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新京成線・鎌ヶ谷大仏駅前「嵐」の牛すじフライ麺

2013年に選挙の手伝いをしていた時のことだ。候補者の事務所から自転車に乗って走っていると、新京成線・鎌ヶ谷大仏駅前の「嵐」という中華料理屋の前にランチメニューが出ていて、”牛すじフライ麺”という料理名に目が止まり、ついでに自転車も止めちゃった。

なんじゃこりゃ? “牛すじ肉をフライにしてラーメンか何かの上に乗せてある?” なんて考えたら、その料理の姿が頭に浮かんじゃって、ものすごく食べたくなって店内に入っちゃった。

ほんで空いている席に座ると中国人らしき女性がやって来る。

「すいません、牛すじフライ麺ってなんですか?」と聞くと、

「揚げ麺の上に牛すじと野菜の餡をかけた麺ですよ」と女性が答える。

ちょいとがっかりした。僕は「餡かけ」というのが苦手なのだ。特に中華丼は食べる気にならない。だってさ、みたらし団子の餡が白飯に乗ってたら気持ち悪いじゃん…。でさ、牛すじ肉がフライされた麺に乗っているって姿を心の中で写実化してもどうにもこうにも描画できないわけよ。

んで、聞いたついでだから注文してみることにした。餡が乗ってるのはフライ麺であるから食べられるだろうと思ったからだ。

注文してから料理が出てくるまでに結構時間がかかった。フライ麺が出てくる前にテーブルの上にドンと置かれたのは、ビールのような「ジャスミン茶」ジョッキだった。知らない人が見たらビールのように見えるだろう。

しばらくしてやってきた「牛すじフライ麺」(写真上)は真っ黒な韓国ジャージャー麺のようだった。小ライスに酢漬けに杏仁豆腐が付いている。

このライスが余計だった。中華丼嫌いの僕は、この牛すじフライ麺をおかずに食べることができないと思ったからだ。しかし、残すわけにはいかない。貧乏になってからたべものを残すことは我が家では禁じられているのだ。

仕方がない。コイツも食ってやる。揚げ麺を全部食べてから餡の中の牛すじと野菜をおかずにご飯を食べればいいのだ。

揚げ麺と餡が合体した味は見事だった。コクのある餡はピリ辛で、たっぷりの牛すじと野菜が絶妙にからんでカリカリの揚げ麺によく合うのだ。

ガリガリと麺を噛み砕きながら餡と一緒に飲み込む。辛味が喉に引っかかって不覚にも咳き込んでしまった。水とジャスミン茶を交互に喉の中に注入して辛味成分を洗い流しながら、白飯もついでにとがばがばと口中に掻き込んだ。

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後日、再度、嵐の変な名前のメニューに挑戦。今度は「大根ラーメン」だ。きっと千切りされた大根が麺の代わりを務め、ラーメンスープの中に沈んでいるのだと思ったら、醤油ラーメンの上に大量の千切り大根が載っかっているのであった。これがさっぱりして美味いのだ。嬉しかったからついでに塩味ダレが美味しい「塩豆腐」も注文しちゃった。

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