オオクニヌシの正体
古事記に最も大事に描かれているのは出雲に関すること。古事記とは日本人の歴史的思想を統一し、倫理観を等しくするために編纂されました。
実に紙面の三分の一が神話、つまり天皇が即位する前の神代の時代について記述されており、そのほとんどが出雲についての解説になっています。
なぜこれほどまでに出雲にこだわっているのか?
それは日本の先代王朝が出雲だったから。
国ゆずりとは何だったのか?
出雲に関して、古事記の中に書かれた最も大事な神話は「国譲り」です。これは何かというと、日本を広範囲に統治していた出雲が、後から来た大和王朝に国を譲り渡したとする神話です。
他国の建国の歴史を考えればあり得ない事ですよね。
優秀な王朝は発達した文化や技術を持っているはず。持たざる者はそれを欲しがるものです。つまり、国を維持するという事は略奪されないようにするという事と同義。
大事に作って維持してきた国を、譲り渡すはずが無いのです。しかし日本の歴史を伝える古事記には、出雲が話し合いによって国を譲ったとあります。
本当に!?
もちろん、フィクションでしょう。
しかし、日本の歴史観を統一したい目的で書かれた書物なので、血なまぐさい戦闘の歴史を書かれても仕方ないですよね。日本人が今の価値観になれたのも古事記のおかげと考えるべきでしょう。
古事記はフィクションであり、事実を伝えるというよりは「信じたい真実」を伝えているのです。
古事記にちりばめられた暗号
ここまで読まれると「古事記は偽書なの!?」とお思いかもしれませんね。しかし、そんなこともないんです。
古事記の何がすごいって、神様の名前だけは正確に伝えているのです。
本当に出雲が乗っ取られ、侵略や略奪のみがあったのであれば、神様の名前を消してしまえばいいのです。
そうすれば今を生きている出雲の民は、正当な由緒を失い、権威は消失します。なぜそれをしなかったのか?それは恐らく出雲の歴史を消せば日本自体の価値も消失してしまうから・・・
今回はそんな古事記の暗号のうち、最もタブーな部分に触れて行きましょう。出雲の大王であったオオクニヌシについて・・・
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