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権限のないパート社員

私は、とある大手保険会社で事務のパート社員(無期雇用)として働いていて、今年5年目となる。
主な担当業務は大勢いる営業職員(約450名)の通勤交通費関連のすべての事務。
一昨年、人事労務の新しいシステムが導入され、それまで使っていた帳票がなくなることになった。
あー、これで煩わしい紙での確認業務が少なくなり、ブランチとの連携などいろいろ楽になると思い、とても喜んだ。
だが、フタを開けてみると、とんでもないことが判明した。

通勤交通費に関しては、会社には厳然たる規程があり、職員が求める経路や金額のとおりに支給されるわけではない。
その規程=支給基準内でちゃんと申請しているかどうかチェックし、可否の判断まで私に任されている。
しかし、今般のシステム導入により、承認権限のある事務担当者の設定可能範囲に、契約パート職員は入っていなかった。

つまり、業務を担当している自分は、そのシステムで、職員の申請内容さえ見ることができないのだ。それでは仕事にならないではないかと、総務部長に訴えてはみたが、本社のエライ方から、全社的にパートさんには、権限は与えられないという返答だった。

では、と、担当業務を変えてもらおうと再び総務部長に訴えたが、未だにそれは解決しないでいる。 
では、この2年間、どうやって担当業務をこなしていたかというと、権限を持っている社員のPCを借りてどうにかやってきた。
昼休みは交代制なので、使える時間は1時間程度。異動の多い繁忙期には、リレーでPCを借りて業務をこなしている。

私は2台のPCを目の前に、自分のPCでは、問い合わせに対応し、借りているPCで申請内容=経路や金額を確認し、承認作業をしている。

まったく、作業効率がよいとは思えない。
コロナの時には在宅勤務が多く、権限のある社員に申請内容をPDFにして送ってもらい、チェックして折り返し承認や差戻しなどの業務をしてもらっていた。

他の支店からもパートへの権限付与の希望があるらしいが、本社はあくまで頑なだ。

おそらく、パートという働き方の職員を減らしたいのかもしれない。人員削減のため?
働き方だけで業務の範囲を決められてしまうなんて、時代錯誤ではないか?
食品スーパーでは、責任ある仕事を任せられて働いてるパートもいるというのに。

訴えるところが他にないので、ここでお話することでちょっとだけ、不満や失望が和らげられればよいなと愚痴を書いている、というわけ。

さて、その人事労務の新導入システムだが、Googleマップのシステムと連携し、自動で経路や定期代が表示される便利な面があるのだが、残念ながら不具合が多発。
原因は、Googleの住所表記の仕様変更にシステムが対応できていないというのだ。
しかも、その不具合を本社の担当者に連絡して改善してもらおうとしても、他のサイトで経路検索して手動入力せよというのだ(私の所属している事業部以外でも同じような対応がなされている)。

はて、では何のためのシステムなのか?
甚だ疑問である。
業務の担当に権限を与えない上に、システムの不具合にも塩対応の本社。

モチベーション下がりまくり。

大きな会社というものは、なんとまぁ、不便で風通しがよくないこと。

働ける場所があるだけでもよいではないかと、自分に言い聞かせてはいるが、本社の管理部門といい、総務部長といい、自分が蔑ろにされているようで、気分が非常に悪い。
大手にありがちな、典型的な現場の苦労知らずの天井重視。
このような会社の将来は先細っていくだけだと思う。
現に、新人は少なくなり、売上ランキングもだんだん落ちて来ている。

そういえば、そもそも私は保険には興味なかったっけ。
あー、辞めればよいのかな。
それもあり。だって、代わりはいくらでもいるし、私でなくても良いわけだし。
そもそも、蔑ろにされてる立場だし!

だんだん、ひねくれてきたのでこのへんで。

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