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「いい人」になるほど嫌われる?

ひとりでいるのが好きだけど誰かと話すのも好きな泉です。今回は少し真面目に一冊の本についてお話しを。

とある書店員さんに勧められた著者、大嶋信頼(おおしま のぶより)さんは心理カウンセラーで、ある界隈ではとても有名な先生だそうです。

普段は買わない種類の本でしたが、どうせなら読まない本を買ってみようと選んだ一冊

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「ひとりで頑張る自分」を休ませる本

毎日ひとりで頑張ってヘトヘトになり休むこともできない、そんな人に書かれた本だと勘違いしちゃいそうですね。

実は「いい人」の恐ろしさ満載の身につまされる本なのです。

勘違いして欲しくないのですが、私はいい人ではありません。いい人に見られたい欲や見栄はあります。それでも本性は透けてしまうからどうしようもありません。

それでは少し長くなりますが始めます。


第一章「いい人」になるほど嫌われる

人間には恒常性が備わっていて心に関してもこの真ん中に戻す力が働くとあります。これはカウンセリングとしてストレスホルモンの検査を受けたご夫婦の話。

夫が怒りっぽくなかなか収まらないと相談に来た奥さん。隣に座るヤンキーのような態度の夫に、ちゃんとしてよと終始注意をしている様子。このときの奥さんはストレス刺激でストレスホルモンが分泌されていたけど旦那さんはちゃんと分泌されていないことが判明。

このストレスホルモンが分泌されると、イラッとして心拍数が上がり、戦ったり筋肉を収縮させたり、思いっきり走ったりする準備ができるんです。そうか、準備なんですね。一方とっさの時にストレスホルモンが分泌されないと時間が経過して後悔が襲ってきたり怒りがなかなか収まらない。前出の旦那さんはこの状態でした。

これまでストレスホルモンは出ない方が良いのかと思い込んでいましたが、そうではなく自分の快・不快のスイッチを知るためには必要なものなんですね。結果を受けて大嶋先生は旦那さんだけを治療します。数ヶ月後、そのご夫婦がカウンセリングに来られ検査をすると数値も立場も逆になっていたのです。

えっ?

旦那さんのストレスホルモンが分泌されたら治療は終わり!のはずなのに今度は奥さんがヤンキーのようになっていたとあります。なんだかシーソーみたいじゃありませんか。人間関係でも「恒常性」が働く。詳しくは本をお読みいただくとして太字赤線を引用します。

相手のためにと「いい人」になれば、相手はそのバランスを取るために足を引っ張るような「悪い人」になってしまう。

いい人と悪い人の恒常性。

「いい人」は相手がやることをいい方向に解釈して、なんでも善意に捉える事ができるから、「相手も自分と同じようにわたしのことをわかってくれるだろう」と思ってしまうんです。

いい人は「いい人」を演じていると著者は語ります。そして演じれば演じるほど相手は「意図はわかるけど素直に受け取れない」という感じで逆の態度になってしまい、いい人は傷つけられて苦しむことになるんですね。

はあ〜

ひとやすみ。

深呼吸。

ふぅ〜っ。

♢♢♢

つぎは「良かれと思って」がうまくいかない理由です。人が横暴になる流れのひとつが、これではないでしょうか。

「私は相手のことを思ってやっている」
万能感とは、「自分はなんでも知っているし、変えられる」という感覚のことです。

親子や夫婦、上司と部下、先生と生徒。

どんな関係性にも当てはまる万能感の恐怖。

これは自分にもおぼえがありました。

夫に対して、こうすればいいのにとよく口走っているのです。ガビーン...

この本を読み終わったあと万能感の話をしてみました。それからは○○すればいいのにと口走ったあと、互いに万能感万能感と唱えることにしています。とはいえ三日坊主でしょうね。ひとは悲しいほど忘れる生き物です。

♢♢♢

結局のところ「いい人」ってなんなの?そこですよね。

「いい人」というのは、ただの暗示なんです。

・相手の気持ちを考える

・緊張している

・すみません、申し訳ないの言葉が頻発する

・視線が定まらない

このサインが出たときはいい人をやっている!と気がついてあげるだけでいい人から解放されて自分が自由になっていきます。

暗示にかかってるサインだと気付くことが必要。


はっ!

私は気づいたんです。

サインではなく、まだ第一章なことに...

このペースで書いていると終わるはずもありません。

難しいです。修行がたりません。

一枚の紙に書いていたら最後はスペースがなくなり字が小さくなるタイプです。

突然ですが、締めにはいります。



最後に、人の幸せを願いすぎるあなたへ
自分を中心にする
これだけで嫌な人が離れて行く


これは実感しています。

断ることが苦手で、嫌われるのが怖くて、それなら無理をして我慢していた方が楽だと勘違いをしていた時期が。

「いい人」を演じていました。

嫌なのにおくびにも出さずに頑張る。

なんとか笑顔で頑張って「助かったよ」と言われると報われた気がしたのは一瞬で、その後の疲労感とストレスは相当なものでした。

するとまた頼まれるのです。そうですよね。笑顔で頑張るんですから。そこで意を決して今後は無理だと伝えるとあっさり了承されたのです。

それだけのことでした。

せっかく頼ってくれてるのだから断ると申し訳ないないな(サイン!)とまさしくいい人を演じていた自分、あきれちゃいます。

その後、関係性がかわることもありませんでした。

遠い昔のことを懐かしく振り返ったり、驚いたりしながら読了した一冊です。

いまの自分に関係のない分野であっても何かしらのヒントが必ずありますよ、と書店員さん。

ヒント、ありましたとも!

今回は初めて本の紹介に挑戦しました。

最後までお読みいただきありがとうございます。面白い一冊でしたので詳しく読みたい方はぜひ!いい人は読んでくれそうですね。ふふ。

https://www.amazon.co.jp/dp/4479796967/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_LWboEb6YB836P




読んでくださりありがとうございます。