見出し画像

会社をつくった。そして誰もいなくなった。

2018年8月、僕たちは会社をつくった。

きっかけこそ、中々破茶滅茶だったけど、このメンバーならやれると確信してたし、未来はすごく明るかった。

熱いっすね。
そして青い。
今この熱量で文章かけないかもしれない。文字として残しておいてよかったなーって思う瞬間です。


1 メンバーとの「別れ」

そして今回、ぼく以外のメンバーがconote inc.を離れ、それぞれの道に進んでいく。
自分と向き合ってそれらの道を選んで、新しい挑戦をする彼らをめちゃくちゃ誇りに思うし、尊敬している。「良かったねー!!」って本当に思っている。



だけど、やっぱりどっかにあるんだよね。


寂しさ。


みたいなやつが。


こういう「寂しさ。」を認めたくないから、受け入れたくないから、「自分が正しいんだ!」「ぼく1人になってもこの会社はうまくいくんだ!」って強いメッセージがついつい無意識にも意識的にも出ちゃってたんだと思う。

それで、不安にさせたり、傷つけたりしたとおもう。
ごめん。

にもかかわらず、ちゃんと向き合ってくれて、真摯に言葉を紡いでくれてありがとう。



コトリーの櫻本さんやキャンプファイヤー家入さんが「別れ」について素晴らしいnoteを書いてて

これらのnoteを読みながら湧いてくるのは、「あぁ、本当にありがたかったな。。」って気持ち。僕自身そんなに良いやつでもなんでもないんだけど、この期間、この時期を一緒に過ごしてもらえてすごく嬉しかったんだってわかった。

そこから、これは「別れ」じゃないんじゃないか?とさえ思うようになった。

誰もいなくなった。」のような感傷的なタイトルを付けて、悦になってるだけで、僕らの関係は「同じ会社のメンバー」というちょっと違和感が生じ始めた関係から、「同じ痛みを受けて、一緒に立ち上がり、頑張りあった仲間」という関係に変化したんじゃないかな?

これは何も失っていない。
逆に会社からメンバーが離れ、新しい関係になれたことで多くのことが得られたんじゃないかな。


おもしろいことに、そんなふうに考えられるようになってから、僕の中の何かが変わったのか、気が重かった多くのことが、ただただ感謝の気持ちを思い起こせる素晴らしい瞬間に変わっていった。

1日何度も「ありがてぇ。。」とつぶやくようになり、「有り難し」を、今の「ありがとう」の使われ方に変えていった当時の人たちも、今の僕と同じような気持ちだったんじゃないかと思うようになった。


文章にするのっていい。
本当に感じていることが出てくるから。


2 コノテはなんのために存在するのか?

そこで、ふと

コノテっている?

と。

会社にいるのは「やまだ」だけになって、

やまだ = コノテ

になったとするなら、コノテはいらない。
だって、それは「やまだ」でもできることだから。
(売上が1000万円超えてるから税務的にとか、形式的に信用があるからとかは置いておいて)


存在するために存在するなんて虚しいじゃん?
人ならそれでも良いんだけど。


●法人の起源から考えてみる
こういうときは、原則からだ!と、株式会社の起源とか、法人擬制説とか久々に掘り起こして考えてみたけど、どうもこの先に見つけたいものはないっぽい。


●個人から考えてみる
僕という人間がいて、その一部がコノテということなのか?
んーこれもしっくりこない。
だって、人間ってそんなふうに出来ていないでしょうに。
常に、全人格で。
切ったり貼ったりしようとするから、辛いって学んだのをまた忘れそうになる。


・・・ぐぬぬぬぬ。。


3 Helpableであること

そんな折、コノテのやっていることや、これからやりたいことを何気なく話したら

コノテってそんなことやっているんですね!
ぜひ手伝わせてください!

って言ってもらったんですよね。

これが結構印象的で、ちょっと深堀りさせてもらったら

・やまだという人が瀬戸内にいたことは知っていた
・友達多そうだし、楽しそうだしで話してみたかった
・ただ正直何やってる人かよくわからなかった
・ブロガー?

だ、そうだ。
(まー友達は多くないんですが、、)

そして、コノテのやってることや、やりたいことを聞かせてもらったら、自分でも手伝えるところあるし、なにより一緒にやりたいと思ったんです!と。



・・・なるほど、これが会社がある意味か!!
ミッションへの共感。
もっというと、手伝いやすい、手伝いたいと思える、手伝う余地がある。
つまり、Helpableであること。

会社があることで、そのミッションに共感することで、みんな手伝うことができる。
究極僕のことがキライでも、手伝ってもらえる。

きっと「手伝いたいです!」って言ってくれた彼は、やまだ個人の話なんてまったくせず、これからコノテがやりたいこと、そのために今やっていること、そこに今自分が関われていることを話すんだと思う。


なるほど、会社ってすげぇ。
ミッションって大事だ。。



ミッションって嫌いだったんですよね。
会社のために個人がいるみたいで。
大事なのは、1人1人の「人」のはずなのに。

だけどそれはどうも

「ミッションに従う?それとも辞める?辞められないだろうけどねー」

って経営者のエゴが出まくってる場合だったからみたいで、ミッション自体に罪はなかった。ごめんよミッション。




4 「ぐっ」とくる物語

さて、ではコノテのミッションは?と。

ただこれはそんなに難しい話じゃなくて、今までコノテが大切にしてきたこと、やってきたこと、これからやっていこうとしていることを丁寧に言葉にすることだと思ってます。


LayerXの福島さんや、70seedsの岡山さんが素晴らしいnoteをかいてたので勉強させてもらいつつ

●誰のためのミッションなのか?
これはシンプルで、「手伝いたいです!」って言ってくれるだろう人のためですね。ただこれはもうちょっとちゃんというと、「仕事をお願いしたい!」って言ってくれる人、企業さんも含みます。

つまり、Helpableなコノテを助けてくれる人です。
これは、お金の動きがどうでもあまり関係なくて、コノテがお金を払う立場でも、お金を貰う立場でもokです。
また、契約がどうでもあまり関係なくて、クライアントさんとしてお願いされる場合も、業務委託でフリーランスの人にお願いするときも、インターンできてもらうときも、共同開発するときも全部ですね。

このみなさんをコノテでは、「パートナー」と定義します。

言葉って大事。
自分たちがその関係性にどういう意味を無意識に付与しているか、意識的に付与していくか、を表すことになるから。


●どんな言葉にするか?
これもそんなに難しく考えなくていいかなと思っていて、上記の彼に説明したみたいにしようと思っています。
だって、少なくても1人には伝わったわけだし、自分も話しててスムーズだったんで。

そこで、コノテのミッションはこれです。

★企画書サンプル.001

たとえば、

100年続く老舗企業
歴史はある
しかし今、若い人が離れていっている
見向きもされなくなってきているかも知れない
だけど中の人はいい商品を作ること、誰かの笑顔のために常に一生懸命
ただ、今の時代の捉え方、今の時代の届け方ができていないだけ
一緒に、新しいコミュニケーションを。
想いのある首長
市民を、街を思い、日夜奮闘する
ただ、地方自治体の特殊性、難易度などからその想いが実現できない
街のみんなのためにできるお金を、制度を動かすための仕組みを。
「正解」に殴られている人
声の大きい人のいう「正解」に心を痛め、辛い
その人の大切なことが認められない
一生懸命やったことが否定される
勇気ある一歩を支えるきっかけを。


「ぐっ」と来ません?

1人の人生、1つの企業、その一瞬一瞬に物語がある。
苦しいことや辛いことはあるかもしれないけど、その物語を止めたくはない。コノテに関わってくれることで、その物語が動いて、増えていく。
すでにあることを知っているから、生み出すではなく「増やす」。

エリアを「瀬戸内」にしたのは、そのへんにいるよー!ってのは言っときたいなと。
なぜか未だ東京にいるの?ってよく言われるんですが、生活の中心は岡山ですし、その周辺を主にうろうろしてます。
地方に住んでいるからって何かを諦める必要はないし、卑屈になる必要も全然なくって、都会と同じようなことがしたいのであればすればいいし、地方ならではのことがしたければすればいい。
僕らは自分たちが思っている以上に自由。でもだからこそエリアを絞ってみました。

なので

★企画書サンプル.001

うん、しっくりくる。


まーただここは、そのうち気が変わって

地球.001

とか言い出す可能性はありますので、ご了承くださいw



5 今後のコノテ

「とはいえまだ具体的にどう関わればいいかよくわからん。。。」

という声が聞こえてきそうなので、ものすごく具体的に2つ

●瀬戸内のフリーランスの方
一緒にお仕事しませんか?
ありがたいことにコノテは岡山中心に色んなお仕事を頂いています。
もちろん僕一人でできるような仕事ではなくて、色んなパートナーの力を借りて形にしてきています。

ただ僕としてはもっと瀬戸内というエリアで仕事やお金やチャンスが回って、良い物語が増えていくことがいいなーって思っています。
ほら、辺境から物語が生まれるっていうじゃん?

なので、一度「いまこんなことやってます!」「これからこんなことやりたいです!」というのを聞かせてくれませんか?
すぐ仕事をお願いできること、今すぐじゃないけどいつかお願いできることあると思います。

ぜひ一緒に物語増やせていけたらと。

気楽にDMでもー。


●瀬戸内の企業の方
「こんな事に困っている」「新しいことを始めたい!」というときに、最初に相談するところにコノテを使ってみませんか?

それは、商品のプロモーションなのかも知れないし、人材採用なのかも知れないし、企業内研修なのかもしれないし、新規予算の獲得なのかも知れないですが、まだふわっとした段階で一度壁打ち相手としてでも。

というのもこの1年半、ガチガチで固めた状態で話し始めるより、ふわっとした状態で話し始めたほうが、芯食った良い仕事ができてるんですよね。
もちろん信頼あっての話だと思うのですが、「話聞いてみるかー」くらいでぜひ。中の人の熱意が消えちゃわないように、その時間に全力出させてもらいますね。

お気軽にどうぞ。

info@conote.co.jp




6 さいごに

メンバーがコノテを辞めるって伝えてくれてから、色んな事を考えた。

「きっと僕には、経営者としての器がないんだ・・・」

とかも。
ただ、この粒度でしか事象を捉えられないのがなにか違うなと、つぶさに1つ1つの行動や、一緒にやってきたことや、その時感じてた感情を思い出していった。

人が離れていく。
それも大事な人が。
僕は1人だ。

最初に感じたのは、どうしようもない恐怖だった。

それは反転して、攻撃に変わる。
1人でも大丈夫だし、みんながいなくなったあとの方がうまくいくし、みておけよ。
そんな気持ち。
ずーっとイライラしてた。

でもそんな中、真摯に向き合い続けてくれるメンバーとふれあって、なにかが溶けていって、残ったのは感謝だった。本当にかっこつけてるわけでもなんでもなく、ありがたいなーって思う時間が増えていった。きっとネテロもこんな気持ちだったのだろう。


そこから、過去自分が「別れ」だと思っていた人たちとの関係が変わった。いや、現実になにか起こったわけではないんだけど、たしかにその瞬間に変わった。未来の今、過去が変わるなんて不思議だ。


ありがたいことに、メンバーのつくってくれた土台のおかげでコノテは事業規模も大きくなり、関わってくれている人もどんどん増えてきている。
最近では「1人になるってなんで思えてたんだろう?」と逆に首を傾げたりもする。


今回のことで、1つ僕自身の夢というか、やりたいことができました。
それは、メンバーのみんなが老いたあと「コノテって会社にいたんだよ」って孫にでも楽しそうに話せるような会社であり続けるってこと。
楽しみだ。


んーだけど文章にするのってダメだな。
思った以上に寂しくなるから。

おあとがよろしいようで。

ここまで見てくださって...ありがとうございます!! 赤裸々な内容はメンバーシップ(100円/月)に書いてます。初月無料なので覗いてみてください。