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子どもを持てなかった私だから、赤の他人にペイフォワードして生きていく

私のリールにめっちゃ上がってくる英語ペラペラの女の子がいる。めっちゃ上がってくるから存在は知っていた。テレビの向こうの人的なイメージで。

そんなある日、知人の男性から「娘のように可愛がっている女の子がいるんだが、久美香ちゃんのような筋が通った女性の先輩に会わせて、彼女の世界を広げてあげたい。忙しいとは思うけどお時間もらえませんか」とメッセージが来た。

こんな活動をしてる子なんです、と送られてきたURLを開くと、そこに出てきたのは私もよく知ってるその女の子だった。

いやいやいやめっちゃ有名人やん!!74万人もフォロワーおるYouTuberやん!私なんぞよりよほど広い世界にお住まいでしょう!

と一瞬怯んだものの、26歳の彼女になくて私にあるもの…それは経験か?うむ、それはあるかもしれない、と思った。いわゆる年の功というやつである。

「私でお役に立てるなら」と即答でOKし、会う日はすぐに決まった。それが昨日だった。

私は、それがどんなことであっても「そういえばあの人」と想起してもらえることに大きな喜びを感じる。自分に自信がなくても、誰かがそこに価値を見出してくれるなら全力で応えたい、と思う。そしてそれは私に力をくれることでもある。

紆余曲折ありながらも必死で幸せを追い求めてきた私が、あれやこれやプチ出家やらを経て、40代でようやく自家発電でいつでも幸せをチャージできるようになれた。それが今度は誰かのエネルギーになるならそんなに嬉しいことはない。

結局子どもを持てなかった私が、いつか自分の子どもに注ぐだろうと思っていた愛情みたいな何かは、血は繋がってない、けれど人生で袖振り合う人々にペイフォワードして行きたいと常々思ってきた。

そんな機会は沢山あるわけではないけれど、そんな時がいつ訪れてもいいように、若い世代の星になれるように(←おこがましい)、40代には40代なりにやれることがたくさんありそうだ。

普通にぺこりぺこりとおじぎをして別れそうになった駅の改札で、私は思い切って彼女にハグをしようと手を広げた。すると彼女は少し嬉しそうに「thank you〜」と言って、ハグを返してくれた。

人はいつも遠慮がちだ。行ってもいいのかな、行かない方がいいかな、私のこと好きかな、どう思ってるのかな。アメリカ育ちの彼女ですらそう思うらしいのだ。

でもまず自分から好きになる。自分から好きだよって伝える。私はあなたのことが好きだよって。

ハグはその手段だ。私はあなたのためにここにいるよ。味方だよ。力になるよ。そういうポジティブな感情を全て内包している。口下手でも、手を広げるだけでいいので簡単だ。

最後のハグで、もう一歩踏み込んで通じ合えた気がした。

電車に乗った彼女からこんなLINEが来た。

最初から最後まですごくインスピレーショナルなお話を聞けて、(中略)お陰さまで私も、より幸せな状態に近づけるイメージが湧いてきました!

よかった。誰かの幸せに寄与できるってなんて嬉しいことなんだろう。

大人が疲れた姿を見せていては、若者が未来に希望を持つのは難しい。

彼らのためにも、私は私にできることを。私なりにピカピカで充実した40代を元気いっぱい幸せ満タンで生きていこう、と改めて思う夜でありました。

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