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雲の旅 ジャワ島【Jogjakarta 遺跡探訪】

この日は、Soloを離れて日帰りでJogjakarta(ジョグジャカルタ)へ行ってきました。

予告します。
長い記事です。


電車(特急)で1時間という、距離も奈良ー京都といった感じの古都へ。

一泊するか迷ったが、今回はSoloがメインだったので
日帰りの遺跡見学だけにすることにしました。

朝7時台の列車に乗るつもりで出発。
タクシーで10分ほどで駅に到着。

チケットの手続き中、「パスポートを見せてください」って・・・
パスポート!?「持ってきてませーーーん」

ID提示が必須とのこと。

どうしたものか・・・ジャワつきました(笑)

時間を見て・・・間に合うかも。
取りに戻った。

駅からのタクシーに乗り込むが(タクシー乗り場に待機の)メーターがないから
「いくら?」と聞くと行きの倍ぐらいの数字を言ってきたので
「そんなわけないやろ!」と降りようとしたら、
「まあまあ、うそうそ、なんちゃらかんちゃら」言って、行きと同じ値段になる。
駅内の待合代でも入っているのかもしれませんが・・・倍はねぇ。

あっ、ワタクシ強いです、ハイ、オホホホ〜。

そして発車10分前に再度チケットカウンターに到着。
カウンターの女性がテキパキ対応してくれ、改札の係に電話で
「日本人のおばさんが今から行くからよろしく!」って言ってくれたよう。

改札で連絡を受けていた女性が「こちらです」と案内してくれた。





途中から別の係に引き継がれ、座席まで案内してくれました。



本当なら、早めに着いてコーヒでも買って乗り込もうとしていたところが・・・
発車3分前に着席。

電車は、これまた京都行き近鉄特急って感じの車両と雰囲気。

エコノミーと上のクラスがあり、100円も違わないので上のクラスにした。
そもそも500円ぐらいで激安! 特急ですよ!
これは近鉄の1/4ぐらいね。




10分ぐらい走っただけで田園風景に。

そしてまるで『世界の車窓から』

列車の旅が大好きなので、なんだか嬉しい。


水田
平端あたりに似てる


トウモロコシ畑


通勤ラッシュ



のどかです



生駒山系が見えてきた?!



1時間、あっという間に京都、じゃなかったJogjakartaに到着。




Jogjakarta駅
乗る人降りる人
にぎやか


ジョグジャカルタ、ここはボロブドゥール遺跡がありジャワ島では人気観光地。
中部ジャワではSoloと並ぶ古都ですが、その街の規模はだいぶ違い(大きい)ました。



中部ジャワの南側



駅に着き、さてバスに乗りたいが・・・
案内がさっぱりない。

聞くような案内所もない。
一応BUSという表示が矢印を示しているが・・・

仕方ないので駅の人に聞くとやはり「バスはあっち」ぐらいの情報しかなく
あっちへ行ってみる。
かなり大雑把なあっちに路線バスの停留所があり、係の人がいた。
雲「prambananに行きたいのですが・・・」
係「〇〇に乗って〇〇で乗り換えれば行ける」って。
「値段は〇〇です」と

お金を出しながら、「これでいい?」と聞くとその中から一枚とって
「これでOK」と。
えっ、50円以下の3.600ルピーという。(だいたいゼロ2個取ったのが円に相当)
残りのお金をしまっていると、バスが来て
「これに乗ってください」と。
係の人が運転手さんに「このおばさんPrambanan」と伝え、
「了解」と運転手さん。


途中から貸切・・・


バスに乗ること30分以上。
誰も乗ってないけど・・・大丈夫?

そして鉄道駅のバスターミナルに着き
「ここで降りて、前のバスに乗ってくださいと

ということで前に停まっていたバスに乗り込む。

こちらは数人乗っていた。




ここからは10分ぐらいだったかな。
バスを降りると、待ち構えていたべチャ(人力車)のおっちゃんを無視して
バス停の人に聞くと、「1㎞歩いてね」と。
これまたざっくりな説明。

通りの向こうがその敷地のようだが、入り口はぐるっと1㎞先のよう。

というか、こんな街のど真ん中に遺跡があるとは思っていなかった・・・

もっと山の方な勝手なイメージがあり、こんな大通り沿いとは!?



清掃放棄?!
いや




ぐるっと回ってエントランスへ。


ディズニーランドっぽい



チケット売り場が外国人とローカルと別れていて
外国人からは約4000円徴収!
これ、インドネシアの物価から行くとべらぼうに高い!
でもここで文句言ったところでどうにもならないので、払いますよ。

東大寺もそのぐらい取れば良いんでない?!

ペットボトルの水が一本ついていくる。


そしていよいよ遺跡へ。

絵葉書っぽい



Prambanan(プランバナン)遺跡


9世紀の中部ジャワは、北部の仏教王国シャインドラ王朝に、南部はサンジャヤ王朝の支配下のヒンドゥー峡谷マタラム朝によって統治されていた。
二つの国は王族同士の婚姻で縁戚関係にあり、宗教の違いを超えて友好的に交渉していた。
それぞれ、ボロブドゥールプランバナンという壮大な寺院を創建している。


プランバナンは約5㎞四方に渡って、いくつもの遺跡が残る巨大な寺院群で
その中心部がシヴァ神殿のあるロロ・ジョングラン寺院


ロロ・ジョングラン寺院
人でスケール感がわかるかな



月曜日はメンテナンスの日ということで、ここは中に入れなかった。
一応その事前情報は得ていたので、本当にそうなんだ・・・というぐらい。

周りだけでも迫力と、様子は十分わかる。


ロロ・ジョングランとはサンジャヤ王朝の王女の名前。
何やら伝説があるようですが、ここでは割愛。







ペルワラ(小祠堂)の一つ
















インドネシアは日本同様地震大国。

16世紀の大地震でかなり崩壊し、その後19世紀のオランダの統治下になるまでは
忘れられた存在だったこの寺院。

2006年のジャワ島中部地震でも被害はあり、その修復作業が現在も行われている。

でも地震で崩れても石なので残るということが、木造建築中心の日本とは
違うと強く思った。
火災にならないというのは大きい。


オランダ植民地政府などにより修復され、現在の姿のなる。

ただ、一方で、当時のオランダ人に多くの仏像などが持ち去られたという事実もあるという。





1895年
修復前
ここからの現在の姿はなかなかの修復力









ロロ・ジョングラン寺院意外で中に入れる遺跡があるというので行ってみる。

広い広い公園内、のんびり歩きながら向かう。


いくつかある小さい寺院を横目に辿り着いたのが


Candi Sewu(セウ寺院)


着いたが、すぐ入らず入り口前の石のベンチで一休み。
木陰になっていて、少し涼しい。

そこからぼーっと眺めていたら・・・

目の前の樹に気が付く。

BODHI と書いてある。

菩提樹?

そう、この寺院は仏教寺院という。







見たところ、ヒンドゥーの寺院とあまり違いがわかりにくいが・・・





この像は街でもゲートやエントランス前にいる
守衛さん的?!
狛犬的?!
守護神クベラ



セウ寺院、「千の寺院」という意味。
かつて240基以上のペルワラ(小祠堂)が敷地を埋め尽くしていたという。
現在は崩れ落ちてしまっている。
その石があちらこちらにある・・・当時の石が。



こういう仏像・・・
なぜか胸がキュウとなる









あまり前知識や映像、画像を入れずにやってきた。

おかげで、印象やインパクトはかなり強烈で、なんともいえない感動。


ヒンドゥー教、まだまだ勉強不足で表面的な知識しかないが
何か日本の古来の神様たちと似たおおらかさを感じます。

また、ヒンドゥー系の彫刻がワタシは好きです。

ボロブドゥール遺跡(仏教寺院)でなくこちらを選んだのも
博物館などでなく、実際のもの様子で観てみたいと思ったからです。

やはりあるべきところで観るそれは全く印象も趣も違います。

大英博物館がワタシには全く興醒めだったのを思い出します。


プランバナン遺跡、なかなか哀愁もありよかったです!


午前中に到着したので、まだ人も少なくゆっくりじっくり巡れたのがよかった。
帰る頃はかなり賑やかになっていたが、それでもボロブドゥールに比べたら空いている方なのかな。



のんびり出口へ。

動物園的なものがあったりと、ちょっとしたレジャー施設のようになっている。











途中レストランという案内があったので、コーヒー休憩。

遠くにロロ・ジョングランを眺めながら・・・





最後に正面から見納め。




出口




またぐるっと1㎞歩いてバス乗り場へ。

本数はかなり出ていて、今回は乗り換えなしで駅まで戻った。

朝、駅で帰りの列車時間を聞いてあり、街も散策して本当は5時ぐらいのに乗ろうかと思っていたが、もうなんだか十分!という気分。


今日は帰ろう。

と、かなり早い便を購入。


やはり一日一箇所がキャパかも。
しかも今回のような壮大な遺跡などを見てしまうと、他のものが入ってこないです。






帰りはスムーズよ。






そして帰りの列車は朝よりも豪華。
近鉄でいうと火の鳥っぽい?!
青いからブルーシンフォニーかな?(乗ったことないからわかりませんが)

かなり快適で、これなら3時間ぐらい乗って遠くへ行きたい〜と思った。


快適!




そしてまたのどかな風景を見ながらSoloへ。


ジョグジャカルタ










京都から奈良に戻ってきた時の、なんともホッとするような感覚をここでも(笑)




Solo Balapan駅





朝のドタバタから、あっという間の半日だったが
なぜかずいぶん長い時間を過ごしたように感じます。




ただいま



時間が早いので、のんびり歩いて帰りました。

いつもの喧騒の中を・・・

これはジョグジャもソロもかわらない。






インドネシアの奈良と京都を往復した一日でした。


ここも、歴史は遠く深くミステリアスだった。




つづく


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