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放っておいたら技術の継承は進まない

年齢はただの数字と言う人もいますが、50代も半ば過ぎると、身体からは「もうかなり部品が消耗していますよ」という声が聞こえ、体を動かすのもいきなりとか過度にすることは禁物です。頭の方も内部の連絡がうまくいかないのか、うっかりミスが気になるようになりました。

私は経理や総務の仕事をしています。慣れた仕事でも仕様が変わると手間取り、処理能力が落ちたなと感じることがあります。なので若い部下にどんどん仕事を任せるようにしています。

わが社は製造業で、手作業も多くその作業は経験と熟練度が重要です。
長年培ってきた知識や技術をそろそろ後輩に繋いでいかなければならない社員がいます。それがなかなか進まない。

自分も歳をとってきたし後輩に仕事を任せていかなければならないことは本人もよくわかっているのに、現状は忙しくなると自分でする方が早いので自分でやってしまう、今のやり方は我流なのでもう少しやり方を整理してからと、なんだかんだ理由をつけて継承が進みません。

これからは熟練社員も体調を崩すこともあるだろうし、会社としてもに全てを任せるのはリスクが高くなります。

もう一人の社員は、普段から会社全体の生産性の向上には個人の技術向上が欠かせないと言っているにもかかわらず、生産工程の重要なところは自分がしなければならないと思って任せられない。納期もあり、失敗すると一から作り直さなければならないこともあるので、難しい面もあります。それでも任せていかないと後輩の技術力向上にはつながりません。

後輩の方はもっと技術を習得したいと思っているので、不満もあります。
この状態だとやる気を失わないだろうかと心配にもなってきます。

こんなにも技術の継承できないのかと、私自身は戸惑っています。本人たちも任せていかなければいけないのはよくわかっているのにできない。
人に教えるのは時間もかかるしすぐには理解してもらえません。できるようになったところを見極めて徐々に任せていくしかありません。同時にこれまでの自分のやり方も見直し、より効率よくできないか考えることも必要です。また自分がその仕事から離れていく寂しさもあるかもしれません。

と考えていくと、技術の継承は面倒なことです。会社主導でカリキュラムを組んで進めていかなければならないのかなとも思います。ぜひ自主的にやってほしいですが、時間は流れているのでいつまでも待つことはできません。様子を見て考えていこうと思います。





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