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チャンプルーについて〜美味しさのコツを分解

琉球家庭料理の代表格は、何と言ってもチャンプルーでしょう。
ゴーヤーチャンプルー以外にも、らっきょうチャンプルー、たまなー(キャベツ)チャンプルー、チキナー(塩漬けカラシナ)チャンプルーなど、色々あります。

チャンプルーとは「島豆腐と季節野菜の炒め物」のこと。
調理法的には、豆腐が入らない炒め物は「チャンプルー」とは言わないんです。

逆に言うと、「チャンプルー料理ってゴーヤーとか沖縄の食材を使うものだよね」とは思わず、色々な野菜を組み合わせて気軽に作ってもらいたいなぁと思います。

チャンプルーの良さ

一皿で栄養豊富なメニューになること。
豆腐(植物性タンパク質)+豚肉(動物性タンパク質、脂質)+野菜(ビタミン、ミネラル、食物繊維)が摂れるので、ザックリと言えば、チャンプルー+ご飯(+汁物) があれば良し、です。

お肉や卵はチャンプルーによって入れなかったりも。
好みでアレンジしてください。
MUSTで入るのは、何しろ豆腐。

島豆腐について

コチラの記事に 島豆腐の特徴や、木綿豆腐で代用する方法を書きました。
島豆腐は堅くてシッカリしているから炒め物に向いているというだけではなく、木綿や絹とは作り方そのものが違うため、一般的な木綿豆腐よりも味が濃く感じられます。
ゴーヤーのようなキャラクター強めの野菜と合わせても、負けない存在感があるのです。

チャンプルー作りのコツ

作り方そのものと言うよりも、コツを一つ一つ分解した内容を綴っていきます。

豆腐の調理にひと手間

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チャンプルーを作る際は、豆腐を先に焼いて、焼き目が付いたら一旦取り出しておくのが良いです。
豆腐から水分が出てべちゃっとした仕上がりになったり、炒めている間に崩れすぎてしまうのを 防ぐことができます。

火加減は?
高温でササーッと一気に仕上げるのが、沖縄流の炒め物の基本です。(中華鍋を使う方も多いです)
火加減は、始終 中火〜強火が良いですが、フライパンが熱くなりすぎたら調整してください。

火が弱いと、野菜から水分が流れ出て水っぽい味になりがちです。

合わさる旨みがチャンプルーの美味しさ

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琉球料理は「旨み」を生かした料理であり、旨みを掛け合わせるのも美味しさの秘訣です。
そんなわけで チャンプルーも、豚の旨み+鰹節の旨みが合わさることがポイント。炒めた豚肉からジンワリ滲み出た脂を 具材にまとわせるイメージで炒めると、良いと思います。
そして味付けをする際には塩やしょうゆだけではなく、削り節をたっぷり入れることで、旨みに輪を掛けましょう。

ポークランチョンミートで作るチャンプルーも美味しいですが、豚肉を使うことで旨みたっぷりに仕上げることができます。
もしくは、炒め油にラードを少し加えることで、さらにコクが増します。
豚を余すことなく食べてきた沖縄では、昔から ラードを重宝してきました。

味付けの基本は、しょうゆよりも「塩」
琉球料理の塩味(えんみ)のベースは、しょうゆよりも塩であることが多いです。
チャンプルーを作る際も「塩気が足りないな」と思う場合は、「先に塩で調味⇒ しょうゆは二番手」とする方が、沖縄らしい味わいになります。
旨みが効いたチャンプルーは、塩としょうゆを少し加えるだけで滋味深い味になります。

「旨み」と「塩」で味の骨格を作り、「少しのしょうゆ」で香ばしい香りを付け、全体の味を引き締める、そんなイメージです。

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シンプルな料理ながら、書き出してみると色んな要素が含まれているものです。

コツ解説だけで結構な長文になってしまったので、レシピはまた改めて…
チャンプルーレシピはネット上にも沢山あるので、そちらを見ていただきつつ、これらのコツが何かしらお役に立てば嬉しいなぁと思います。

Let's Champuru ♪

レシピを追加しました。(2022/09/27)


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