見出し画像

#36 なんともおもしろい体験の旅なのだな、と思うのだ。


昨年の秋と冬の間。
わたしは、わたしとはぐれてしまいそうになった。

幼き頃より自分との対話を好んで成長してきたことで、あらゆる悩みの答えは、必ず自分の中にあると信じて疑わなかったわたしが、わたしを見失いそうになったのだ。

起きた事象への「なぜ?」を重ね、その答えを見つける前に、新たな「なぜ?」を重ねてしまい、そのループが、わたしの脳内や心の柔軟さを奪っていった。

柔軟さを無くし、凝り固まった思考の中に宿ったものは、寂しさから生まれた怒りだった。

わたしは概ね、自分に関心があるので、他人に対して怒りを抱くことが少ない。
だから、慣れない「怒り」が脳内や体内に留まることは、わたしに多大なるアレルギー反応を起こした。

このままでは、まずいな……。

そう思ったわたしは、誰かに助けを求めた。

自分で自分をコントロールしたい欲に加え、甘え下手のせいで、誰かに「助けて」を言えなかったわたしが、わたしを見失ってしまう恐れから、助けを求めて手を伸ばしたのが、心理メソッド、ポジショニングの開発者、川端知義くんだった。

Facebook上で、わたしの信頼する2人の女性の間で笑う彼を見つけ、情報を集め、すぐに岡山で開催されるポジショニング講座に申し込んだ。

12月中旬。
第1回目の講義の前に、わたしは彼の個人セッションを受けた。
ピンポイントで答えが返ってくる対話をわたしは好んでいたし、言葉の力を信じているわたしにとって「言葉のチカラ」を推奨する彼の発する言葉を、ダイレクトに体感したかった。
そして何よりも、誰にも話せずにいた「怒り」の根源となる事象を、その人の時間を奪わないカタチで、誰かに吐露したかったのだ。

セッション開始10分で、答えに値する言葉をもらった。
答えとは、はぐれそうになってしまったわたしの要因であり、そこをクリアすることができれば、もしかしたらわたしは、以前より増して「わたし」として生きていけるだろう。

そう思えるような言葉だった。

吐き出したことで空いたスペースに、先の未来を楽しみにする思いが漲ってゆく感覚は、久しく感じる熱い躍動だった。

その躍動の中で、

「わたしは、わたしを見失ってなどいなかったのだな」

と、深い安堵を抱き、その深い安堵は、凝り固まっていた思考や心を解いていった。

恐れや混乱の中に居ても、以前のように、必要なものを見つけ、動き、キャッチすることのできたわたしを、わたし自身で褒めてあげながら、残りの個人セッションの時間を過ごした。

「もう、貰うもんもらったから、講義はいいかな……」

なんて不埒な思いが過るも、岡山・チームポジショニング(川端くんのオフィシャルサポーティングチーム)のみんなの温かさの中で、存分に羽を休めるのもいいかも……、それに、通いながら色々出かけられるしな……と思い直し、わたしは12月から6カ月、自宅のある埼玉から岡山へ通ったのだ。

そして、時代が移り変わったこの5月、ポジショニング講座上級編、全6回の講義は終了した。

この半年は、わたしの「崩壊」から「再生」の期間だったと言っても過言ではない。
大きな変容の中を生き、大きな出逢いを経験した中で、それまでのわたしのあたりまえが、ガラガラと崩れてく様子を、静かに見つめ続ける時間を過ごした。

崩壊から目を逸らさないことは、恐い体験だった。

けれど、崩壊したものを拾い集め、また再構築していくことに時間や熱を傾けるよりも、目の粗いザルに、それまでのわたしが抱えてきたものを全て入れ、ザルを逆さにしてもまだ、網目にはまって残るものだけで、この先の人生を生きてもいいよな……と、わたしは、恐さの中にいながらも、どこか開放的で楽観的な感覚で思ったのだ。

そして、その感覚の先で、わたしは確信した。

人生が一度きりということに本当の意味で直面してしまった以上、自分に嘘をついて生きることはできない、と。
それは、わたしという人間をさらけ出して生きてゆくということであり、そこに恐れのブロックがあれば、望む生き方は手に入らないだろう。

けれど、
「何があっても、わたしは、わたしと一緒にいてくれる」
「そこが揺るがなければ、どこからでもリスタートは切れるのだ」

という、この半年で会得した自己信頼が「大丈夫、あなたならできる」とわたしを励ますだろう、ということが分かる。

そして、この言葉こそが、個人セッションや講義を通して、川端くんが、わたし(を含めた他の受講生の方々に)に向けてくれた言葉であり、同じように、これまで、わたしと向き合ってくれた人たちが、わたしに向けてくれた言葉でもあったのだという思いに辿り着く。

助けを求めていた半年前に、この場所まで辿り着くことなど予想もできなかったけれど、時に、予想をぐんと超えることが起きることが人生ならば、やはり人生は、なんともおもしろい体験の旅なのだな、と思うのだ。

Thanks.川端知義&チームポジショニング&わたしを創ってくれた全ての人たち&あの日々を超えたわたし


川端知義
https://positioning-bata.com/

チームポジショニング
http://team-positioning.com/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?