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「ゴッホ展」行ってきました


「ゴッホ展」行ってきましたというタイトルにもかかわらず、トップの画像がシーラなのは理由がありまして。

正直、「ゴッホ展」というには期待外れでした。

コレクターであるヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869-1939)が20世紀初頭にファン・ゴッホの人と作品に魅了され、収集した作品の公開展だったのですが、彼女のコレクションに対する思想みたいなものにもっとフォーカスすれば特色ある展覧会になったのではないかという感想を持ちました。

しかし、そうなると商業的には厳しいですよね。日本人は(私も含めて)ゴッホが大好きだから、その名を冠すればお客さんがきてくれますもん。

ゴッホの作品はたくさんあったし、素晴らしかったのですが、キャプションなど(失礼を承知で言えば)凡庸というか、もうちょっと突っ込んだ作品解説がほしかったですね。これまでにもゴッホ展は何度もあってますし。

展示の最後の方にわちゃわちゃっと並べてある中に、スーラの作品《ポール゠アン゠ベッサンの日曜日》があって、超びっくり!しばらく動けなかったです。あと、オディロン・ルドン《キュクロプス》も本物がみられて本当によかった。これは、中盤あたりです。

ヘレーネ・クレラー=ミュラーが《キュクロプス》を買うのを最初渋ったそうですが、そりゃそうですよね。これまでのコレクションの傾向と違うし。しかし、彼女がお買い上げくださったおかげでこうして我々は見ることができるのですから、ありがたいことです。

なお、上記2作品の周りにはあまり人が滞留しないので、ゆっくりみることができます。


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