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学校ガチャは終了の新しい当たり前を目指して(1月8日オンライン登壇します)

中教審でご一緒している 堀田 龍也 先生主催の、教育関係者向けのセミナーにお誘いいただきました。今週8日(土)14:00~16:30でオンライン開催、無料です。

現状、公教育は平等、ということになっていますが、公教育を助けるシステムは行政ごと学校ごとになっていることが多いです。学校という建物や、一律の資格をとった教職員の数などは一律の基準をクリアしていているから、教育は平等に質の担保をしているようにみえるけど、例えば、先生の多忙をサポートするための仕組みや、学校に行けない生徒を支える専門家の数も質など、自治体ごとに違っていることはとても多くあります。平等に見えていても、標準化された仕組みにのれる人にとってはそうであれ、子どもたちの少さな声を拾える可能性は、自治体ガチャになっているのです。(しかし多くの人は、ひとつの環境しか経験しないので、その差に気づけず、声をあげられません。特に困っている人は、標準に合わない子どもが悪いと考えてしまいがち)

どんな環境に生まれ育っても意欲と創造性の羽根を広げられる当たり前を子どもたちに届けたい。私たちは、コロナ以降、子どもたちの日常を支える学校や家庭とオンラインで手をつなぎ、一緒に子どもたちを支える教育DXの形を研究実践してきました。

地方の機会が届かない人たちに届くような施策にしたいので、私たちの立場はオンラインのフリースクールのような立場ではありますが、下記の3点について、とても難しく、だけどこだわって開発をすすめてきました。

1,学齢期の子どもたちの学びを、オンラインだけで完結させる形には、私は懐疑的です。五感で感じたり、分かり合えない人との関係性の中から学ぶことは、自律に向かううえで大切です。

2,そのままの君でいいんだよという福祉アプローチは大前提として大切ですが、安心安全とタイミングに目を凝らしつつ、少しづつストレッチしていく教育伴走のアプローチがとても重要と考えます。

3,無限の可能性に満ちた子どもたちに、好きなことや得意なことだけをさせる学びの形は、一部の異才を除いては、長期的に見て可能性を狭めることにもなると考えます。しかし、楽しめない嫌なことばかりを「学び」だと刷り込むことも、違います。

これらの難しさに、スタッフ一同、現在進行形で頭を悩ませながら、毎週のように計画変更を楽しんでいます。(はず)

私からは子どもたちに「ここはまだ、建物の土台だけしかできていないから、一緒にあり方を考えようね」を語る機会のたびに伝えるようにしています。

大事なことは、リアル支援者とオンライン支援者の協働の中で、ともに語り合いながら、子どもたちの育みを支える最善を一緒に探し続けること。

このセミナーには、教職員の方々や、教育をもっとよくしていきたいと思っていらっしゃる実践家の方々が集まって、ZOOMで対話的な場だと聞いています。私たちも、どうすればもっと、さらにそのあり方を進化させる時間にしたいと思います。

しかし心配なのは、息子と友人とスキー合宿に行く約束をしていたことを忘れていて、バッティングしてしまいました・・果たしてスキー場に、オンライン登壇できる場所は見つかるのでしょうか・・。
この時間だけ優しい友人に息子のことをお願いさせていただいて、お役目は果たしたいと思います。(今年こそ、こういううっかりは卒業したいぞ、私!)

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東北大学:第57回 情報リテラシー連続セミナー
「困難さを生きる子どもたちを学びに誘い出すGIGAの可能性」
日時:2022年1月8日(土)14:00~16:30,オンライン
講師:
今村久美、 瀬川知孝 (認定NPO法人カタリバ )
松田 芳明(中野区立第二中学校 校長)


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