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難民キャンプ体験と紛争地帯

ダボス会議に参加して新たに学んだことはたくさんありますが、その中の一つが、紛争地帯における難民についてです。もちろん、ニュースなどで「難民」という言葉はなんども聞いていますが、遠い国の出来事で、なかなか自分ごととして考えることはありませんでした。

ダボス会議では、毎年、UNHRよる「Refugee Run」という難民キャンプを体験することができるコーナーがあります。 75分間で3日間の難民キャンプでの生活を体験します。参加者一人ひとりが難民になりきるために、家族構成やバックグラウンドが書かれた紙とそのために必要な小道具、そして、身分証を与えられます。

怪我をしている設定の人は、怪我をしている場所に包帯を巻いたり、女性はスカーフを頭に巻いたりします。私は、夫とも二人の子供とも離れ離れになった34歳の二人の女性という設定でした。

それはそれは怖い体験で、今思い出しても涙が出そうになります。テントの中で何人もの仲間と身を寄せていると、爆撃があったり、突然、テロリストがやってきて、銃を突きつけられたり、身分証や食料を奪われそうになったり、目の前で人がリンチされて殺されてしまったりします。

もちろん演技ではありますが、迫真の演技なのです。

この演技をしている人たちは、本当に難民キャンプで暮らしていた難民の人たちとその人たちをサポートしていた人たちが中心ですから、本当にリアルです。

演技だとわかっていても恐ろしくて不安になるその体験をした後に、難民だった方々から自分の体験を聞かされると、涙が止まらなくなりました。

同じ今を地球上で生きる人の中に、こんな目に遭っている人がいるという事実への驚きと理不尽さに戸惑い、何かできることはないだろうかという気持ちになります。

さて、日本にも、そんな難民や紛争地帯で虐待をされている人たちを支援する活動をしている方々がいらっしゃいます。その中の一つに、テラルネッサンスという団体があります。少年兵を救う活動やコンゴでの性暴力を受けた女性たちの社会復帰の支援をしています。

このコンゴでの性暴力を受けた女性を支援し続けたムクウェゲ医師がノーベル平和賞をとられたので、なんとなくご存知の方も多いかもしれませんが、そこで、一緒に活動している日本の若者たちがテラルネッサンスの皆さんです。

つい先日、その様子がNHKで報道され、その内容が文字としてアップされたので、ぜひ多くの方にも読んでいただきたく、ここにシェアしたいと思います。

遠くの国の話で、すぐに何かができるわけではなくても、そうしたことが起きていることを知っている人が一人でも増えること、それが、解決に一歩繋がりますので・・・。

テラルネサンスの活動とムクウェゲ医師を紹介したNHKのサイト(文字)

ダボスのRefusee Run の様子(動画)

*写真は、ヨルダン政府や起業家の支援で作られた、難民の人たちが暮らす街に、視察に行った際のものです。

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