ファイナリスト企業と自治体との意見交換会を開催!
TOKYO SUTEAMの取り組みの一貫としてソーシャル・エックスが実施する「ソーシャルXアクセラレーション」にて、ファイナリストに選ばれた社会課題解決型事業を展開するスタートアップ15社と、自治体との意見交換会をそれぞれ個別で実施しました。
自治体との意見交換会の目的
ソーシャルXアクセラレーションでは、企業が自治体との実証実験を通して事業を成長させ、同時に社会にも良いインパクトを与えることを目指した支援を実施しています。また、実証実験に協力頂く自治体にとっても、きちんと政策的に意義があり、地域のためになる事業へと設計することが大事であると考えます。
その実証実験の設計に向けて、ワークショップやメンタリングを通して事業のブラシュアップを行い、最終的にはソーシャル・エックスの「逆プロポ」によって、実証実験に協力いただける自治体を募るわけですが、いきなり募集に進むのではなく、メンタリング期間中に、弊社のメンター同席のもと、自治体の方と意見交換を実施することで、自治体にとってよりメリットがあり、共感を得られる実証実験へと軌道修正していきます。
企業との共創を検討している自治体にとっては、ビジネスの最前線でのリアルな情報に触れ、それを行う事業者の熱意を感じながら、「社会課題の専門家」として企業にアドバイスを行うことで、企業の視点や発想に触れ、共創人材としての目線を養う事ができます。
また、意見交換をセットする際は、基本的に、ソーシャル・エックスの社会課題データベースに掲載した自治体の社会課題と、それに関連のある企業との面談をセットしますので、庁内の行政課題・社会課題への解決の糸口を探ることも可能となります。
意見交換会の様子
先日実施したA市との意見交換会では、子育てに関する事業についてのディスカッションが行われました。話が進んでいくに連れ、A市のニーズと、企業で検討している事業内容には少しズレがあることがわかりました。
企業にとっては、ニーズがない自治体もあるということとその具体的な理由を、貴重な情報として得ることができ、また、A市からは、こういった自治体ならニーズがあるはず、という自治体の特徴について助言を頂き、さらに、こういったサービスは子育てだけでなく、このような分野にも当てはまるのではないか、というアドバイスもいただく事ができました。
また、B市との意見交換会では、企業が取り組みたい分野での他自治体での事例について、B市の方が事前にリサーチしてくださっており、自治体ができる協力としてはどのようなことがあるか、どういった切り口で臨めば巻き込みたいステークホルダーの共感を得られるかなど、たくさんのアドバイスを頂くことができました。また、その進め方における”悩ましさ”についても、率直なところが伺えたのは、大きなヒントになったことと思います。B市にとっても、これまで想定していなかった分野での取り組みに、確かにそういった視点も重要であるとの気付きが得られたというお話がありました。
C市との意見交換では、冒頭から非常に議論が盛り上がり、ぜひ我が市の課題解決に向けて事業を展開いただきたいので、「逆プロポ」の募集があった際には検討したい、待ち切れないくらいだ、という担当者のご感想も頂きました。
参加企業の方からは、自治体との意見交換を通して、自社のサービスが良く整理でき、それをどのように自治体に提案していくべきか方向性が見えた、というご感想などを頂き、自治体からも、非常に有意義な時間となったので、今後もぜひこういった企業との意見交換会の場を設けてほしいというお声も頂戴しました。
今後に向けて
自治体との意見交換会は、想像以上に両者にとって意義のある時間となったようで、アレンジ担当としてもとても嬉しく思いました。特に、自治体の方からの前向きなコメントには、自分たちの取り組みに対して背中を押して頂く思いがしました。
企業にとっては、日頃聞きたいけれど聞けない、どこに聞けばよいかわからない行政現場のリアルな声や考え方を知ることができ、自治体にとっては、日頃目の前に現れる既存サービスの営業目的の企業とは違い、アクセラレーションプログラムを通して自治体と共創しながら事業を開発する、という視点を磨き上げた企業との、事業をデザインする段階でのディスカッションは、新鮮でもあったのではと思います。
今後も、様々な形で、企業と自治体が目線を合わせ、共創にて社会課題を解決していけるような場のアレンジを展開していきたいと思います。
これから5月15日の最終審査に向けて、それぞれの企業がどのようにビジネスプランを磨き上げていくか、今からとても楽しみです。最終審査の様子についても、こちらでご紹介していきたいと思います。
このような社会課題解決型の事業開発を行う企業との意見交換に参加してみたい自治体の方、ソーシャル・エックスによる自治体の行政課題・社会課題データベースをご覧になりたい自治体の方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。