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中国の高考(大学入試)が終わった。さて来期はどうなのるかなと考えたお話

中国の高考(大学入学試験)が終わりました。上海は7月に延期されていますが、その他のすべての場所では予定通り終了しましたので、今ごろ入試を終えた学生たちは開放感に浸っていると思います。

この試験の得点で、どの大学に進学できるかが決まります。主要3教科(国語・数学・外国語)で450点。そして政治・歴史・地理・物理・化学・生物の6教科から3教科を選びます。こちらは合計300点。ですから750点が満点となります。しかし都市により点数は異なっているようで、上海などは660点満点だそうです。

約80%以上の得点率で、有名大学への進学がみえてきますが、北京大学、清華大学などの超一流大学には90%以上の得点が必要だそうで、競争は過酷です。

さて、今年の日本語試験は「結構難しい」という印象です。去年もまぁまぁ難しいという印象でしたが、今年はさらにレベルアップしました。噂では英語は例年よりも簡単だったそうで、もしかすると得点へのバランスを取ったのかもしれません。

昨年、北京大学を卒業した学生に大学院で日本語を教える機会がありました。その学生の妹さんが去年の高考で日本語を受験し、作文以外は満点だったと言ってました。妹さんも北京大学を目指すそうで、トップクラスの学生は違うなと思いました。

その妹さん、英語も得意だったそうですが、1点でも良い点数を取りたいと日本語を選び、成功したそうですからレベルがちょっと違います。

さて、こんな風に中国の大学受験のことを書いていくと、中国の学生は競争社会で大変だねって思われるかもしれません。でも、1990年代頃、わたしが高校生だった頃と変わりないように思います。

もちろん日本は一発試験ではありません。しかしセンター試験での成績が進路に大きく影響します。東京大学を目指す学生の得点と地方都市の国立大学、さらに不人気学部では必要とされる点数も違っているでしょう。

中国も同じです。身の丈にあった大学で良ければ進路先を選ぶことが出来ます。ただ日本で言う4年制大学に進学できず、専科(職業専門学校・短大)に進学するしかない学生もいます。これも極端な言い方をすると日本と同じです。

一発試験ですので、北京大学へ進学する能力があった学生が、風邪などを引いてしまい実力が出せなかったりすると悲劇です。でもそういう生徒はいくらかの費用を払って高校3年生をやり直す。つまり浪人するという方法もあるようですので、高考に失敗しても完全にゲームオーバーではないようです。

ただ友人に聞いたら、高考をもう一回受けるというストレスに耐えられないので、多くの人が妥協すると言ってました。高考、どんだけすごい存在なのか。

さて、6月末には学生たちの成績が発表されます。日本語は150点満点ですから100点程度とれればある程度の大学への進学が見えてきますし、80点以上であれば4年制大学への進学も問題ないでしょう。

でも逆にほとんどの学生が80点に満たないような状況ですと、来年度の高校との契約は難しくなると思うので、経営者たちも担当した教員たちもモヤモヤする時間を過ごすことになると思います。

わたしは、出来ることはすべてしましたので気にしてません。もし全体の成績が悪く、業績も悪いので離職して欲しいと言われたら、転職するかもしれませんが、その時は帰国でも良いしなんて軽く考えてます。

でも、できれば学生たちの桜咲く様子をみて満足感に浸り、引き続きこの仕事を続けたいなと思ってます。(試験結果は6月末だから桜は咲かないか・・、どうでも良いけど)

今週も note を読んでいただきありがとうございました。また来週。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。