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【電子出版と紙の出版の違い】~私が時々カチンとくること~

サワディカー
今日は会員さんからよく聞かれる
「電子出版と紙出版の違い」について、
私の意見をお話します。

実はこの質問をされることはとっても多いです。
電子書籍の出版と紙の出版って、
同じ「出版」なので、比較されるのは当然と思います。
けど、実際には「まったく別モノ」と考えたほうが良いと思っています。
すみわけが違う、っていうのかな。

そもそも意味合いが違うというか、
目的が違うと言ったほうがわかりやすいかな。

どういうことか、ちょっと解説していきますね。

紙の出版は、自費出版とか商業出版とかありますが、
ここでは商業出版を指して解説をします。
商業出版てのは出版社さんから出版して、
全国の書店さんに流通する出版です。
自費出版みたいに著者さんがお金を払ってするような出版じゃなくて、
著者さんはお金は払わなくて印税をもらう出版。
これが商業出版ですね。

この商業出版は「商業」です。
つまり出版して本が売れることで利益を得るというビジネスになります。

てことは、大前提として、
「売れる本を出版しなきゃいけない」です。
紙代も印刷代もかかるし、
全国の書店に流通、配本する費用もかかります。
書店に届いた本を、段ボールあけて書店の棚に並べてくれる
書店員さんの人件費だってかかります。
 
なので、何十冊売れただけじゃダメなんです。
何千冊、できれば万以上売れてくれないと。
それでやっと利益が出るのが「商業出版」です。

てことは、当然ですが、
「かかる費用が回収できると見込めるほど売れそうな本」
じゃないと、出版に踏み切ることができません。

じゃあ、どういう本だったら売れるのか?
ということなんですが、
我々シロウトが考えると、
「内容が良い本だったら売れるんじゃない?」と、思っちゃうところですよね。
 
でも、残念ながらそれだけだと売れないです。
いくら内容が素晴らしい本でも、
そのテーマに興味関心がある人がそもそも少なければ売れません。
 
売れる(ことが見込める)本には、
大きく2つの条件があると思います。

1つは有名な著者さんの本です。
「著者買い」なんていう言葉がありますが、
「〇〇さんの新刊が出た!」といったら一定数のファンが買ってくれる、
という有名な著者さん、
ベストセラーをいっぱい出している著者さんの本です。

2つ目の条件としては、
たくさんの人が「この本だったら読みたいと思うんじゃないか」と、
編集者さんが判断した本になります。
過去の売れている類書の傾向や、時流から、
「このテーマ、この企画だったら大勢の人が読みたいと思うはずだ」
「新人あるいは著名じゃない著者さんであっても、この本だったらみんなが読みたいと思うだろう」と、編集者さんが判断した本になります。

となると、無名の私たちは、
1つ目の条件からは外れます。
てことは、
2つ目の条件、多くの人が読みたいと思うだろうと編集者さんに思ってもらう。
これを目指すしかないわけです。
 
といっても、
これもなかなかハードルが高い、、、、(;^_^A
というのが、
商業出版になるわけです。
 
かくいう私も2冊目の商業出版を目指してはいるものの、
なかなかハードルが高く苦戦しています(涙
 
一方、電子書籍は、
商業出版に比較するなら「商業的な出版じゃなくても良い」
ってことになります。
 
もうちょっとダイレクトに言うと、
「売れない本でも出せる」
これが大きな違いになります。
 
紙代も印刷代も流通費用も人件費もかかりませんから、
売れなかったとしても、誰も損することがありません。

「売れない本」ときくと、
ひょっとしたら「中身がダメな本」と思う人がいるかもしれないですけど、
まったくそういう意味ではないです。
 
中身がすごく良くても売れない本があるわけです。
さきほどもお話したように、
それを必要としている人が世の中に少ないニッチな本は、
たくさんの人には売れませんよね。

例えば、ある特別な病気を克服した人がいたとして、
その克服法みたいな本があったとします。

すると、その病気に関わりがある人、
自分がそうだったり、知り合いがそうだったり、子供がそうだったり、
そういう人にとってはめっちゃ励みになるし、参考になります。
 
しかし、そもそもその病気の人自体が少ないとなると、
商業出版するには「利益を出せる冊数」まで売れそうにありません。
 
このように、
内容が素晴らしいとか、
世の中に役立つ本であっても、
「世の中の多くの人には感心のないテーマ」というのが、あるわけです。

私の電子出版スクールでは今までに700冊以上の
出版のお手伝いをしてきたのですが、
 
本当にすばらしい内容の本とか、
世の中のためになる、困っている人を救う内容の本が多いです。
でもほとんどが「ニッチな内容」です。
 
世の中のほとんどの人が求める本ではなく、
世の中の「一部の人」が求める本です。

当然ながらみんなほぼ無名の著者さんです。
なので商業出版は難しい。
だから電子出版をする、というわけです。

『世の中の一部の人にとってはすごく意味のある内容だけど、
出版社さんが赤字になっちゃうから商業出版ができないニッチな本』
↑ ↑ ↑
これこそが、電子出版すべき本だと思います。
 
これが本来の電子書籍の位置付けというか、
「意味」になるんじゃないかなと私は思います。

よく勘違いされるのが、
「商業出版ができないから電子出版」
みたいな風潮というか認識があると思うんですが、
 
「できない」の意味が違うと思うんです。

「できない」=「内容が劣る」とか、
電子出版のほうがレベルが下、
みたいな言われ方をすることがあるんですけど、
それを聞くと私としてはカチンときちゃいます。

うちのスクールの著者さんたちの本を読んでもらうとわかるんですが、
「内容がダメだから商業出版できない」わけじゃないんです。

商業出版をするには広く一般的ではない
「ニッチな内容だから」というだけの話です。

商業的出版(=利益を出す出版)ができない、
だから電子出版になった。
そういう内容の本が圧倒的に多いです。
内容はほんと、すばらしいんですよ。

内容が商業出版のほうが上とか、
電子出版が下ということはないと私は確信しています。
 
何千何万部売れる見込みがない、
ニッチすぎて商業出版ができないだけ、ってことです。

なので、あなたがもしも無名の著者さんで、
かつ、あなたが発信したい内容が、
 
世の中のほとんどの人が対象ではない、
ちょっとマニアックな内容とか、
ちょっとニッチだなという場合は、
電子出版を試してみると良いと思います。

電子出版について3本の無料動画に詳しくまとめたので、
興味がある人は、以下から視聴してみてくださいね。
 


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