災害の多様性「洗脳災害」
「洗脳災害」
災害は自然災害ばかりではありません。近年(昔からありますが)増殖している振り込め詐欺、給付金詐欺などの特殊詐欺、高級車や農作物に家畜を組織的に盗む犯罪集団も人工的な災害です。
一部の人間の精神が荒んでいるのですが、これはウイルスによる感染症と同様に人から人に伝播していく災害なのです。
政権を担う政治家たちが「自己責任論」を叫び、他人を思いやれない社会を作ってしまったのも大きな要因だと考えています。これは個人的な思いです。国民に辛苦を強いておきながら、自分たちは国民の血税を自分たちの小遣いのように勝手に無駄遣いする精神が、一部の質の悪い人間たちに感染伝播したのです。
宗教や思想による紛争は、規模が大きくなれば戦争災害に発展していく可能性があります。これが一番恐ろしいのです。
元総理大臣が銃撃殺害された事件の背景には、容疑者の母親が海外発祥の某宗教団体へ献金を行なって、家庭崩壊を招いたことに対する息子の怨恨がありました。その宗教団体へ(恐らく選挙活動の票取りのために)協力を行なっていた(かのように思える)元総理を殺害すれば「宗教団体への復讐」になるとでも考えたのでしょうか? 確かにその後、その宗教団体が問題視されたことで、今後は何かあるかもしれませんから復讐は成功したかのように見えます。
家庭崩壊を招いた被害者の家族が直接、宗教団体に復讐するのではなく、宗教団体の日本における地位を支援したと思われる政治家を殺害するという屈折した復讐は許されるものではありませんが、宗教団体に家庭を破壊された容疑者の気持ちは、容疑者と同様な経験がなければ、決して理解できるものではありません。
日本人は、否、世界中の人間全てですが、「周囲の意見や事象に対する感情に流されやすい人たち」によって社会が動かされていると言っても過言ではありません。
「自分はこう思う」とはっきりと言える人は数少ないのです。否、自分の考えを持っているというように見えても誰かの影響を受けているのは間違いないのです。といっても、発生する事象を正しく掴み取って判断をする力が必要なのです。『この先はどうなるのだろう?』と考える力が必要なのです。
歩いていたら誰かにぶつかって相手が謝らないから殴ったとします。すると以下のようなことが考えられます。
①殴った相手が倒れて地面に倒れて頭を打って死んだ
②殴った相手から殴り返されて、自分が同様に頭を打って死んだ
③その場で逮捕されて、暴行罪、傷害罪で受刑(初犯なら執行猶予が出るとかはあります)することになった
④殴った相手が反社会勢力の人間で、家族まで被害が及ぶことになった
⑤相手に訴えられたが、示談することになった
等々、ちなみに傷害、暴行罪になったら…。
なんてことになっちゃいます。ですから一生平穏に暮らすことが重要なんですよ。ということでバカには構わないというのが基本です。
また脱線しました。宗教でした。
人生は幸不幸の繰り返しですが、稀に何度も不幸が続くと神秘的な要因に囚われてしまうことがあります。すると、普段は用心しているのに精神的に油断して「誰でもいいから相談相手がほしい」なんて迂闊なことを考えてしまうのです。
その相談相手にいとも簡単に騙されてしまうのです。
誰でも生きているうちに良いことも悪いこともあるのは経験から理解できていることと思います。そしてまた良いことばかりも、悪いことばかりも永遠に続かないということもおわかりかと思います。寺田寅彦さんの名著「天災と国防」には以下のようなことが書かれています。
幸福も不幸も、永遠には連続しない自然変異なんです。ですから悪い奴に騙されてカルト地獄に墜ちる…なんてことにならないように充分ご注意下さい。お隣さんに怪しいポスターが貼ってあるなんてことがあったら、気をつけなければいけません。そのような場合は困りものです。近所づきあいというものがありますからね。争うのも何ですから引っ越せる場合にはさっさと逃げましょう。
ちなみに今回の事件でフランスの反セクト法が注目されています。これに関しては知識がないので下記リンクをご参照ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?