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中国は〇〇だ!という報道を聞いて、そうかな〜って思うお話

わたしは中国の沿岸部にある大都市で暮らしています。

ここには多様な人がおりまして、時給15元(300円)とかで働いている人もいれば、数億もするマンションを複数所有し、東京にもマンションがあり、中国と東京を行き来する経済強者もいます。

もし収入で比較すると、二人の間に100倍以上の差があると思います。さらに都市部と農村の格差の問題もあります。以前、農村と北京・上海・広州・深圳といった大都市とでは200倍以上の格差があると読んだことがあります。

農村にもお金持ちはいると思いますが、問題なのは貧困層です。都市の貧困層と農村の貧困層にもし200倍の格差があるとすれば、農村の貧困層と都市の富裕層の間には、お互いに理解できないレベルでの違いがあるはずです。

中国という国に、世界が凝縮されているんだな〜と。月収1000元(2万円)で暮らす人が6億人もいれば、Ferrariを乗り回す人も1億人くらいはいる。そんな感じなのです。

ですから、中国人で〇〇な人が増えていますという報道を見るたびに、どの層に属する中国人のお話をしているのか気になります。

超富裕層の子供(富二代)の間に見られる状況なのか、それとも中間層に見られる状況なのか、はっきりさせてほしいと思います。

最近、日本の報道で北京郊外に家を買い、すてきな暮らしを満喫する若者たちのことが紹介されていました。(情報源を検索したのですが、残念ながら見つけだすことができませんでした。)

その報道では、中国人若者が海の見える街に4000万円ほどの物件を購入し、好きな事をしながら暮らす街を紹介してました。ただ20代中国人で、数千万円のローンを抱えることができる人が、どれほどいるのだろうかと思いました。

少なくともわたしの知り合いには、そんな人はいません。

また寝そべり主義という言葉も見聞きしましたが、わたしが見聞きする寝そべり族は富裕層ばかりです。彼らに話しを聞くと、今は景気が悪いので、様子見だよと言います。彼らの様子見はあまりにもシンプルなので、端から見ていると、寝そべってるように感じます。

ある報道では、努力しても無駄だから、諦めて低調に暮らす日とを寝そべり族と定義していました。しかし、本当のところはよくわからないのです。寝そべっているようで虎視眈々とチャンスを狙ってる人も大勢います。

他にも、内巻って言葉も報道されました。競争が激化してしまい、必要以上の努力が求められるようになった状況を説明しています。しかし、中国人全員が内巻に巻き込まれているわけではありません。

わたしが非常勤で通う大学院の学生は、スーパーエリートの卵たちですが、彼らが無益な勝負に苦しめられているとは思えません。もし、彼らが本当に激化した競争巻き込まれているのなら、わたしの初級日本語・日本文化なんて授業のために、毎週時間を使うはずもないでしょう。

それで、中国はこうだ!というお話しには気をつけたいと思っています。それと同時に「日本では・・・・だ!」というお話しにも気をつけたいです。

すでに日本を離れて7年、最後に日本へ帰国して3年以上が経過しました。日本を知る情報源は友人との会話とニュースのみです。相当に偏ってます。

それで、帰国できるまでは、日本について極端だと思える報道を見ても、そういう人もいるかもね程度に受け入れようと思います。そして帰国できたら、思う存分、祖国での日常を体験したいと思います。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。