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限界まで仕事をして成果を出すことと、余裕で成果を出すことの、同じところと違うところ。

忙しいところすみません。みたいに言われることが多いけど、おそらくそう言ってくれてる人の100倍くらい暇で申し訳ない気持ちになる。基本午前中は予定を入れず文章を書いたり本を読んだりしてるし、個人的週休は3日だし、17時には基本仕事終わって家族と過ごすし、なんの予定のない平日が月に数日は確実にある。文字にするとちょっとひどいな..。ほんとに時間的にはめちゃくちゃ余裕がある。

僕が忙しいって感じてた時は、司法試験の勉強の時と、株式会社アカツキって会社で働いてた時。ここが色んな意味で基準になってる。

司法試験のときは、毎日10時間勉強しようとしてたので、無駄な時間を削ってかないとどんどん寝る時間が遅くなり、寝不足になりしんどくなるということで、かなり厳密に時間管理してた。ストップウォッチ使ってたので、たとえばトイレ休憩がいつも2分のところ、誰かに呼び止められて5分とかなるだけでイライラしてた。全然人間の生活じゃなかった、今思えば。これを22歳〜26歳の4年ほどやれたのはほんと偉い。当時のやまだほんと偉い。今だと「なんでそんなやり方なの?もっとあるよ多分」みたいなこと言っちゃいそうだけど、でも偉いのは偉い。よく頑張った。

あとアカツキの時は、普通にIPOの準備死ぬほど大変だった。社会人1年目でオーナーとしてそれをやってたので、まぁわからんことだらけですよ。社会人として当たり前なのか、スタートアップとして当たり前なのか、IPO準備として当たり前なのか、そんなのわからない状態で全部「初」として目の前に現れる。量とスピードだけやるしかなくて、質なんて低々。やり直し間違いそんなのばっかり。でも期限決まってるから、その期限までにやりきるしかないわけで。斧を研ぐ時間が全くとれてなかったですね。目の前の木をとりあえず寝る間も惜しんでやるしかない、みたいな。

当時はスマホゲーム会社へのあたりが相当厳しくて、野村證券の方々にも上場後「通常の三倍は大変でした、、」とか言われる始末。知らんから、教えてよ。みんなこんなにしんどい思いしてたのかと思ったわ。メンバーも少なくメインは4名で、毎夜慰め合いながら書類を作ってました。ミスが見つかるたびに笑いあって頑張って修正してた。今でも思い出すのは「タスキ」と「指差し確認」と「飛行機時間」。これ当時死ぬほど笑ったあと、色んな人に謝ったり、大量の資料作ったりしてました。楽しかったなー(ただもう二度とやらない)。


と、このあたりが大量に頑張ってた時期。だからか、一定時期に大量の仕事をするってのは結構ポジティブ。やっぱやったからこそわかったこととか、ある種の自信みたいなのはあるわけです。普通なら「あぁこれ1ヶ月かかるからまぁやめとくか」ってなるところを、「3日本気でやればなんとかなるならやっとくか」みたいな意思決定になる。この変更はその後の人生をより自由にしてくれた気がします。

一方で、これは明らかな生存者バイアス。うまく生き残れなかったら真逆のことを言ってたと思う。「いや、それだけ働いても得られるものは何もないよ」的な。それはそれで正解。だけどなんかこーより自由に生きていきたいなら、自分の限界を精度高めに認識すること、その上で、そこまでやること、みたいな順番で取り組むならありかな。自分の限界はなかなか自分ではわからないので、そこは肌荒れとか、逆剥けとか、睡眠時間とか、体調不良とか、まぶたの痙攣とか、髪質とか、そういう体がアラートを出してくれてるものをできるだけつぶさに観察し、「これが出始めたらやめとこう」という基準を自分の中に持っておくのが結果として自分をかなり守ります。自衛するしかないので最後の最後は。

ちなみに僕の場合は、夜の寝つきと寝起きで結構判断してる。寝るのがすごく好きで、いまでも毎日9時間は寝てるんですが、そんな僕が夜ぐるぐると寝れなくなり、朝寝たのか寝てないのかわからないくらいで二度寝できない、みたいな感じに3日ほどなったら結構ギリギリ。何かをやめないとがっつり崩す。その手前だと、爪が汚くなって逆剥けが3つほどできたとき、やたらと口の中を噛む時、はちょっと全体を見直すタイミング。どっかに無理が生じてる。なんかそんな基準がいくつかあります。たぶん、みんなも無意識だけどそういうのもってるはず。自分に詳しくなろうね、それがそのまま自分を守るよってお話。


と、昔すごい働いてた自慢みたいなの別にしたいわけでもなんでもなく、今とのギャップをいいたかったわけです。で、こっからが本題なんですが、あんなに根つめて本気でやってた時より、今のゆるゆるライフの方が仕事的な成果が出てるってことです。

これはそのまま誰かに伝えちゃうと語弊がよく生まれます。というのも、やっぱり過去がっつりやった経験とかも効いてないことはないわけです。ただ、それをこう差し引いたとしても、多分今のやり方のほうが成果が出る人が多い気がするのもまた事実なんですよ。なのでその辺りを書きたくてこんなに長い前置きを書いたのです。はい。。


先に結論だけ言っておくと、「自分を知ること」と「試行回数」が、成果の肝かなと。

「自分を知る」ってめちゃくちゃファジーな言葉なんですが、さっきのような「自分の限界の肉体的アラート」とかもそうですし、無意識に大量にやってる「才能」みたいなものもそう。「人との一番楽な関わり方」とか「元気になる時間」とかも。要は全部なんですが、それを認識しているかどうか。再現できるかどうか、みたいなのが大事。なんか楽しかったなーって思った時に、それがどういうシチュエーションで、なぜ楽しかったのかがわかって、再現してもほんとにもっかい楽しいかとかそういうの。それらの精度を上げていく。

もちろん「自分」なんてあってないようなものなので、変わってもいい。だけど、変わったなーって気付けるのが大事。限界まで働くとかも、これっちゃこれです。自分を知るためにやるだけ。最初から知ってるならそれでいいけど、多分初期その判断軸の精度はかなり悪い。だいたい本当の自分よりしょぼく自分のことを設定してる。「俺なんてこんなもんでしょ」は大体だいーぶ下方でみてますね。多分そんなことない。別にみんなすごい!という自己啓発本みたいなことが言いたいわけじゃなく、なんでもですが、ほんとの限界知らないとギリギリなんて当然わからないので、そのだいぶ手前をギリギリに置いちゃうって知ってるだけです。仕事とかそういうのだけじゃなくてそうでしょ?

で、「仕事や勉強の成果」ってやつをできるだけ具体的に考えて書いて、実現のための「試行回数」をバカ上げします。これ毎朝やってもいいくらい。新しくゼロから「ほしい成果」を紙に書き、「試すこと」を上げまくる。実際毎日試せてるんなら、毎日精度が上がっていきます。

この「試行回数」。自分一人で上げられるならそれはそれでいいんですが、僕のおすすめは誰かとやることです。これも自分を知ってるからこそなんですが、僕一人のエネルギーはそんなにないわけですよ。ぶっちゃけると「それで成果出したからってなんなの?」って大体のことで思っちゃう。諸行無常にすぐなっちゃう。そういう人は成果出ません。だって、本当は別に成果なんて望んでないんだもん。とはいえ、「成果を求めてるときに、その道中で出会う仲間」みたいなのは、どれだけ諸行無常な世界観であっても、喜びの本質だと思っているわけです。だから、最初からそこを一緒に目指せる人を見つけて巻き込んじゃう。はじめっから熱量高く一緒にやるってわけじゃなくて、ここも「試すこと」の1つですね。声かけてみる。そうすると、人によっては自分よりも熱量高く動いてくれる。そうするとこっちも熱量上がるし、一緒にやってて楽しい。よき道草。

他にもちょっとした「試すこと」を大量にする。試行は質が大事なんじゃなくて、回数が大事なんで。今まだ何がいいかわからないって状態であるという自己認知が大事。だから、SNSに投稿してみるとか、友達に連絡してみるとか、1分以内にできることはまずすぐやってみる。そうするとまた新しく「試すこと」わかったりするから。たとえば、SNSに投稿すると聞いたことない単語がでてきて、それを調べたらその業界で有名な人の本に出会って、ちょっと読んでみるとなんかすごく良かったので、その人に出会うために講演会とか共通の友達とか探してみるみたいな。これ全部、最初のSNS投稿なかったら生まれてないことなんで、「試すこと」がいかに重要かわかってもらえるかもです。


こういうことを繰り返していると、自分で調べて作業して、、、みたいな時間が減っていきます。自分が苦労して作ったものは、誰かが1秒でくれるものだったりします(そんな悲しい思いを何度も…)。もちろんこれは会社を作って社員にやってもらうとか、外注するとか、そういうのでもいいんですが、多分まだそれだと全然解像度が荒くて、みんなでワクワクする状態を作るって方が本質に近い気がします。お金が万能すぎて忘れがちなんですが、お金以外の部分がこの世界ほとんどなんで。お金持ってない人はそっちでいいんじゃないかなと。くれくれってなるわけじゃなくて、一緒に向かうというか。わかりますかね?この感覚。


で、そうしていくと、結果として暇になっていくわけです。
ちょっとわかっちゃってたりするんですよね。自分が落ち着いて、余裕を持って、健康でいる時の方が、ほんとに欲しい情報をキャッチできたり、偶発性の高い誘いに乗れたり、より本質的なことに気づけたりするってことに。


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頭の中がうるさい。でも、それでいいのかもしれない。


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