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AIジャーナリングアプリ「muute(ミュート)」で内緒話とセルフケア

前回の記事で、気力・体力ともに落ち込み、仕事に行けなくなったので対策を考えてみた、ということを書いた。
対策その1が漢方薬を変えてもらうこと。ふとんからぴくりとも出られないことは以前から漢方のドクターに相談していて、疲労が取れて元気になるための処方をしてもらっていたが、逆に抑え気味にするための薬に変更。効果はまだ様子見(この時期に体調を崩すのはありふれたことですよ、とドクターはおっしゃって少しほっとしたが、なんでか私のまわりではありふれたことではないんだよなあ)。
対策その2が、メンタルのアップダウンは必ず波があるものだから、それを記録し、予期し、対策を立てること。記録するツールにはアプリを使うつもりで、どれがいいのか探してみた。

探してみるといや、無料アプリだけでもこんなにいろいろあるとは……。検索しApp Storeを覗き、どれがいいのか迷う。
そんな折、ボイスメディアVoicyの番組のひとつ「1日5分でマインドフルネス!」で、ジャーナリングのことを知った。
この番組をリアルタイムではなく、過去回をさかのぼって聴いているのだけど、その放送当時に何度か話題に挙がっていたこの「ジャーナリング」。マインドフルネスの手法のひとつで、書くことによるセルフケア。別名「書く瞑想」とも呼ばれる。
私は、書くことは好きだった。読んだ本の感想や日記を書くとなると、延々!何ページにもわたって!ノートに書いていた。
余裕がたっぷりある生活ならそれでもよかったんだけど、そうでなければものすごく時間が削られてしまうし、読書記録なら誰にも見せないオタクの萌え語りのようなものだから後から読み返しても楽しめるんだけど、日記は全然読み返さない。だから、自分に起こったできごとや、自分が考えたこと思ったことは、何かに活かす目的がないならば書かないほうがいいやと思っていたのだ。

なんだけども。
紹介されていたジャーナリングアプリ「muute(ミュート)」は興味をひかれた。ジャーナリングは眼中になかったから、最初のアプリ探しのときにはメンタル記録に絞っており、まったくひっかかってこなかったが、少し検索してみただけで評価が高く、画面もきれいで優しい印象で使いやすそうなことが伝わった。
そこで、ダウンロードして試してみることにした。

結果。
2週間続いています(muuteの前にダウンロードしたアプリはほぼ使わずに終わってしまった)。
いいところは、まず、デザインや色遣いが素敵。その時々の気分を選ぶと、ポジティブ寄りは暖色、ネガティブ寄りは寒色の、ほんわりした水玉が割り当てられるのだけど、1日分が混ざり合った色になるのおもしろいし綺麗。平日(つまり出勤した日)が圧倒的に寒色まみれなのが一目瞭然!
気分だけでなく、もちろん文章も入力できる。「わあ嬉しいなあ」「これいいな」「くっそまーた嫌味言われた」「何度言ってもわかってくれないなこの人」といった瞬間を、スマホならささっと入力できる。まさに熱いうちに打てるね。日記帳だと、後から書こうとしても忘れるか「些細なことだから書かなくていいか面倒くさい」となって記録しなくなってしまうので、ここはスマホの強みだな。嫌なことを吐き出せば多少なりともすっきりするし、その文字を客観的に目にすることで冷静になれる。感情が乗った肉筆ではないので、自分と切り離して眺めることができるのだ。これはメタ認知というやつでは!
写真も添えられるので、日々のログとしてさらに便利。
地図上に、自分の移動の軌跡も残す機能もある(スマホの充電の減りが早くなるからオフにした)。
売りである機能、AIが思考と感情を分析しフィードバックしてくれるのも楽しい。まあ、バリエーションが少ない生活なので、意外性はまだないけれどね……。
アンネ・フランクは日記帳に「キティ」と名前をつけて、キティに語りかける形で出来事や思考を綴ったけれど、キティと違ってmuuteは週に1回お手紙をくれるのだ。秘密の文通みたいでいいね。私は、絶対に葦が生えない地面の穴に「王様の耳はロバの耳」とつぶやくように使っているが(情緒ゼロ)。

それにしても無料で使えるなんてすごい。広告も出ない。すごい。いいのか。

私は自分自身を分析することに興味がわかない。
自分を知るための質問とかでよくあるやつ、「あなたが尊敬する人は?」「今後どうなりたいですか?」「人生でもっとも嬉しかったことは?」……その手の問いにまともに答えられたことがない。やってみたいことは多々あるけれど、将来の夢や目標は別にない。過去や未来に思いを馳せるのが苦手というのもあるかもしれない。
まあ、就活するとか、病院で既往歴を聞かれるとか、そういうシーン以外では困りもしないけど、心身どん底に落ちやすい人(自分)の面倒を一生みなきゃいけないので、その人のことをしっかり知ってあげたほうがいいんでしょうね。
瞬間瞬間の積み重ねから、自分という他人に改めて向き合ってみよう。

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