幼少期から音楽に触れた生活をしていた。 ただ、少し違うのはJ-POPなとではなく、レコードだ。 レコード集めの父とよく週末に小さな別荘に行き、ずっとレコードを流しながらテレビも携帯も触らない週末を過ごしていた。 誰の曲か分からない。なんて歌ってるか分からないけど、近くにほかの人間の生活音が全くしない。 山の中で少し薄暗くした部屋でレコードをかけ、コーヒーの代わりにコーラを飲む。 少し背伸びした最高の贅沢だった。 私たち子どもが成長するにつれ、その習慣が無くなってた
以前ODをした事がある。 持病で飲んでた薬を沢山飲んで 意識が遠のく中、何故か私は救急車を呼んだ。 目が覚めるとICUで色んな管が繋がってる状態。 「そりゃ死ねないかとなんて落胆しながらも 人間ってすごいなとも思った。 意識が遠のく中救急隊に必死に電話した時、 死にたいほど呆れたこの世界を愛おしいと思った。初めての感情が死に際に私の心に宿った。 数日目を覚まさなかったらしいがICUの中で1番重体で運ばれた私は目覚めてから一般病棟に戻るまで1番早かったとのこと。 心と
眠い目を擦るとまだ5時 窓から少し明るい色が差し カーテンも閉めずに寝たこと 少しだけ後悔する。 二度寝もできず諦め身体を起こす 豆を挽いてゆっくりお湯を注ぐ 少し熱いコーヒーを眺めながら タバコを口に咥えて気づいた。 私コーヒー飲めないの。 「コーヒーと煙草のコンビがいいのに」 少し開いてた窓からそう聞こえた気がして 窓の方を見ると外の音。 自転車の音 ゴミを出す音 猫の鳴き声 地球に自分しかいない気がした私は 安心してコーヒーに目をやる。 少し濃ゆくなり
