賃貸VS持ち家だけじゃない 第三の選択肢「実家暮らし」をどう考える?

こんにちは、くみょんです。
前回の「賃貸と持ち家どちらがよい?」の記事の番外編として、「実家暮らし」について考えてみたいと思います。

前回の記事はこちら

✅実家暮らしをしている「おひとりさま」は結構多い

私と同年代のおひとりさまが「賃貸か持家か」と悩み購入に踏み切る人がいる一方で、ずっと実家暮らしの友人も結構います。
おひとりさまには特に、住居の選択肢に、賃貸、持ち家と並んで「実家で暮らす」という第三の選択肢が存在するのです。

特に都内勤めで一都三県に実家があるような場合は、特別な理由がないと実家を出る必要がありません。両親もまだ自分たちが元気なうちは、「一人暮らしでもしたら?」なんて言ってきたりしますが、70代くらいになると、車の運転を頼んだり、細かい手続きをやってもらったりと、子供が近くにいることに安心し始めたりするものです。

実家に暮らすということは、もちろん住まいに対する出費が格段に抑えられます。家賃だけではなく、光熱費や日用品費、食費も少なくて済みます。家に帰れば食事が用意されていて、お弁当まで持たせてくれることもあります。実際に実家暮らしで趣味の旅行を思いっきり楽しんだり、推し活に精を出している余裕のあるおひとりさまは多いのです。

「親離れ、子離れ」という議論は置いておくとして、実家暮らしは金銭的にはメリットが大きいです。

✅実家暮らしの場合考えておくこと

実家暮らしの場合は、確認しておきたい事項がいくつかあります。

①親の介護が必要になったらどうするか
②親が亡くなった後も実家に住み続けられるか
③家のメンテナンスにかかる労力やお金を理解しているか

①親の介護が必要になったらどうするか

実家で親と同居している以上、別居のきょうだいがいたとしてもどうしても介護問題には積極的にかかわっていく必要があります。

今の30代、40代の両親は60~70代で、祖父母の介護を経験していることが多いです。親が元気なうちに、介護はどのようにしてほしいかを確認したり、行政サービスを調べるなど準備をして、その時がやってきたときに慌てないようにすることが大切です。

②親が亡くなった後も実家に住み続けられるか

これは、「相続」の問題と「家」の状態の問題と2つあります。

きょうだいがいれば、相続をきっかけに家を出ていかなければならない可能性があることを理解しておきたいものです。

きょうだいの法定相続分は同じ割合ですので、例えば実家を1/2ずつの持分で相続した場合、兄弟が「売って現金化したい」と言えば、住み続けたい自分との間で問題になることは想像できると思います。その場合は、きょうだいに現金を支払って持分を買い取るなど考えなければなりません。現金があればいいのですが、そうとも限らないのが現実です。

他のきょうだいから見れば、実家に住み続けている独身のきょうだいは恵まれた相手であり、擁護すべき相手ではない可能性が高いのです。「今まで親元で家賃も払わず住んでいて、そのうえ家をもらおうなんて図々しい」と思われるかもしれません。

また、実家の「家としての状況」も考慮しなければなりません。親が亡くなることは築年数が50年なんてこともあるでしょう。立地や広さにしても、「おひとりさま」がずっと住んでいくのに現実的か考える必要があります。

③家のメンテナンスにかかる労力やお金を理解しているか

実家暮らしですと、家のメンテナンスは親がやってきているケースが多く、子どもはどのくらいの労力とお金がかかるかを把握していないことがあります。外壁の塗り替えや設備の交換など定期的にメンテナンスが必要になります。一戸建てですと「修繕積立金」があるわけではなく、その管理コストは侮れないものです。

✅老後も続けて実家に住みたいなら対策を

きょうだいがいて、親が亡くなった後も実家に住み続けたいと思っている人は、早めにその気持ちを親に伝え対策をする必要があります。

親の資産(現金、不動産、借金)を整理してもらい、きょうだいへの配分を考え始めてもらうのです。最終的には遺言書を残してもらうことになります。

ただ、先にも述べたように、「ずっと実家に住み続けられる」保証はありません。実家暮らしの人は、今後の状況の変化に備えて、家賃のかからないうちに貯えておくべきだと思います。

なお、私の実家は地方にあり、今は両親二人だけで暮らしています。きょうだいは兄と妹がいますが、私を含め3人とも都内暮らしです。この実家をどうするのか、両親は「長男だから兄が継ぐのだろう」と漠然と思っているかもしれませんが、兄の気持ちは分かりません。

そろそろ考え始めなければならない問題です。



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