愛なんか、知らない。 第1章⑨別れの日
それから話は怒涛の如く進んでいって、私はおばあちゃんの家でしばらく暮らすことになった。おばあちゃんの家はうちから近いから、今まで通り学校にも通える。
お父さんも起業の準備で忙しくて、私の世話を投げた。ためらいなく、ポーンとね。
おばあちゃんは、「あなたたち、葵の親でしょ? 親なら、子育てが一番じゃないの? 仕事のほうが娘よりも大事なわけ?」と激怒してくれた。それだけが、唯一の救いだった。
お母さんは私の目の前で「葵の生活費は振り込むから」と平然と言って、おばあちゃん