを、語りたい

そうだnote行こう。

松坂桃李さんが好きです。直球でいきます。
ただ、シンケンジャーは見ていなかったので、シンケンジャー時代は顔と名前が一致している俳優というだけ。彼の演技をきちんと認識したのは「湯を沸かすほどの熱い愛」「軍師官兵衛」「ゆとりですがなにか」あたりのときでしょうか。その際も、きれいな顔立ちの男の子だよねという感じで、今ほどの気持ちはそんな。そんな。そんな。

好きなものを語りたいとき、noteという場所はとてもいいですね。今の居住地は余所からの転居で住んでいるせいもあるんですが、なかなか「好き」をさらけ出して語れる友ができず、少し寂しいです。それほど懇意ではない知人に「好き」をさらけ出して失敗した話をしましょうか。しますね。

ある日、子の友人の兄弟にお下がりのスニーカーを譲ったんです。有名スポーツメーカーのものでしたがわたしの子の足の形に合わず、片手の指で足りるくらいしか履いていなかったので、捨てるにはもったいないから弟くんにどう? と、ママさんに言って。

気に入って引き取ってくれて、お礼にってそのママさんから彼女の故郷熊本の食品を色々もらったんです。その中に「塩山食品の南関あげ」(油揚げ)が入っていました。当時、クウネルのお弁当本が大好きで繰り返し繰り返し読んでいて、その中に南関あげをプッシュする人の記事があったんです。油揚げフリークのわたしは、いつか食べてみたいなあと思いを馳せていたので、ママさんにもらった包みの中にあった南関あげの実物を見て小躍りしました。食いしん坊ですみません。

そのママさんに次に会ったときに、わたしってばクウネルの本を持参して、数年ごしの南関あげへの憧れを暑苦しく語ってしまいました。しかも公園で。この弁当本をどれだけ愛読しているか、油揚げをもらってどんなに嬉しかったか、本を片手に語っちゃって。うん、引いてたよね。なんかね、彼女の表情を見て、あ、わたしこの人と「友達ではなかった」と気が付いたんですよね。だめですねえ。すごく好きなものを語るときは、きちんと相手と自分の距離感を見極めないと。以来なんとなく疎遠に。ごめんね気持ち悪い思いをさせちゃってと、小学校の運動会で遠くにいる彼女を確認して対角線上に立ちました。距離感、てか距離。

そうだnote行こう。

でね、松坂桃李さん。
2021年に映画「孤狼の血LEVEL2」が公開された時、まったく見に行く気はなかったんですが、公開時にSNS友人が複数人、とてもいいと繰り返し繰り返しつぶやいていたんです。そんなに面白いのかなあと思って、まずは2018年公開の孤狼の血をAmazonプライムで視聴。そうしたらですよ。思い出しました。そうだそうだ、久しくご無沙汰してましたが、わたし、こういう男臭い映画好きだったんです。趣向はだいぶ違うけれど、アクション映画好きの先輩にジョン・ウー監督の「男たちの挽歌」を薦められて、シリーズのビデオを繰り返し見た時期がありました。チョウ・ユンファに骨抜きにされたよね。誘拐されたら助けにきてくれるよねユンファ、なんて夢を見ていたので気持ち悪さレベル1。けどさ数年後、テレビに劇団ひとりさんの露出が多くなってきたとき、あの風貌に、目、こすったよね。アンタ誰。

でね、松坂桃李さん。
孤狼の血では、国立大出身のキャリア刑事の日岡役。髪の毛サラサラ、スーツはかっちりで少し猫背、白いワイシャツにブルー系チェックのネクタイを締めてちょっとそのセンスは、なスタイルです。日岡はマル暴に配属されるにはすごーく青臭い人間で、ほらエリートだから、いつだって警察官として正しいことを考えて行動しようとします。でも、そんな正義感や社会通念が全く通用しないのがマル暴。実は日岡の任務はマル暴部署の内偵で、マル暴担当のベテラン刑事大上と行動を共にするというそんな設定なので、暴力と血、人としてどうかという残虐・冷酷なシーンばかりで、苦手な人は見ていられないだろう描写が最初から最後まで続きます。ラスト近くなると、身内の色んな思惑に振り回された日岡が署内の黒い実状に気がついて目つきが変わり、少しずつサイコみも出てきてですね。豚舎の男を殴り続けるシーンは鳥肌が立ちました。ただ、あれは死んだ目だったのか、怒りで何かが振り切れた目なのか、それとも大上が殺された悲しみゆえの目つきなのか、日岡の表情が読み取れなくて、それもまた怖いシーンでした。でも、サイコパスな顔つきから一転、大上の本意を知った後のラストのハイライトを吸うシーンの笑顔は良かったです。ものすごく良かったです。ほんと、良かったね。よい松坂桃李さんを見た…と興奮と余韻冷めやらぬ、翌日には孤狼の血LEVEL2を見に映画館へ出かけたのでした。

でね、松坂桃李さん。
2021年公開のLEVEL2の桃李さん、いや日岡さん。この三年で何があった? という風貌の変わりよう。LEVEL2では、前章のラストで殺された先輩の大上刑事の遺志を引き継いで完全にマル暴担当の刑事になっているわけですが、冒頭、坊主頭の日岡はくわえ煙草でチンピラを確保。くわえ煙草で取調室の机を足蹴り。くわえ煙草で輩サングラスであれやこれや。前章で広島大卒のエリートとさんざん言われていたぼっちゃんは、「こげな不良刑事」と同僚に陰口叩かれるまでにマル暴担当として署内でその名を知らしめておりました。日岡日岡日岡。前章の正義感と悲しみに暮憂いた頼りない日岡も良かったですが、LEVEL2のわっるーい日岡もまた良い。語彙なくす。すみません。酸いも甘いも噛み分けた男のセクシーさと精悍さは、筆舌に尽くし難い。ああ、筆舌に尽くし難いって便利な言葉ですね。

似てねえ…

でね、松坂桃李さん。
劇場でLEVEL2を見た直後のわたしは、ラストの日岡と上林のガチンコに相当興奮していたんですが、映画って劇場で見ると、その後にその興奮を忘れるのも早くって。なんでかなあと考えたんですが、劇場と外の環境の差なんですきっと。あくまでわたしの場合ですけども。映画鑑賞後、わりとあっさり鎮火したはずの松坂桃李熱が再燃したのは、AmazonプライムでLEVE2の配信が始まったからです。うおおい、LEVEL2の配信始まったねとまず視聴。いやでもそうなったら前章も見直さないとねと、前章も視聴。ああいいですね日岡日岡。前章視聴後、その後のストーリーがそこにあるんだから見るよねLEVEL2というわけで、視聴ループ。日岡の変わりようをすぐに確認できる映画サブスクよ、ありがとう。良い日岡がお望みですか、それとも悪い日岡がお望みですか。ザブン。正直なあなたに金の拳銃を進呈。で、何回おかわりするんだいってくらいしつこく見ました、日岡。ていうか桃李。そのこめかみの青筋はメイク?メイクなのか。違うよな。怒りも絶望も優しさも後悔も諦めも、文字通り満身創痍の演技で、見てるこっちが息苦しくなるくらいでした。日岡が鬼畜大林を拳銃で始末したとき、ホッとしましたよね。お願いパトカーに乗せないで殺してって思いましたもの。殺してくれと願うなんてアレですが、それくらい、この映画にはあらゆる役者さんの演技に魅せられました。孤狼の血は、映画そのものについても個々の役者さんについても色々色々書きたいんですが、もう無理や。もっと綴りたいですが書ききれないので、どなたか直にお話ししましょう。てかしてください。それとも誰か一緒にAmazonプライムウオッチパーティいかが。画はものすごくえぐいですけども。

でね、松坂桃李さん。
孤狼の血のおかわりですっかり桃李さんに魅せられてしまった私は、桃李熱に冒されている数日間に動画配信サイトを駆使して1日1桃李を補給しました。その中でもこれはと思ったのが2020年のテレビドラマ「微笑む人」。主人公仁藤の狂いっぷりを淡々と演る桃李さん、たまりませんね。彼は二枚目も優男もオタク男も似合うし、どんな役のときも見てて飽きないんですが、私としてはサイコみのあるちょっと壊れた役、壊れた役を求む。「次は死ぬよ」と全く笑っていない目で冷たく言う、あの桃李さんが見たいです。死ぬとか殺すとか物騒ですが、頭の中でなら、誰を殺しても、誰に殺されても罪になりませんから。こういうとき、本当に人はフィクションがなければ生きていけないのだなと感じます。

でね、松坂桃李さん。
こんなにずっと桃李桃李桃李言ってるのに、昨晩の夢の中で私にバックハグしてきた男はなんと松潤でした。しかもベッドで。なぜ、いま、松潤なのか。
松潤と 何が起こるの よろこんで

詠むな喜ぶな。
なぜだろう。なぜ桃李さんじゃないんだろう。来年の大河ドラマへバトンパス。

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