2023年によく聴いた音楽

ドラムのハッピーです。
忙しさを言い訳にあまりnoteも書いていませんが、相変わらず音楽は楽しく聴いています。

毎年自分のXのアカウントで年間ベストみたいなものを投稿していたのですが、せっかくなのでバンドの方でやってみようと思いました。
ランキングにするほどの知識もなく、時代の流れも全く掴めていないダメリスナーですが、それでも沢山聴いた中から10枚ほど選んで紹介したいと思います。

①Palette Knife / New Game+
Palette Knifeの新譜が素晴らしかったです。
特に3曲目のAvatar The Last Cakebenderがとびきり素晴らしい出来で、とにかく何度も繰り返し聴きました。
16ビット風のゲームをプレイする時に感じた未来的なイメージ、それを纏ったエモチューンとでも言いましょうか。
ありきたりなアイデアのような気もしますが、きっちりと『ダサ』な部分が残っている気がして、とても好感の持てるアルバムでした。

余談ですが以前参加していたLADY FLASHで『つよくてニューゲーム』というミニアルバムをリリースしていまして、そんなところでもシンパシーを感じています。
LADY FLASHの方も素晴らしいので是非聴いて頂きたいです。


②Teenage Tom Petties / Hotbox Daydreams
ここ数年で出会った中で最も強いインディを感じたバンドの最新アルバムです。
バンド編成でのリリースとなった今作でもきっちり『どインディ』で涙腺がぶっ壊れました。
大きな音でインディロックを聴いた時のグワーっと胸が熱くなるあの感覚がギュッと閉じ込められているように思います。
特に3曲目のGreenhornのイントロの崩れっぷりは全員一度は聴いていただきたい。ドタバタした演奏にしか出せない美しさもあるのだと気づくはずです。


③Hyll / Sŵn o'r Stafell Arall
自分しか話題に挙げていないのではと錯覚するくらい日本で知られていない気がしますが、新譜も本当に素晴らしかったです。
直近のシングルとミニアルバムのリリースで、かなり作風が変わったなと感じていたのですが、アルバムではもう一歩踏み込んで良い方向に進化したように思います。
投げやりなボーカル/コーラスワークにルーズな演奏を素晴らしいメロディが繋ぎ止めているようで、インディロック好きなら胸が熱くなるはず。


④Yellow Flower Living Water / The Great Unconformity
インドネシアの素晴らしいインディポップバンドの新譜です。
元々ボーカルにパワーのあるバンドでしたが、今作はメロディと演奏の良さで更に唄の際立つ仕上がりになっていました。

近頃はアジアのバンドが日本国内で紹介される機会が増えてきましたが、彼等はそれらのバンドと比べてもずっとシンプルで素朴で、それでも圧倒的に歌にパワーがあって華があると思っています。
いつか世界中の人に届く音楽を作るバンドだと思います。


⑤Braceface / Don't Lose Your Dinosaur
語弊があるかもしれないですが、みんなが大好きだったあの頃のインディポップの雰囲気を纏ったポップパンクって感じで本当に素晴らしいです。音楽のジャンルの話ではないです。
自分もいつまでもこんな感じで音楽作っていたいなと思います。
ポップで短くて速いバンドは本当に最高。
そのワクワクを忘れちゃいかんなと思います。


⑥Teenage Halloween / Till You Return
バンドは見た目が大事だと思っているのですが、前述したBracefaceとTeenage Halloweenは完璧です。

パワーポップ的な前作より少し速くてギュッと詰まった楽曲が増えた印象で、今作も本当に素晴らしいです。
驚くほど良い曲だらけで、13曲30分で一気に駆け抜ける素晴らしいアルバムです。
もし彼等を知らない人がいるなら、絶対に聴いた方が良いと思います。


⑦The High Water Marks / Your Next Wolf
とにかく最高です。インディポップのカッコ良さが全て詰まったアルバムだと思います。
自分はインディポップは世界で一番カッコいい音楽だと信じているのですが、このアルバムを聴いたら誰だってそう思うはずです。
エレキギターってカッコいい!って、初めて音楽にときめいた時の想いが蘇ってくるようです。


⑧Liquid Mike / S/T
みんなの大好きなインディロックを現代に全部集めたような、夢のようなバンドだと思います。今作も相変わらず素晴らしいです。
Matthew Sweetを初めて聴いた時のような、Lemonheadsを初めて聴いた時のような…そんな初めてのドキドキを全部詰め込んだようなアルバムでした。

今までの全てのリリースが最高って化け物みたいなバンドなので、きっかけ次第で日本でも人気者になるはず。


⑨Langkamer / The Noon and Midnight Manual
スラッカーロック的なバンドの中でも飛び抜けてシンガロングさせるパワーがあるというか、ダラッとしたままリスナーを巻き込んでいく熱さがあるというか、とにかく素晴らしいです。
2010年代に流行ったそれよりももっとザラッとした感覚もあって、自分みたいな中年にも突き刺さるはず。
フワッと気持ちが軽くなるので、たくさん聴いていたお気に入りです。


⑩都市レコード / たった一時間
全曲名曲の超名盤です。
音源を聴いている時も最高だなーと思うのですが、仕事中や入浴中、家事の最中などのふとした瞬間に口ずさんで、メロディの素晴らしさに涙腺が緩む瞬間が何度もありました。
うまく説明出来ない自分が情けないですが、是非一度聴いてみることをお勧めします。


⓪てれび戦士 / ネクタリン
娘が歌を唄ったり踊ったりするようになり、自分もそれに合わせてたくさん子供向けの音楽を聴くようになりました。
自分が大好きなThey Might Be Giantsなんかも一緒に聴いてはくれるのですが、子供は正直なもので彼女がお気に入りの音楽を聴くと本当に嬉しそうなので、その純粋さがなんだか羨ましくなります。
話が逸れましたが、そんな娘との日々の中で妻が教えてくれたこの曲がとても良かったです。
マカロニえんぴつが作ったらしいのですが、アレンジもメロディも可愛らしくて素敵ですっかり好きになりました。
自分があまり知らないだけで良いバンドなのかもと思っています。

ギターソロがダサすぎるとか、アウトロのシンセがつまらなすぎるとか、そんな文句をチクチクと言いつつ、とにかく良い曲で何度も聴いています。
子供達の拙い合唱でしか出ない良さもありますよね。



こうして並べてみると新譜を好んで聴いているのに、世の中の大きな流れには全くついていけていないなと思います。
以前ならば興味がないなりに一応流行っているものを聴いたりしたものですが、今はほとんど追いかけていないというのが正直なところです。
でも、それでいい気もしています。

KUNG-FU GIRLはこれからも自分とメンバーの好きなことだけやっていけたらと思っています。
苦手なことを無理に頑張るより、メンバーの良いところを伸ばしながらのびのび楽しくやっていこうと思いますので、今年も我々をよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?