中国IT大手社員が他社のゲームをする理由を聞いた話
先日、広東省深圳市に本拠地があるIT大手のT社の皆さんとお話しする機会がありました。
彼らのすべてがエンジニアというわけではありません。営業を担当する人もいれば、デザイナーもいます。
でも、ほとんどの方がスマホゲームに関する業務に関わっています。
その皆さんに「週末は何をしていますか」と質問してみました。
すると、大抵の人がゲームをしていると言います。
それで、仕事でもゲームに関わってるのに、休みの日もゲームするなんてすごいねと話すと、休みじゃなくても時間があればゲームしてますよと言います。
それで、どんなゲームをするのですか、やっぱり自社のゲームをするのと質問すると、彼らは顔を見合わせて「自分のところのゲームはしないね」と言います。
理由は「つまらないから」だそうです。
そして、スマホゲームなら「○○○のが面白い」とか、自宅ではPS5とか任天堂Switchで遊んでいるといいます。
このあっけらかんとした態度に、わたしは感銘を受けました。
わたしは彼らにとっては部外者です。
その部外者にT社のものではなくて、他のゲームが面白いと言えるとは、ものすごく正直なのか、それとも謙虚なのかのどちらかに違いないと。
わたしは中国に来る前、愛知県に住んでいました。
愛知県と言えばトヨタです。
ある友人はトヨタに勤めていたのに、スズキのジムニーで通勤していました。
その彼から聞いたのですが、トヨタ車を使っていないため、駐車場はオフィスから離れた目立たない場所に割り当てられていたそうです。
さすがに自社製品を使ってないことを、大っぴらにはできないよねと言ってました。その通りです。
ただ別の興味もわきました。
トヨタに勤めている、つまり自動車造りのプロがあえて選ぶ他社の車ってどのようなものが多いのでしょう。
それで、その駐車場には面白い車がいっぱい駐まっているでしょうと聞くと、ホンダのS2000が多いかなと言ってました。
車を作る仕事をする人が選ぶのがS2000と聞いて、S2000にとっても興味がわいたのを思い出しました。
これは10年以上前の話ですが、今はどうなっているのでしょうね・・・
それはさておき、トヨタの皆さんは中国IT大手T社の皆さんほどあっけらかんとはしてなかっということです。
だってT社の皆さん、自分のオフィスでもスマホで他社のゲームを遊んでいましたから。
ただ、良いものや面白いものをこだわりなく試すというのは、とっても良いことだと思います。
模倣することを悪く言う人もいます。
しかし、最初は模倣でも、そこからどんどん細分化していけば他とは違う自分だけのものになっていきます。
そういう観点で考えれば、中国人が他社の製品に夢中になるのもメリットがあると言えると感じました。
ただ、目先の欲望に忠実な人が多いのも事実なので、ただ単に面白いことが好きなだけかもしれませんし、自分のオリジナルと言えるところまで突き詰めないでパクってしまう人もいますので、ここは何とも言えないかなと思ったりもしました。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
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