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自分がブスだと自覚した日

自分がブスだと自覚した日
それは、2021年1月13日

そこからさまざま・・昨今の就活事情まで、考えてしまいました。

オンラインは残酷だ

遡ること半年前の2021年1月7日、おばさは、とあるウェビナーに参加して、張り切ってバンバン発言したのでした。

そして、後日公開された動画をみてビックリ。
この陰険そうな、感じの悪いおばさんは誰??

・・・・ん?、こいつ、わしか?

・・・う~ん・・紛れもなく・・・なんてこった!

いや、たまたま映りが悪いのさ。
しかし、別日の動画も、あれも、これも・・。

突如湧き上がる羞恥心。
わたし、こんな魂のこもらない顔で、こーんな陰険な表情で、そして、すっごく上から目線に聞こえる声と言葉で意見を述べていたのね・・

私の鏡はうぬぼれ鏡・・

毎日、洗面所で何を見ていたのかしら・・
オンラインで自分の顔、どうやって認知していたかしら・・・
結構イケてると思っていた
なんなら、石田ゆり子と思っていた!
こわい、こわい・・・おお、怖い・・・

表情は明るくて爽やかで
声は朗らかで
そう、せめて、疲れて見えないのは最低限のマナーなのでは?

60秒動画の世界って?


わが見た目のみっともなさにひどく落ち込んでいたある時、とある大学生から依頼を受けたおばさ。
「インターンシップにエントリーする動画を今日中に撮りたいんだけど、アドバイスしてもらってもいい?」

・・・いんたーんしっぷにえんとりいするどうが・・・

「オンラインインターンシップのエントリーの60秒動画を・・」

・・おんらいんいんたあんしっぷ・・

いや、知りませんでした。きょうびの大学生はインターンシップのために、60秒の動画を作るとな・・
そして、今ならでは?
インターンシップもオンラインとな?
いったい、オンラインで学生は企業の何がわかり、企業は学生の何を知ることができるのか。。。
昭和生まれのおばさには、皆目見当もつかないのですが、そこに関しては改めて追及するとして・・
ともかく若者に声をかけられたからには、ひと肌脱がねば、と張り切ったのでした。

ふと思う。ルックスバイアスって。。


きちんとメイクをし、緊張気味ながらも感じの良い笑顔・・。
いやはや、今時の子はカメラ慣れしてる。

「〇〇大学、〇〇です。・・・・・わたしの強みは・・・なので、この強みを御社で・・(にこ)」

かわいい!ブラボー!ばっちり!

ワタクシなんぞを頼ってくれる子は、みーんな「ウチの子」
親バカになって手放しで褒めてやりたい気持ちがムクムクと湧き上がるも、グッと我慢。
ここは永遠の下っ端社員であることはさておき、企業人として、厳しくあらねばと突っ込むおばさ

「強味は〇〇です、だけじゃなくて、強味をどうやって仕事で発揮しようと思っているのかを話した方ががいいかも」
「あ、はい」
「あ、上着は来た方がきちんと見えるよ」
「あ、はい」
「強味のエピソードが、アルバイトで褒められましただけだと、良くわからないから、具体的なエピソードは出せる?」
「あ、はい」
「そもそも、どうしてA社で働きたいの?」
「あ、えーと・・」

素直な反応が、またかわいいではないか。うれしいなぁ。

まあまあ、こんなやり取りをしつつ、無事に動画を撮り終えたのですが、そこでふとした気づきが・・

ここ1,2年の新入社員の容姿偏差値がなんだかグッと上がってきてる気がしてたのですよ。ホント。それは、最近の子たちがみんな小ぎれいだから、というよりも、この動画選考のせいなの?
もしかして、ルックスバイアス、かかってます?

布団売りの学生くん


そういえば、昨今の新人はやけにプレゼン慣れしている。いや、昭和と違って、そういう教育がなされているからなのでしょうけれども。。そして、プレゼン慣れが悪いなんて、思わないんだけれども・・

そういえば、スライドを目にも止まらぬ速さ(とおばさは感じた)で、パッパカ、パッパカ、パカパカ、パカパカ、ととっかえひっかえして、アルバイトやサークルの実績を語ってくれた、いつぞやの学生君
ワタクシ、気が付いたら布団売りつけられるのかな?なんて、不安になっていました。。。

ごめん、学生君は、とっても真面目でいい子で、ワタシがついていけなかっただけなんですけどね。
まあ、それはさておき・・

世が世なら・・


で、ふと思う。世が世なら、おばさは、インターンシップにすら採用されないのではなかろうかと・・

そこで思い出す悲しいエピソード

 学生時代、コンサート会場のもぎり、とか、楽屋手伝いとかの、田舎にしては、そこそこ華やかなアルバイトをしていた時、コンサートスタッフの社員さんが、一緒にバイトしていた親友を手招きして、「終わったら飲みに行こうよ・・」と声をかけてくれたのです。
 なんとなく親友の隣にあゆみよって、一緒に話を聴く態勢をつくったおばさに向かって、その社員さんは、「しっしっ」と野良ヤギを追い払うような(いや、野良ヤギがいたんですよ私の田舎)仕草で「あ、君はいいから、向こう片付けてきて」と。

思えば、親友は明るくて、声が大きくて、目がキラキラくるくる、よく笑って、60秒動画がある時代だったら、最初の10秒くらいで、パッと目を引くタイプだったんですよね。

ところが、当時のおばさときたら、激しい人見知りで、顔暗く、声は低く小さく、三白眼で頬っぺたはリンゴのごとく赤く、体型ドラえもん。大学生なのに、平日、日中の商店街で、中学生と間違えられて補導されてしまうというイケてなさ・・

いやぁ、顔写真と履歴書の時代でよかったわ・・

とも思ったのですが、考えたら、昭和の就活でも、見た目勝負、はあったかも。写真館で写真修正してもらってたかも・・・
男性はともかく、女性は美人の方が採用率高かったかも・・・
だとしたら、静止画よりも動画の方が、美醜よりも、本当の「その人らしさ」を伝えることができて、公平なのか?

いやいや、本当のその人らしさって何よ

でも「本当のらしさ・・」とか、「本当のボク、ワタシ・・」って・・
ううーん。そんなの、ないですよね。「今、ここで」見栄を張っているワタシも、写真を修整してもらったワタシも、野良ヤギのように追い払われるワタシも、全部、「本当のわたし」なんですよね。

美しさも才能のひとつ、かも

さて、自分がブスだと自覚した2021年1月13日から2週間ほど経過したある日
おばさは、あることに気が付いた
ありきたりですが、話す内容や立ち振る舞いがキチンとしていたら、見た目なんて、特に気にならんなあ・・・と。

そして、足が速い、計算が得意、歌が上手い、のように、見た目が良い、ももって生まれた才能で、そこだけ取り上げて、しのごの言っても仕方がないなぁ・・と。

今日からオリンピックですが、才能だけでオリンピアンにはなれなくて、努力と、努力が引き寄せた運と、運を捕まえるだけの努力と、努力を適切に続けるための、これまた知恵と努力があると・・

なんだか、平凡なオチになりました。。

動画、ダメだったってよ


ところで、おばさを頼ってくれた大学生さん
残念ながら、オンライン動画選考、通過せず・・・・

昭和のアドバイスでは、堅苦しかったのかしら
責任を痛感するおばさ
まあ、でも、まだ始まったばかりの就活。
人生の苦さを最初に味わっておいた方がいいのサ

それにしても、インターンシップすらも、過酷な競争があるなんて知らなかった。

次は意識高い系の誰かにアドバイスを求めよ、と願うのでした。


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