スライド20

既存のマンガ事業をマッピングしてまとめてみた。

マンガ事業をやる!」と宣言してから、いろんな方にお話を聞かせていただいたり、自分で死ぬほど考えたりを繰り返して、やっと今のマンガ業界の概要がぼんやりと見えてきたので、マッピングしてまとめておきたいと思います。

あくまで現時点のぼくの理解なので、間違っていることや理解が弱いところがあるかもしれません。その場合はご教授いただけますと、理解が進んで助かりますので、何卒よろしくお願いします!



1 マンガ業界を眺める3つの視点

マンガの業界に登場するのは、大きく分けて3者。

「マンガ家」「届け手」「読者」

この3者でマンガの生態系は成り立っています。

もう少し細かく見ると

シンプルに、マンガ家が描いて、届け手(出版社→印刷所→取次→書店)が、読者にマンガを届ける、と整理できると思います。

そして、このマンガ業界の構造は3つの変化を迎えています。

※マンガ家さんとか出版社さんとか普段言うんですが、ごちゃごちゃするので敬称はなくなく省略させていただきます。

(1)マンガ業界第一の変化(届け手)

まず、「届け手」の多様化が起こりました(マンガ業界の第一の変化)。

簡単に言うと、マンガが「電子書籍」として読めるようになったことによる、届け手の多様化ですね。

電子書籍が生まれることで、「電子ストア」が生まれ、多くの特徴あるストアでマンガが読めるようになりました。

読み放題があるもの、セレクトショップ的に尖った作品を主に扱うものなど、リアル書店では成り立たないビジネスモデルのものもあって、ここはすごく充実しています。(ありがたいことに!

こんな感じ

ただ、やっぱり読者目線では、AmazonのKindleが頭一つ抜けてて、ついKindleで買ってしまうというのが正直なところ。

また、スイッチングコストが大きすぎて、一度Kindleで買い始めてしまうと、他のストアで買うことはないですね。これは他のストアで買い始めている人も一緒ですが。
紙とリアルな物質だったからこそ、どこの書店でも買ってよかったというのはおもしろいところ。
(1〜5巻をKindleで買って、6巻からをebookjapanで買わないよね、って話です。)



上記の「電子書籍」→「電子ストア」の流れは、主に出版社さんからの矢印だったんですが、ここに来て株式会社ナンバーナインさんなどがかなり力を入れて、「マンガ家」から直接権利許諾を得て「電子書籍」にし、「電子ストア」で提供するという流れができてきています。

すべての漫画をすべての人に

というMISSIONの通り、今までは電子書籍になっていなかったマンガが、電子ストアに配信され、読むことが可能になっていってるのはとっても素敵なこと。というかありがたいことっすね。あざます!

余談ですが、ナンバーナインの代表の小林さんのTwitterでの「〇〇(マンガタイトル)の魅力をちょっと語らせて」シリーズがまじで秀逸なんで、マンガ好きな人はフォローしてみたら良いと思うんだ!



さらに、もっとライトな手段で、「マンガ家」さんが、「読者」に届けることができるようになってきました。

目立っているのはnoteTwitterなどのSNSですね。
これ昔は、新都社などに代表されるWebマンガの一種ですね。(そういう意味でいうと昔からあったのですが、改めて)



このマンガの「届け手」についての変化はとどまることを知らず、ゆくゆくは全作品が読めるマンガ版Netflixができるんじゃないかなって思っています。



(2)マンガ業界第二の変化(マンガ家)

「マンガ家」といっても、いろんな方がいるのは当然で、みんなが知っているようなマンガ家さんはほんとtop of top。神たちです。

簡単に書くとこんな風に、ヒエラルキーがあります。(上が偉くて、下が・・とかではないっす!)。

んで、このヒエラルキーを登っていきたいと考えている人向けにマンガ事業が生まれてきています。

たとえば、コルク
コルクは、クリエイター/作品/ファンのマネジメントを通して、コンテンツ価値の最大化を図っている会社。

イメージ的には、ここに注力している

もちろんここだけじゃないんですが、いますでに活躍しているマンガ家さんをもっともっと活躍させているってのがコルクだと思っています。



ついで、「マンガ家志望」を「マンガ家」にしていくところをやっているのが、コミチナンバーナインフーモア


コルクブックスからコミチへ社名変更された際の、代表萬田さんの熱い想いはここから。必見です。



ここはまだまだ調査足りないので、他にもいろんなサービスがあるんだと思います。アイディアベースで言うと、

マンガ家へのコーチング

とか

マンガ家才能ストックオプション

とかはあるのかもしんないなーと。
スタートアップとパラレルで考えると、もっと色々ありそう。



ちなみに余談ですが、このあたりは今まで全て出版社の中に内包されていた機能だったんだと思います。それが機能特化して分離してきているのはいい流れなんじゃないかなっと思っています。




(3)マンガ業界第三の変化(読者)

そして第三の変化が、「読者」です。
マンガの読者もほんといろいろで、毎月100冊読む人(=マンガ沼の住人)から、たまに立ち読みする人まで。

こんな感じになってます。

ここを、より上に上げていこうとする(沼に引きずり込もうとする)サービスが、アルです。


マンガファンの「次に読むマンガが見つからない!」という悩みを解決するために、「みんなでマンガ情報を投稿するサービスを作ろう!」という発想で出来たサービスです。

って、もうすっごく読んでいる人が対象すぎw

ぼくはこの気持ちめっちゃわかるんですが、「次に読むマンガが見つからない!」なんて思ったことある人はめちゃくちゃ少ないと思いますw

ただ、その人達が大量にマンガを買っていることは間違いないので、人数のヒエラルキーに関して、実際のマンガ購入は完全に逆転したものになっているとおもいます。なので、マンガ好きをもっともっとマンガ好きに変えていくサービスはかなり目の付け所がいい。
(てか、ヘビーユーザーです!いつもあざます!)



ついで、「たまにマンガを読む人」を「よくマンガを読む人」に変えていっていたのが漫画村

賛否などには立ち入らないんですが、漫画村によって、ちょっとだけマンガを読んでいた人がすっごくマンガを読むようになったりしているというのは事実としてあると思っています。



さらにちょっと変わり種でいうと、MANGA ART HOTELもあります。

超イケてる選書で、日本以外の人やマンガ好きに刺さる宿泊体験を提供しています。ぼくも最近東京の宿泊はもっぱら漫泊ですw



他にも、doubleLは、

地球上のどこでも、マンガが読める世界に。

というMISSIONを持って、マンガの海外展開を行い、海外のマンガ読みたちを、喜ばせております。



上記をまとめると


ですね。



2 マンガ業界まとめ

つまりまとめると、「届け手」の変化、「マンガ家」の変化、「読者」の変化の3つの変化が起こっているというのが、最近のマンガ業界です。
(賢そうに言ってますが、全部ってことです。はい。)

まとめておくと

と、いう感じですね。


3 マンガ業界の外

これで話を終わっても良いのですが、もう一歩視点を広げてみると、ここまでの話って、少なくても少しは「マンガが好き」な人たちの中での話なんですよね。

僕自身マンガが好きなんで、ちょっと囚われがちなんですが、ヒアリングをしていくと「マンガが好き」じゃない人っているんですよ!(驚き!)

正確に言うと、マンガにあまり関わらず生きてきた人たちですね。しかも若い世代に増えてきている印象。たしかに他のエンタメが増えまくって、可処分時間の奪い合いが行われている現状だと仕方ないのかなーと。

※この点について、けんすうさんのマンガ高級商材の話は秀逸なのでぜひ。


とはいえ、世界含めて考えると、こんな感じなんですよね。


ぼくは、ここの「マンガを読まない人」にリーチしたいなって考えています。(あんまりコスパは良くないのですが)


マンガなんて興味全くないけど、
思わずマンガに触れてしまった


みたいな状態が作りたい。


その1つの試みとして、 #マンガピッチ というものをやっています。

紹介動画↓

これで何がやりたいのかというと、自分の人生で悩んだときや、背中を押されたいときに、マンガピッチに辿り着く世界を作りたいなと。

たとえば

「今を生きること」と「目標を持って生きること」の矛盾で苦しい
→ONE PIECEのマンガピッチ

友情で悩む
→寄生獣のマンガピッチ

新規事業のつくり方で困惑する
→HUNTER×HUNTERのマンガピッチ

GiveとTakeの関係に疲れる
→鋼の錬金術師のマンガピッチ

みたいに、「マンガ→〇〇」ではなく、「〇〇→マンガ」の流れを作ることで、「マンガ」というモノ自体には興味がない人も、思わずマンガに触れてしまうような状態がつくれるんじゃないかなーと思っています。

初回マンガピッチを開催したところ、「私もピッチしたいです!」って人がすごくたくさん現れてくれて、急遽2回目も開催することになりました。

3回目は東京開催ですので、関東の人も是非!

とくに

スタートアップ経営者、マンガ家、出版関係者
and マンガに救われたすべての人

に、登壇してもらいたいので、お気軽にご連絡ください。
(いや、まじで)



更にこの先もおぼろげに考えていて、

マンガ「で」セレンディピティ

を起こしたいと思っています。

マンガ「の」ではなく、マンガ「で」がポイントです。
マンガが最高のエンターテインメントだと思っているからこそ、人生に幸福な偶然をもたらす活かし方をもっとしてみたいな、と。

マンガに関わる人が増えていけば、結果として多種多様なマンガが生まれ続ける世界になるんじゃないかなとわくわくしています。


4 おわりに

ぼくはいわゆるマンガ沼の読者なので、現状マンガに関してペインはあまりありません。

「くぅー!まだまだこんなにおもしろいマンガがあるのかっ!」

と日々感動しながら生きています。

だけど仮に

マンガが読めない世界になるとしたら?


そう考えたとき、「・・・やろ。」
そんな風に思えました。

多種多様なマンガが読める世界であり続ける

そのことについては、みーんな同じところを目指していると思っているので、僕もマンガ業界の仲間に入れてもらいたいです!
新参者ですが、何卒よろしくお願いいたします。


まずは、全国でマンガピッチを開催して回りますので、スタートアップ経営者、マンガ家さん、出版関係者の方々、マンガに救われたすべての人、是非登壇してください!DM待ってます!

一緒にマンガへの感謝を伝えていきましょー!



【追記】
「ここ足りてないよ!」ってのあれば、教えていただけたら助かります!

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