見出し画像

中国の大学受験「高考」の応援の仕方が度を過ぎている件

中国の大学受験である高考も終わり、高校三年生はもしかすると12年ぶりにゆっくりとした時間を過ごしているかもしれませんね。

さて、高考といえば遅刻しそうになった学生や受験票を忘れた学生をパトカーや白バイで送迎するという素晴らしいサービスで有名ですが、他にも独特の風習があります。

母親がチャイナドレスを着るというのは聞いたことがありましたが、最近では父親も、なんなら男性教師もチャイナドレスで学生を激励するそうです。

ちなみにチャイナドレスは中国語で旗袍(qípáo)と言います。旗は「のぼり・フラッグ」という意味です。ただ、それだけのことですが縁起が良いとチャイナドレスを着て応援とは・・・しかも、無駄に胸を作ったりするオッサンもいたりして、必死さが伝わってきます。

もちろん、すべての中国人がこういう応援方法を喜んでいるわけではありません。Twitterにも「気持ちが悪い」とか「悪習だ」という書き込みがみられました。父親のこんな姿をみて「やってやるぜ」と気合いが入る単純な学生なら、親も教師もとっても楽でしょう。

他にも各地で壮行会というか、なんというか馬鹿騒ぎをして学生たちを送り出すイベントがあったなど日本でも報道されたようですが、我が街でそういった光景を見かけることができませんでした。そこは少し残念・・・。

ただ、弊社ビルのテナント工事が高考を理由に作業が停止していたり、スマホに電子機器の使用に関して、高考会場近くでは電波の入りが悪くなる予告などが届いたりと、それなりにピリピリしている様子は感じました。

一発勝負と言われる高考に向けて、様々な配慮がなされているようです。

さて、大学入試を終えた学生たちは結果を心待ちにしていると思います。できれば希望の大学、そして希望の学科で学びたいことに取り組んで欲しいです。

ただ、そんなに前途は明るくなさそうです。毎年この時期に大学卒業生が就職できないという記事を書いています。去年まではコロナまっただ中で、それも仕方ないと思っていましたが、大学教授の友人に聞くと、今年はもっと酷いといいます。

無駄に増えた大学院生と大学生が少ないパイを取り合っているようです。

そして、こんなつぶやきも見つけました。

吉林大学を卒業し、法律を学び、資格も得ましたが仕事はデリバリードライバーだと。この方の学歴を考えると、まさに教育の無駄使いです。でも、ふてくされずにお仕事をされているのはとっても立派だと思います。

そして、こんなものも見つけました。

高考の成績よりも、今まで親が支えてくれたことに深く感謝を示したいと言った若者もいます。もちろん、多くの若者がこういう感性を持っていると思いますし、純粋に感動したいという気持ちもわかります。

でも、中国の受験戦争ってそんなに単純じゃないような気もします。きっとこの学生、親に感謝しているのは本当でしょうが、同時に恐らく優秀な人で成績にも自信があるんじゃないかななんて思っちゃいました。

さて、すでに高考は終わりました。

そんなわけで卒業生の皆さん、本当にお疲れさまです。そして、努力は報われないこともあるし、どんな結果でも自分の目指す方向へ進んでいって欲しいです。

わたしは、これからも異国の地でのんべんだらりと、そうじゃなくて、のんびりと暮らしていこうと思ってます。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。