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WOWOWでドラマ版「三体」放送中

「SF界のノーベル文学賞」といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初受賞。世界累計発行部数2900万部超え、20カ国以上の言語で翻訳された世界的大ベストセラーである「三体」の映像化作品がついに日本上陸!WOWOWでの独占放送・配信が決定!
今回お送りするSF超大作ドラマは、2023年1月から中国の配信プラットフォーム“テンセントビデオ”で配信された。配信開始1時間で話題性の高さを表わす“熱度指数”が同プラットフォーム史上最速で2万超えを記録し、“ホットランキング”でも30日連続でランキング1位を独占。さらに評価参加数が過去最高となる220万を突破し、記録的ヒットとなった!
脚本執筆に4年、撮影に126日間、最新の映像技術を駆使して映像化不可能ともいわれた原作の世界観を忠実に再現した驚異的なクオリティーに、視聴者からは絶賛の声が上がった。謎が謎を呼ぶ予想のつかないサスペンス展開と、人類に迫り来る巨大な危機に立ち向かう重厚な人間ドラマも見どころだ。現代中国最大のヒット小説を映像化した超話題作をお見逃しなく!!!

WOWOW同番組サイトから無断転載

いち早くWOWOWでドラマ版「三体」が放送されています。今日まで10話の放送ですが、全部で30話あるそうです。

原作は中国のSF小説「三体」ですが、内容はどのようなものなのでしょうか? 以前から書店店頭で原作本が並んでいるのを見ているのですが、装丁が中国的で悪趣味(僕が本を買う際には重要なポイントなのです。ごめんなさい)な上に超長編小説なので「読書嫌い」な僕には手が出なかったのです。装丁が素晴らしければ読まなくても買ったりするのですが、この本の趣味の悪さは腹が立つほどです(笑)。

ですから、未読なのです。ドラマを観て原作本を買うかどうか決めます。あ、装丁を変えていただけなければ買いませんが・・・。とりあえずWikipedia「三体」のあらすじを転載させていただきます。Wikipediaをバカにする人たちがいますが、僕は概要がわかるから重宝しています。

文化大革命の時、中国共産党中央委員会に直属する「紅岸基地」という、異星人を探すために作られた極秘基地があった。清華大学の物理学教授である父親が紅衛兵の批判を受け、死を強いられたのを目にした天体物理学専攻の女子大生葉文潔は、色々な事情でこの極秘基地に入った。彼女はそこで偶然に太陽の増幅反射機制を究明した。その後、彼女はこの機制を駆使して、密かに地球文明の情報が入った電波を宇宙に送り出し始めた。地球と最も近い恒星系の惑星に生きている異星人——三体星人がこの情報を受け取った。それから、三体の世界と地球の世界は、関わりを持ち始めた。
三体星人たちの世界は、地球人が想像しがたい、過酷極まりない世界である。その世界は質量がほぼ一致する3つの恒星からなるため、その運動は解析的に解くことはできないとされる(多体問題)。三体星人たちが住む惑星は、この三つの恒星の引力で乱れた軌道を取る。もし一つの恒星が惑星を捕まえて、それをその恒星に回らせたら、三体星人はしばらく穏やかな発展期を迎える。この時期を「恒紀元」と呼ぶ。もしそうでなかったら、日の昇りと暮れは一定の決まりでなくなる。この時期を「乱紀元」と呼ぶ。彼らは「乱紀元」に備えて臨時脱水機能を進化し、危機に対応したが、それはいつでも有効ではない。なぜなら、恒星の運動が乱れるせいで、時には惑星を近寄せすぎたり、時には惑星を遠ざけすぎたりして、それに伴って惑星の地表は数千度にまで熱され暑すぎる気候になったり、液体窒素の温度にまで達する寒すぎる気候になったりする。より恐ろしいことに、もし惑星が複数の恒星に同時に近づけば、惑星は複数の引力を受けて裂けてしまう。以上により、三体星人の文明は数百回の滅びを迎えざるを得なかった。しかし更に最も恐ろしいことがある。彼らの住む惑星は、恒星に対して質量が小さいので、いつかは軌道の乱れで、恒星に落ちる可能性がある。そうなれば、三体星人とその文明は永遠に滅亡する。だから彼らにとって残った選択は、宇宙に移民するのみである。三体人はいつも天災に脅かされているため、帝国主義的な社会体制と地球人の道徳を無視する価値観を取らざるを得なかった。そうしないと生き延びることができないからである。
三体の世界と地球の世界が関わりを持ち始めた後、自然破壊に不満を抱いて人類文明に絶望した人たちは、「地球三体組織」(ETO)という組織を作り上げて,地球の文明を滅ぼし、三体の文明を取り入れようとした。葉文潔はこの組織の精神的なリーダーであった。それと同時に、三体星人は地球に確実かつ順調に移民するために、地球社会と人類を消し去ることに決めた。
しかし、艦隊出発から地球到着まではおよそ450年かかるから、その時の地球の科学技術が三体と同じレベルになるかもしれないと危惧した三体星人は、「智子」プロジェクトを開始した(「智子」とは“智恵のある粒子”のこと。三体星人の科学者は先ず、陽子を11次元から2次元に展開させ、その2次元表面で強い相互作用を使って集積回路を組み込む。これでその陽子を計算機にする。複数の「智子」があれば、「智子」同士の遠隔作用は利用可能。これを利用し、半分の「智子」を三体の世界に残してコントロール用とし、もう半分の「智子」を地球に送り込んで、高エネルギー加速器の研究結果を乱して、物質構造研究を邪魔し、地球人の科学の発展に桎梏を掛ける。これで地球人に科学技術が追い付かれることはなかろう)。それと相俟って、「地球三体組織」も全地球の科学者を暗殺し始めた。
同志を見つけるために、「地球三体組織」が「三体」オンラインゲームを開発した。それと同時に、諸国の政府も一つになって危機に対応し始めた。本作の主人公である汪淼もこのゲームのプレイヤーになって、漸く「地球三体組織」に潜入することに成功した。史強警察官と連携して、多国籍軍の協力をも受けた汪淼らは、パナマ運河にてナノ材料でできたワイヤーで「地球三体組織」の中枢である船——『審判の日(The Judgement)』を切り刻んで、他の「地球三体組織」の残党をも無事に鎮圧。その後、葉文潔らを捕縛した諸国の政府は尋問と船にあるコンピュータに内蔵されたデータで、初めて三体の文明に関する詳細資料を手に入れた。しかし、三体文明の侵略者が450年後に地球に来ることにかわりはない。科学の発展がすでに「智子」によって桎梏を掛けられた人類は、来たるべき戦いを準備せねばならない。

Wikipedia「三体」から転載

出版社勤務の頃にオタクな同僚が「AKIRA」について話しているところに割り込んで「それも手塚の火の鳥のような宇宙生命(コスモゾーン)の話だろう?」と言ったら「全然違うよ」ってバカにされた記憶があります。そもそも我々の生きる宇宙の話なのですから、生命を深掘りする際には決まって宇宙生命の話になるに決まっているのです。

一般に映画化されるようなSF作品は、宇宙人の侵略ものが多いですが、宇宙や生命起源を辿る作品は宇宙、生命、運命、時間という根本的な要因に結びつくのです。

三体は、Wikipedia「三体」のあらすじを読むと、異星人「三体星人」の侵略の話のように思えますが、ドラマは「世界各国の科学者が自殺する事件が起きるのですね(実は、これが地球三体組織による暗殺なのか?)。これに起因して、ひとりの科学者が正体不明の組織に招かれ「地球三体組織への潜入」を帯びるところから始まります。これが北京オリンピック直前の2007年の話なのですね。

ここから個人的な考えですが、宇宙は生命です。地球も生命の原子粒のひとつしか過ぎません。生命が誕生すれば、目の前に起きる事象と対応して人生を全うするだけに過ぎません。ですから深掘りSFというのは宇宙について書くとき、生命、運命、時間というところに辿り着いてしまうのだと思うのです。

三体にはSFの基盤に新しい科学を取り込まれていると聞いています。原作者の劉慈欣(リウ・ツーシン)に、その広範な分野に関して深い知識があるから、科学に関する緻密な描写につながり、そしてそれが絶賛されているのだと思うのです。

ドラマは観るけれど、多分、原作は読まない(ごめん)と思います。ですから、これからドラマ全30話を熟視しようと思います。

Netflixでも来年早々に放送が開始されます。


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